砂丘の不思議!馬の背の下に現れる「オアシス」を探る－３

■検証ー３

　①鳥取砂丘の地下に眠る水脈調査

　　鳥取大学農学部生物資源環境学科「オアシスの発生・消滅メカニズムの

　　解明  -オアシスの水はどこから来てどこへ行くのか」 　　齊藤 忠臣講師　 

この調査はGPR（地中探査レーダー）で地下水分布を調べた内容で、興味深い部分を活用させて頂いた。

図中の「A」ラインが北西に伸びる地中の水の尾根で、これより北側の地下水はオアシスに流れ下っていることが分かる。

　② 鳥取砂丘の地下構造と地下水大循環に関する研究－砂丘内湧水(オアシス)

　の起源を探るー(縮約版）　塩崎一郎教授（河合隆行，野口竜也，齊藤忠臣，

　香川敬生，神近牧男）記述論文参考

この調査は、電気比抵抗映 像法、1m 深地温探査法、自然電位法、微動 探査法、重力探査法を用いて鳥取砂丘の地下構造などを調べたもので、興味深い部分を活用させて頂いた。

 鳥取砂丘の地下１ｍの「地温」測定の結果、夏場・冬場とも多鯰ケ池（右下の角部分）からオアシスに向けて水脈があると思われる。

上の図は、地下の微動のスペクトルの水平成分と鉛直成分の比（H/V）の分布図です。これからも分かるように「多鯰ケ池」からオアシスと海岸部へと続く水脈があることが分かる。

■検証ー４

　①鳥取平野の古代（１５万年前）と（１０～５万年前の地形から読み解く

 　１５万年前は鳥取平野は「古鳥取湾時代」と呼び、平野全体が海であっ

　 た。

　②５万年前位から中国山地の花崗岩質に岩石が風化し、千代川で海に運ばれ

　　て、堆積した砂が内陸に吹き込む風で徐々に砂丘へ。

　　多鯰ケ池もこの頃から山あいの谷間が砂で堰き止められて「池」となる。

　　多鯰ケ池の背後に控える山々（２００ｍ前後）の開地谷、梵字谷などの水

　　は海側へ流れる水脈が現在も生きているのが理由であると考えられる。

 

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