芝居番付検索閲覧システム 全件データを公開しました

お早うございます。松竹大谷図書館の武藤です。

 

立命館大学アート・リサーチセンターと当館で目録データの入力を進めておりました《松竹大谷図書館所蔵・芝居番付検索閲覧システム》ですが、この度2,343件のデータが追加され、江戸時代から戦前まで(1944年以前)の5,593件の芝居番付が、10月2日よりすべて一般公開となりました。

 

検索すると、結果一覧が年代順に整列して表示されます。緑色の画像部分をクリックすると、大きい画像を閲覧することが出来ます。

 

この検索・閲覧システムは、第3弾のプロジェクトで頂いたご支援を資金として、松竹大谷図書館が所蔵する5千枚以上の芝居番付のうち、戦前まで(1944年以前)の興行の番付を、検索し閲覧できるようにしたものです。システムの開発及び公開は、松竹大谷図書館と立命館大学アート・リサーチセンターとの間で結ばれた協定に基づき、アート・リサーチセンターが行っています。 

 

松竹大谷図書館所蔵・芝居番付検索閲覧システム
ご利用ガイド(PDF)

 

立命館大学アート・リサーチセンターのWebサイトでも告知して頂きました。
松竹大谷図書館所蔵 芝居番付のWEB公開
(立命館大学アート・リサーチセンターお知らせ)

 

詳しい利用法については、2016年1月15日の新着情報
《松竹大谷図書館所蔵・芝居番付検索閲覧システム》公開しました
をご覧ください。

 

今回、公開された番付の中から、新派俳優・柳永二郎氏より寄贈された新派の番付を1点ご紹介いたします。

 

この閲覧画面の番付は明治24年6月20日初日の中村座に於ける川上音二郎一座の辻番付です。辻番付とは、芝居の演目、配役、場面の挿絵などが描かれた、今でいう演劇のポスターのような印刷物です。

 

前年の明治23年に、書生ニワカ芝居の一座を横浜で旗揚げし、有名なオッペケペー節をまじえて東京の開成座などでも公演した川上音二郎ですが、明治24年には新たな一座を編成し直し、壮士芝居としてこの辻番付の興行で、東京の中村座への進出を果たします。日頃の政治活動の弁論で培った壮士持ち前のセリフの流暢さや、歌舞伎などとは違った身の軽い動きが「幕ごとに喝采」を浴びる評判を呼び、この年の東京の劇壇の話題を独占します。

 

写真の番付ですが、川上一座の記念的興行であるため、新派史の研究家でもあり番付の収集家でもあった柳永二郎氏も、古本屋に号令をかけ、長年探していたそうです。なかなか手に入らなかったところに、楽屋へ出入りをしていた経師屋のお爺さんより買った番付の裏打ちに使われていたものを偶然手に入れ、飛び上がるほどに嬉しかった、と自身の著書『絵番付・新派劇談』の中で述べています。少し小さい判の番付の裏打ちに使われて、小さい寸法に合わせて裁ってあったため、下の役割名の役者の名の半分くらいから下が無くなっているのが、その名残となっています。

 

俳優名が「川上音 」で裁断されている番付の下の配役部分

 

この《松竹大谷図書館所蔵・芝居番付検索閲覧システム》の全件公開により、【第3弾】プロジェクトは全て終了致します。今後はさらなるデータの精査などを地道に進めてまいります。この成果は【第3弾】のプロジェクトでご支援・ご協力下さった皆様のお力添えの賜物です。スタッフ一同、心より感謝申し上げます。そして、この検索システムが、日本の演劇研究に役立つことをひとえに願っております。

 

 

そして現在【第6弾】にも挑戦中です。どうぞよろしくお願いいたします!

===========================================
【第6弾】歌舞伎や映画、銀幕が伝えた記憶を宝箱で守る。
https://readyfor.jp/projects/ootanitoshokan6
■募集期間:平成29年9月5日(火)~10月25日(水)【50日間】
===========================================

Facebookページでおすすめプロジェクトを毎日配信しています