プロジェクト概要

▼はじめに

はじめまして。私は長田泉と申します。昨年1月から実家の長田製紙所にて勤務し、紙漉きと地域のものづくりに携わっております。今回、長田製紙所で8年前から取り組んでいる天然紙制作にご協力頂ける方を募集します!

 

▼長田製紙所について

長田製紙所は襖紙や装飾和紙を製造している手漉き和紙工場です。屋号は八太夫(はちだゆう)、丸八印がロゴマークです。奉書紙の問屋下請工場から襖紙専業工場となり、昭和初めに先々代が確立した手漉き模様の技法を現在まで受け継いでいます。昨今では、「飛龍」を用いたインテリア和紙や、ふすま紙のもみ紙を用いた和紙小物を制作し、和紙の可能性を探求しています。

長田製紙所のホームページ

 

長田製紙所 看板
長田製紙所看板

 

▼これまでの活動の紹介


2010年~2018年と毎年、天然紙プロジェクトを続けてきました。昨年度行った、天然紙クラウドファンディング2018でも、多くの方にご支援いただきました。2017年までの詳細は以下のわし太夫ブログにてご覧下さい。
ブログ「わし太夫」ライフワーク

 

天然紙2018
天然紙プロジェクト2018のお礼状

 

▼天然紙とは?

天然紙は、完全無添加で原料を仕上げ、制作しています。原料を煮るために、薪ストーブの灰を使い、秋に収穫されたトロロアオイをそのまま使います。環境に負荷をかけず、できるだけ自然の力に頼りながら漉いています。

 

叩解 長田製紙所 天然紙
楮を叩いて、繊維をほぐすところ

 

▼プロジェクトで何を実現したいか

このプロジェクトの目的は大きく分けて3つあります。

①ふすま紙の製造技術を維持したい。

②木灰煮の研究をしたい。

③用途の探求をしたい。

 

【①ふすま紙の製造技術を維持したい。】

長田製紙所では、150年程前から、ふすま紙を製造してきました。全国でも、手漉きふすま紙製造を専業とする工場は特に珍しく、現在、越前和紙産地に3軒しかありません。

受け継がれてきたふすま紙の漉き方は、技術力を要し、手間も時間もかかります。原料を煮る所から、板張りして完成するまでに、最低でも1週間はかかります。しかしながら、この方法でしか漉くことができない、丈夫で美しい紙があります。

 

長田製紙所 ふすま漉き
襖漉き

 

昨今はライフスタイルの変化に伴い、ふすま紙の売上は全盛期の10分の1にまで減っております。現在、ふすま紙の代わりに、伝統的な方法とは別の製法で作るインテリア和紙を制作することで、工場をなんとか維持しています。しかし、このまま需要が減少していくと、従来のふすま紙の漉き方を続けていくことは難しくなります。この天然紙のプロジェクトでは、従来の伝統的な方法で和紙を漉きます。「この方法でしか制作することができない紙」の需要を開拓し、ふすま紙の制作を続けるひとつの手立てにできればと考えています。

 

長田製紙所 襖紙 山
長田製紙所の襖紙ベストセラー「山」。印刷ではなく、紙の原料で模様を漉き込んでいます。

 

【②木灰煮の研究をしたい。】

普段は業務効率上、ソーダ灰、苛性ソーダを用いて、紙の原料の木の皮を煮ています。ソーダ灰、苛性ソーダで煮ることで、安定して原料を煮ることができ、煮る時間を短縮することができます。一方、木灰を用いて原料の皮を煮る方法があります。天然紙で使う木灰は薪ストーブからのもので、煮え方にかなりムラができるため、かなりの量の木灰を必要とし、繊維を柔らかく煮るために時間がかかります。苦労は多いですが、できるだけ繊維を傷めず煮ることができ、丈夫で光沢のある原料に仕上げることができます。10年程の研究の結果、近年では、ほぼ失敗なく煮ることができるようになってきましたが、まだまだ木灰について研究を重ねたいと思っております。

 

長田製紙所 天然紙 木灰
薪ストーブの木灰

 

【③用途の探求をしたい。】

天然紙板張り仕上げは、ふすまのサイズの紙ですが、ふすま以外の用途についても探求していきたいと思っています。前年度、天然紙を使って頂いた方から、ありがたいことにご感想をご連絡頂き、天然紙の可能性が広がりました。現在までに、天然紙は、書道用紙、水墨画用紙、味噌を発行させる際の蓋紙、現代アート用の紙、装丁用の紙、オーガニックお菓子のラッピング用紙、壁紙、襖紙、障子紙、はがき、便箋などとして使われて来ました。私たちは、「和紙を漉くこと」に関してはプロですが、「和紙を使うこと」に関しては力が及ばない部分が多々あります。そのため、今回、ご支援を頂いた方にも、ぜひ天然紙を使って頂いて、そのご感想をいただければ幸いです。

 

※天然紙活用事例:障子として、天然紙をはって頂きました。

長田製紙所 天然紙 障子
天然紙 障子

 

▼天然紙制作過程


天然紙の制作の様子をご紹介します。

水や原料の状態が安定している冬に、天然紙を制作します。
 

長田製紙所 天然紙 冬

木灰を使って楮を煮ます。天然紙プロジェクトでは薪ストーブのオーナーから頂いた木灰を使っています。

長田製紙所 天然紙 木灰


和紙を漉くのに必要不可欠なネリは、トロロアオイから抽出する粘液を使っています。防腐剤のない時代の紙漉きは冬だけの仕事でした。気温が低ければ煮終わった原料も傷まず、ネリの粘りを保つこともできるからです。
 

長田製紙所 天然紙 トロロアオイ ネリ

 

ネリの粘液を濾します。

 

長田製紙所 天然紙 ネリ

薪の灰を使って楮を煮ます。約二日の工程です。

 

長田製紙所 天然紙 楮 煮る

 

ちり(楮の皮や固い節の部分)をとります。

 

長田製紙所 天然紙 ちりより

その後、柔らかくなるまで叩きます。なぎなたビーターで叩解するよりも、繊維がやや細かくなります。

長田製紙所 天然紙 叩解

楮とトロロアオイと水を混ぜます。

長田製紙所 天然紙

紙を漉きます。

 

長田製紙所 天然紙 紙漉き 襖

 

翌日の朝まで、半日程、脱水します。
 

長田製紙所 天然紙 脱水

 

銀杏板に紙を貼り、乾燥させます。

 

長田製紙所 天然紙 板張り

半日、乾かして完成。

 

長田製紙所 天然紙 銀杏板 乾燥
天然紙は丁寧な繊維の煮方と処理で、同じ繊維でも光沢の出方が違います。
 

長田製紙所 天然紙 光沢

 

長田製紙所 天然紙 光沢

▼プロジェクトのスケジュール(予定)


あくまでも予定となってしまうのですが、大まかな目安として頂ければと思います。
1月 クラウドファンディング開始

2月 天然紙制作~完成まで1週間から10日ほど

3月~4月 天然紙及びリターンの仕上げ、発送準備、発送

 

▼資金の使いみち


・原料代(無選別那須楮、生ネリ、水)
・制作費

・梱包費
・送料

・クラウドファンディング手数料

など。

 

▼支援のお願い、リターンの説明

今年はリターンも種類を増やしました。


【長田製紙所工場&記憶の家(和紙ギャラリー)見学ご案内】
弊社まで来て頂く必要がございますが、ご連絡を頂ければご案内させて頂きます。残念ながら、天然紙を漉くことができる日を事前に決めることが難しく(職人の高齢化に伴い、その日の体調などがあるため)、天然紙を漉いているところをご覧頂くのは難しいのですが、制作の工程は作業を行っていない日でもご案内をさせて頂きます。

※全リターンに見学ご案内を入れておりますが、ほとんどの方が直接弊社の工場に来ることが難しいかと思います。できる限り写真や動画等で制作工程などを発信していきたいと考えております!

 

長田製紙所 天然紙 工場案内
工場案内の様子

 

長田製紙所 天然紙 記憶の家
和紙ギャラリー「記憶の家」

 

【天然紙2019耳付きはがき】

使いやすいはがきサイズです。耳付き。
長田製紙所 天然紙 耳付きはがき
 

【天然紙2019耳付きA4サイズ】

使いやすいA4サイズ。耳付き。※家庭用印刷機での印刷は厳しいと思います。
長田製紙所 天然紙 耳付きA4サイズ

 

【天然紙2019耳付き、ふすま紙サイズ(約100センチ×190センチ)、板張り仕上げ】

年明けにはこちらの紙を書道パフォーマンスに使って頂きました。

長田製紙所 天然紙 襖紙

 

【天然紙もみ紙名刺入れ、札入れ】

天然紙をもみ紙に加工し、名刺入れと札入れをお作り致します。個数によってはお時間を頂きます。予めご了承ください。

もみ紙についてはこちらからどうぞ

 

長田製紙所 天然紙 揉み紙 名刺入れ

 

長田製紙所 天然紙 揉み紙 札入れ

 

▼最後に

ここまで読んで頂き、本当にありがとうございます。
毎年のお願いになりますが、「こだわった、いいものを作りたい、使ってほしい」という思いに共感頂ける方にご支援頂ければ幸いです。また、送らせて頂いた天然紙に対して、感想を寄せて頂くこともこのプロジェクトの前進につながりますので、コメントやご感想をお待ちしております!職人が作って終わりではなく、皆様に使って頂いて、よりよいものにしていけたらと思います。

 

応援よろしくお願いいたします!

 

長田製紙所 天然紙 従業員

 

 

▼プロジェクト終了要項

2019/4/10までに、天然紙を60枚作成したことをもって、プロジェクトを終了とする。


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