コロナ禍で諦めかけた約束を今。最高の演奏をCDに残したい

3月3日、ジョセフ・アレッシ氏をゲストに迎え、第40回記念定期演奏会を開催いたしました。

 

公演の約2週間前に完売し、会場には多くの方々が詰めかけました。

 

ホールロビーには、S.E.Shiresのアレッシモデル・トロンボーンやLaskeyのマウスピースの試奏ブースが設置されました。さらにはアレッシ氏考案のプラクティスキューブまで！実際に手に取ってご覧いただくことができました。

　　

開演前のプレトークでは正指揮者松尾共哲とアレッシ氏、通訳の楠友美氏が登場。

演奏曲についての解説に加え、来場者の多くがトロンボーン奏者ということから、楽器を演奏するうえで大切にしてほしいポイントなどもお話しいただきました。「演奏する前に出したい音をイメージする」といったお話はどの楽器にも通じるポイントで、アレッシ氏の音楽への向き合い方が伝わるとても貴重なプレトークになったのではないでしょうか。

 

演奏会本編ではアレッシ氏のソロを2曲お楽しみいただきました。

第一部に演奏した『コンチェルティーノ 変ホ長調』はトロンボーン奏者にとって重要なレパートリー。氏による精緻な音楽表現はもちろんのこと、カデンツァでは卓越したテクニックが披露されました。

第二部では『ジョーのタンゴ』を披露。この曲は氏のために作られた作品であり、吹奏楽版はこの日が初演となりました。タンゴらしいキレのあるリズムに乗って、とても細やかな装飾やスライドさばきとともに、氏の歌が心地よく奏でられました。

 

そしてプログラム最後の『巨人の肩に乗って』では、アレッシ氏もバンドの中に加わり演奏！

冒頭のファンファーレではアレッシ×オオサカンの変化したサウンドを披露しました。この場面はブルックナー『交響曲第8番』第4楽章がほぼそのまま大胆に引用されており、普段オーケストラで演奏する氏の真骨頂ともいえる演奏に！特に氏のファンにとっては嬉しいサプライズだったのではないでしょうか。2楽章はジャズの要素が加わりソロが多く登場しますが、氏を始め各奏者がドラムとベースのリズムに乗って魅力ある歌を奏でました。3楽章は目まぐるしく変化する技巧的なパッセージが駆け抜けていき、クライマックスでは松尾共哲の気迫あるタクトと共に熱のこもった迫力あるサウンドに！アレッシ氏が加わることでサウンドの重厚感と煌びやかさが増し、さらに魅力的になった演奏に惜しみない拍手が送られました。

 

アンコールは、トロンボーンをフィーチャーした酒井格作曲『スライダーズ・ミックス』をアレッシ氏にオオサカンのトロンボーンセクションが加わり演奏。遊び心あるスライドの動きや楽しい曲調も相まって和やかな雰囲気となりました。

 

そして、締めくくりはなんとアレッシ氏が『ハンティンドン・セレブレーション』を指揮！実は氏の提案でこの企画が実現、祝祭的な音楽も相まって、観客の笑顔に包まれながら盛大に演奏会を終えました。

 

当日のプログラムには、クラウドファンディングにご支援いただきました皆様のお名前を掲載いたしました。

あらためて感謝申し上げます。

ご来場いただきました皆様、本当にありがとうございました。

CDレコーディング時期など今後の情報は決まり次第、活動報告やSNSにてお知らせしてまいりますので、引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。