霧多布で子育てする野生ラッコといつまでも

支援総額

3,018,000

目標金額 800,000円

支援者
244人
募集終了日
2021年4月28日

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プロジェクト本文

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                 「目標達成のお礼と新たなネクストゴールについて」

 

 この度は、私たちが進める「霧多布で子育てする野生ラッコといつまでも」プロジェクトにご支援いただき誠にありがとうございます。スタートからわずか一日で目標を達成することができ驚きと感謝の念でいっぱいです。また暖かいご声援も多数いただき感謝申し上げます。

 

 霧多布のラッコはまだまだ数も少なくいつでも必ず見られるところまではいっていません。しかし、人が住み観光地でもある岬で時には子育てまでも見られるなど、日本でも貴重な地であることは間違いありません。そこでここで生まれたA子を主人公にした写真読本で関心をもってもらいたいと思いました。また本を販売することで今後の活動の資金にもすることが今回のプロジェクトの目標でした。実際のところ、これほど早期に多くの方からの賛同をいただけるとは思っていませんでした。誠にありがとうございました。

 

 本文にも書いてありますように、最終的にはこれからも引き続き活動ができるよう資金を調達することが願いでした。陸調査や沿岸調査、広報活動から保全につなげる活動に必要な経費は、ここ4年間の平均で年60万円でした。本の販売をそちらにと考えていますが、販売が終わるにはある程度時間かかるとも思われます。そこで、初めの目標が思いがけず早期に達成できましたところから、第二段階の目標、NEXT GOALとして200万円(+120万円)を設定し2年間の活動資金を調達できればと思い至りました。それよりも多くのご支援が集まった場合はさらなる先の活動資金にと考えています。また新たなご支援をお願いすることになりますが、引き続き応援をお願いできればと思っています。よろしくお願いいたします。

                 

                     2021年3月12日

                     NPO法人エトピリカ基金代表 片岡義廣

 

▼自己紹介

復活してきたラッコが霧多布の海に住み着いた

 

はじめまして、NPO法人エトピリカ基金代表の片岡義廣です。今はもう72歳のおじいちゃんですが、東京で育ち子供の時から動物や野鳥が大好きで、全国あちこち見て歩いていました。今住んでいる北海道の釧路と根室の間にある浜中町の霧多布に家族で来たのは35年ほど前でした。ここにはNPOの名称でもある美しい海鳥のエトピリカが住んでいたからです。エトピリカの写真は私が13年間観察していた最後に繁殖していたペアです。10年ほど前からNPOとして海鳥だけではなく、ここでも繁殖しているゼニガタアザラシも対象に加え新たな繁殖地の発見にも力を注いできました。

 

 

 

 残念ながらエトピリカは現在では若い個体が飛来するのみになってしまいました。一度減少した鳥や動物が復活していくのは並大抵のことではないことが身に染みています。そういった海鳥の観察中には時々ラッコの姿を見ることがありました。ラッコは北太平洋に生息し18世紀~20世紀初めに毛皮をとる目的で乱獲され世界中から消える寸前までいった動物です。太平洋西側の南端の生息地が北海道の道東の太平洋側だっとのです。

 2016年のことです。3頭のラッコが私どものフィールドである湯沸岬(霧多布岬)に3頭のラッコが住み着いた様子があったのです。そこで私たちは海鳥の調査や保全活動と合わせ、2017年からラッコも一年をとおして調査を始めることにしました。

 

 

▼プロジェクトを立ち上げたきっかけ

人が住む地でラッコが繁殖を始めた

 

 ちょっとややこしいのですが湯沸(とうふつ)岬は正式名ですが、観光名では霧多布(きりたっぷ)岬が使われています。1年目ははたして一年中ここにいるのかを調べ、性別を含め個体識別やラッコの生態を調べることにしました。特にラッコたちが一年を通しどこにいて何を食べているかを地図上に記録していきました。浜中町霧多布は観光地以前に漁業の町です。コンブ漁が主なのですが、サケマスやサンマ等の魚類の漁のほかにウニの養殖やハナサキガニやケガニ漁、北寄貝やアサリの養殖もしています。

 

 

 

 調査により3頭は雄1頭に雌2頭だとわかりました。岬を中心に数キロの間を場所を変えながら海が凍る冬もとおして一年中住んでいることがわかりました。他にも数頭の雄がこの辺りに現れ始めました。

 

 

 そして1頭の雌が2018年から、もう1頭の雌が2019年から子供を生み始めたのです。日本では2014年から根室の離島で繁殖を始めていました。霧多布は二番目の繁殖地となったのですが、大きく違うところは人が住む地で観光地でもあるところで繁殖を始めたことでした。観光地にラッコが現れることはありますが繁殖しているのは唯一ここだけです。また陸上から観察できることは分布を広げて来た彼らの数の変動や生態を知る上で最も適していると思われます。特にここにいるのは北太平洋の西側に住むアジアラッコ(またはチシマラッコ)と呼ばれる亜種で最も大型のラッコです。よく知られているラッコはアメリカ沿岸のカリフォルニアラッコやアラスカラッコです。極東に分布するアジアラッコのことはまだ未知のことが多々あるに違いありません。

 

 

住民とラッコといい関係を築くにはどうすれば

 

 本来希少種の繁殖地は公にしないのが原則です。しかし、住民の住む地であること、漁業の町であること、観光地であること、このような地で繁殖を始めたところから、どうすれば彼らと人間が共生できるのかを模索するようになりました。まずは町民の皆さんや町当局にラッコがいること、ラッコという動物のことを知ってもらうことが大事だと考えました。特に子供たちです。自分が住む町の海がとても素晴らしいところだと知ってほしいのです。また主にウニ漁との軋轢が心配されることから漁協への資料提供などを通じ関係を築くことを心掛けました。食害などの問題が起きた時にどのように解決していくかこの資料が役立てばと考えています。

 地元の小学校で以前から海鳥の学習会と現地観察会を行っていました。それにラッコも加えたのです。ラッコは子供たちに大人気です。

 

地元のセンターでパネル展を開き住民の人たちや訪問者にラッコのことを紹介しました。

 

 

 幸い民間の自然保護関係の助成がいただけたので霧多布のラッコのことを紹介する写真読本をつくり、町内の保育園児から高校成全員と役場や漁協など関係者に無料配布をしました。子供を中心に町民の方々がまず興味を持ってもらうことが重要だからです。残った本はNPOへの寄付者へのお礼として配布しました。

 

 

 観光地ですからラッコがいることはだんだん知られていきます。新聞やテレビにも取り上げられることもあるようになりラッコ目的の観光客も増えてきたようです。観光に利用すると言う言葉は嫌いですが、観光地にいる以上隠しておけませんし、それで町や住民の関心が高まったり役立てばそれはそれでいいのかもしれないと思い始めています。岬の遊歩道から見たり撮影するには彼らとの距離がとれるので大きな問題はないのです。ただ知られることにより一部のカメラマンによる好ましくない行為も見られるようになりました。そこで町とも相談しラッコが安心して暮らせ観光客にも楽しんでもらえるようなガイドラインを決め、リーフレットをNPOで作成し配布を始めています。町にも呼びかけた結果、危険がある場所にはロープを張り遊歩道から外れないような措置をとってもらいました。春には遊歩道の入り口にガイドラインを書いた看板が設置されることになっています。

 

 

 

 

▼プロジェクトの内容

写真読本・霧多布で生まれたA子の物語を作成し活動費に

 

 ラッコが安定した繁殖地になるのは雌次第です。ここに2頭の雌ラッコが居ついて4年半になります。雄は新たに来たり追い出されたりで2頭の雌と合わせ計10頭にも一時的になることがありました。平均すると5頭~7頭でしょうか。しかし次の雌が全く来ていないのです。今の雌がいつまでも子供を生むわけではないでしょうし事故が起きる可能性もあります。霧多布はまだ不安定な小さな繁殖地といっていいでしょう。実はラッコの子供は生まれても無事育つのは少ないのです。アメリカの資料では1歳になるまで生き残るのは25%と言われています。ここでも6頭の子供が生まれましたが現在子育て中の1頭を除いた5頭で親別れまで育ったのは2頭に過ぎませんでした。その中の1頭が、去年生まれ無事育った初めての雌のA子だったのです。霧多布では陸上から観察できることから成長の様子を追うことができます。この雌の子が大人になるまでここにいるかはまだわかりません。今回のプロジェクトはその子の成長を写真読本(B5横版70ページ1000部)として本にすることから始まります。

 

 

 

 目的は二つあります。一つはこの子の成長の過程を一冊にまとめておきたかったこと。それは報告書のようなものではなく誰にでも見てもらえるような写真読本にしたいのです。ラッコのことをよく知らない人には興味をもってもらうために、ラッコがもともと好きな人には可愛いだけではない野生ラッコの厳しい世界を紹介できるかもしれません。

 もう一つは、この本をNPOの活動に使用していくと共に、今までのように助成金で出すのではなく販売できる形で作成したいと考えました。町内の学校や関係機関に配布する他は、地元やネットでの販売などでNPOのこれからのラッコの調査や保全活動の資金にもしたいと考えているからです。もし予定以上の支援金が集まればそれも今後の活動に使わせていただきたいとも思っています。基礎的な調査はすぐには目に見える成果があるわけではありませんが、彼らのことを知ることで何か問題が起こったときにきっと役立つと信じています。応援ご支援いただけますよう、よろしくお願いいたします。

 

▼プロジェクトの展望・ビジョン

いつかラッコたちの群れが見たい

 

 霧多布のラッコがどうなっていくかはまだわかりませんが、安定した繁殖地になり素晴らしい海がある町のシンボルになってほしいと思っています。現在年間300日近くラッコの様子を観察しています。これからも彼らの生きざまを見続けていきたいと考えています。この町に住んでいる人たち、ここで漁をしている漁師さんたち、観光で訪れる人たち、ラッコが安心して暮らせるようそのバランスを考えながら、霧多布の海にラッコの群れが浮かんでいる姿を夢見て活動費として活用させていただきたいと思っています。

 


【プロジェクト終了要項】

●製作物    
B5ソフトカバー写真読本

●出版完了予定日    
2021年4月25日

●著者    
片岡義廣

●発行部数    
1000部

 

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リターン

3,000


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お気持ちコース

●ラッコのオリジナルポストカードにお礼を書いてお送りします。

支援者
44人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年5月

10,000


A子の本を見てください

A子の本を見てください

●感謝のお手紙
●ラッコのオリジナルポストカード 2種
●ラッコ・霧多布で生まれたA子の物語 1冊

支援者
179人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年5月

30,000


親しい人へのプレゼントにも

親しい人へのプレゼントにも

●感謝のお手紙
●ラッコのオリジナルポストカード 2種2枚ずつ
●ラッコのオリジナルペーパーファイル 2種2枚ずつ
●ラッコ・霧多布で生まれたA子の物語 2冊

支援者
3人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年5月

50,000


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ラッコのことをもっと知りたい見たい

●感謝のお手紙
●ラッコのオリジナルポストカード 3種
●ラッコのオリジナルペーパーファイル 3種
●ラッコ・霧多布で生まれたA子の物語 1冊
●ラッコ・霧多布の海に生きる(2021年版)1冊

支援者
16人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年5月

100,000


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現地で一緒に探したい

●感謝のお手紙
●ラッコのオリジナルポストカード 3種
●ラッコのオリジナルペーパーファイル 3種
●ラッコ・霧多布で生まれたA子の物語 1冊
●ラッコ・霧多布の海に生きる(2021年版)1冊
●霧多布にあるゲストハウスえとぴりか村(簡易宿泊の許可有り)2名様までの1泊と一緒に見に行きましょう券(有効期限半年)
(この券に関しては、実行時期をご支援者様と直接メールにてご相談させていただきます)

支援者
2人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年5月

プロフィール

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