シリア内戦から10年。農家の人たちの復興への一歩を支えたい！

こんにちは。パルシックです。クラウドファンディングもいよいよ残り4日となりました。目標達成まで、あと少しのところまできました！応援ありがとうございます！

 

さて、今日は東京外国語大学の青山弘之先生から、応援メッセージをいただきました。青山先生には、今年5月に開催したオンライン特別企画「＜シリア内戦から10年＞未来へ、種を蒔く～シリアで生きる人びと」で、シリアの食料安全保障と農業についてお話いただきました。（講演の動画は文末よりどうぞ！）

 

【応援メッセージ】

 

シリアを最初に訪れたのは1989年の7月、大学3年の時でした（私にも一応大学3年の時がありました）。当時はシリアについての具体的なイメージはなく、大学でアラブ情勢やアラビア語を学んでいた関係で、実際に現地を見てみたいという単純な発想でした。シリアについて知っていたことと言えば、大学で師事していたワフィーク・ハンサ先生の出身国だという程度でした。

 

その時は、空路でシリアに入って、ダマスカス、アレッポ、ラタキア、ヒムス（ホムス）、タドムルなどを訪れました。4週間ほどだったと思います。UNESCOの世界文化遺産に指定されているダマスカスやアレッポの旧市街、タドムルのパルミラ遺跡群を散策したりしたのですが、綿密な下調べをして訪れた訳ではなかったので、恥ずかしながら、その時に感じた印象がどのようなものだったほとんど覚えていません。無知と無関心とは恐ろしいものです。

 

 

ただ、今でも鮮明に覚えているのものが二つあります。優しさ溢れる人々ととにかくうまい食（メシ）です。その時に心と胃袋をつかまれたことが、シリアとかかわり続けたい、シリアのことを研究したいと考えるきっかけになったように思います。

 

周知の通り、シリアにはあまりいいイメージはありません。特に「アラブの春」が波及して紛争に苛まれるようになってからは、難民、テロ、殺戮といったネガティブなイメージとセットで語られがちです。

 

私自身、シリアの政治を研究対象としている関係で、こうしたネガティブなイメージをトレースするような話をすることが多いのですが、シリアとのかかわり全般のなかで、そのことを不本意に感じたりしています。

 

 

これまでにもパルシックさんの活動を「シリア情勢の専門家」という肩書でお手伝いさせていただいたことはあるのですが、今回のクラウドファンディングは、私の心と胃袋を掴んでやまないシリアのために何かできるチャンスだと感じています。優しさ溢れる人々ととにかくうまい食（メシ）を培うもの、それが農業だからです。

 

シリアが困難を乗り越えるには、ネガティブなイメージを解消するためだけでなく、ポジティブなイメージ、本当の姿に触れることが重要だと考えています。農業支援というかたちでそれを試みているパルシックさんの活動に心から敬意を表するとともに、みなさんにも本当のシリアを知るためにパルシックさんの活動を支援いただければと考えています。

 

 

青山先生ありがとうございました！

 

ぜひ、こちらもご覧ください。

 

青山 弘之氏講演「食料安全保障と農業についての世論調査報告」 シリア内戦から10年 第3回 未来へ、種を蒔く～シリアで生きる人びと～2021.5.27開催