化学物質過敏症で困ってる方の支援事業

▼自己紹介

 

20年ほど前に慢性疲労症候群を発症しました。

当時、お金に困っていて無理をして働いたためだと思い、将来、稼げる自分を作りたくて勉強し税理士を目指します。

完治はしないものの、ある程度改善し病気と付き合いながら働き始めました。

勉強しながら税理士補助の仕事はとても楽しく、たとえ資格が取れなくてもずっと続けていくものだと思っていました。

 

すると、ある時期から頭痛の頻度が高くなり、原因を追究していくと「化学物質過敏症」というところに行きつきました。

頭痛外来などには行きましたが「化学物質過敏症」を診てくれる病院は近くになく、現在も確定診断を受けていません。

病院に行けば治る訳でもなく、診断書を必要とする場面もないため、自己診断となりますが原因物質があれば頭痛を起こすのは明らかなので「私は化学物質過敏症です」と説明させていただいています。

 

最初に気付いたのは、税理士補助の仕事をしている時です。

顧客から預かった資料（書類）から会計ソフトへ入力していくのですが、その資料の中に「香り付き付箋」があり激しい頭痛を起こしました。

その後も、書類に染み付いた、顧客（特に病院や薬局）のニオイやレシートなどで頭痛を起こすことが増え、仕事を続けられなくなりました。

 

「化学物質過敏症」そのものも辛いですが、その辛さを「慢性疲労症候群」が倍増させ、「有害物質」を避けるための作業が増えることで「慢性疲労症候群」が悪化します。

 

 

▼プロジェクトを立ち上げたきっかけ

 

そんな中、何となく考えていたのが「私のこういった体験を人に伝えたり、同じような人達をサポートできるような仕事ができないか」でした。

最初に考えたのは「有害物質禁止のマンション」を作ることです。

ただ、ハードルが高すぎて、どうすることもできません。

 

１年前から細々とブログを書きながら、SNSで同じような人達と繋がっています。

皆さん、同じような事で困っていると分かります。

電車などでお尻にニオイが付いて困るといった投稿を目にしていましたが、私は随分前から公共交通機関に乗れなくなり、自家用車での移動だったので分かりませんでした。

 

最近、少し体調がよくなり、今まで後回しにしていた病院や歯医者に通い始めました。

すると背中からお尻に、べっとりと柔軟剤などのニオイが付きます。

ジーンズをすり抜け下着にまで付着します。

皆さんが言っているのはコレだと分かりました。

レインコートを着て対処しているという投稿があり私も購入しましたが、真夏だったので暑くて断念しました。

「背中側だけでいいのに」と考え、自分で作ってみることに。

色んな生地を貼り付けて検証したり、何度も作り直して試作を重ねました。

 

 

 

 

背中面はレインコートに使われる生地（防・撥水・透湿三層素材耐水圧11,000mmレベル透湿度8,500m2/24HRレベル）前面と裏地はオーガニックコットン100％にしました。

携帯でき、夏にも使えるよう、薄くて軽い生地を使用しています。

 

するととても便利で、もうコレ無しで病院に行けと言われたらどうしようと思います。

みなさんにもこの便利を実感してもらいたいと思いました。

 

 

▼プロジェクトの内容

 

「化学物質過敏症」を周知するための物や、便利な物を作り「化学物質過敏症」の方が少しでも楽しく暮らせるサポートができたらと思っています。

まずは、そのためのブランドを立ち上げ、販売します。

今回、制作したのは、以下の２つです。

 

 

・周りの人への周知や配慮いただけるよう、背中にイラストを描いたTシャツ

 

例えば買い物でレジに並ぶ時、コロナ禍では距離を空けていた人達が距離を気にしなくなり、私のすぐ後ろに並ばれるとツライ時があります。

そんな時に後ろの人へのメッセージがあればいいなと思っていました。

 

「化学物質過敏症」の方が後ろの方へメッセージできる「距離を空けてください」と、「化学物質過敏症」を周知するための「香害を知ってください」の２デザイン。

 

 

 

 

今後はカラー展開も予定。

モデル160cm　LLサイズを着用。

 

 

 

 

・お尻に付くニオイを防ぐジレ（ロングベスト）

 

ジレ自体にニオイは付きますが、その下の衣類への移香を防止します。

 

 

シートを敷いているという話も聞きますが、移動しながらシートを出し入れする必要がありません。

 

 

 

 

 

 

使用状況や、汗などの水分があると防止効果は薄れます。

ジレのニオイを取るには、一度軽く洗濯し、セスキ水に一晩漬けて置き、次の日によく濯ぎます。

セスキ水は、ジレがしっかり泳ぐ位のたっぷりの方が落ちやすいです。

 

 

▼プロジェクトの展望・ビジョン

 

このジレを作った時は、まだお尻（接触した部分）だけの移香（他人の香料・消臭・抗菌成分などが付くこと）でしたが、徐々に建物中に香料などが充満し、外出から帰るとすべての衣類を洗濯することも増えました。

正直、このジレはもう役に立たない（誰も欲しくない）のでは？とも思いました。

 

ただ、これから「香害（香料・消臭・抗菌成分によって体調が悪くなる人が増えたり、環境が汚染されること）」がどうなって行くかを考えた時、「香害」が周知され「化学物質過敏症」を発症する人が増え、周りに症状を訴える人が増えていけば、健康を気にする人達は無香料を選ぶようになり、今の建物中に充満する香料などは減って行くと考えます。

その一方で、タバコと同じように体に悪いと解っても使い続ける人達もいて、接触での移香は続くと思います。

 

ずっと足踏み状態だった「香害」は、最近とても早く進んでいると思います。

花粉症が初めの頃は他人事だったのが、一気に国民病になったように、化学物質過敏症も、そうなるのでは？と思っています。

このTシャツやジレをはじめ、化学物質過敏症の方が必要とする物を制作しお届けするブランドは、これから重宝されるものと考えます。

今後も「化学物質過敏症」の方や、私のような「慢性疲労症候群」や他にも弱い人たちの役に立つ物を作っていきます。

 

今、考えているものは、ジレと同じような生地で作った秋～冬に使えるコート・玄関（外側）に「香害の配慮」をお願いするプレート・肌の弱い人用の寝間着など。

皆さんの意見を聞きながら、色んな物をお届けしたいと思います。

 

「化学物質過敏症」になると、人と会うことが難しくなり孤独になりがちですが、同じような人たちが集まれるような場所を提供したり、「化学物質過敏症」の方が安心して行ける飲食店や施設の情報など発信していけたらと思います。

 

「有害物質禁止のマンション」も諦めてはいません。

今は「化学物質過敏症」の方が避難できるシェアハウスを計画中です。

 

これはその第一歩です。

皆様の温かいご支援をお願いいたします。