あまった食材をおいしく変身させるイベントをひらこう！

サルベージ・パーティと言っても、「何それ？」とピンと来ない人多いハズ。そりゃそうですよね。一年前にこのプロジェクトを立ち上げて、月に一度のペースで開催してきただけなので、まったく浸透していません。わたしたちがこのプロジェクトを広めたいワケをこれからこの場で少しずつ書いていきます。

「サルベージ」とは、そもそも「救出する」なんて意味があります。海底の沈没船などを船がクレーンで吊っている映像観たことありませんか？あれがサルベージです。

家庭に眠る食材を、冷蔵庫やキッチン棚の奥から発見し、周りの友人知人それぞれが、そんな食材を一品二品持ち寄って料理を作ってみんなで食べる。その行為が、あたかも食材を救出しているかのようなので、サルベージ・パーティと命名しました。

このような形で「食材を救う」ことにどんな意味があるのかを書きます。

サルベージ・パーティは「フードロス・チャレンジ・プロジェクト」という取り組みから生まれました。フードロス・チャレンジ・プロジェクトは、食料廃棄という大きな問題に対して、色々な立場の人たちが足を引っ張り合わずに一緒に手を取り合って考えて行こう、というものです。でもサルベージ・パーティで行われる、家庭で余った食材を持ち寄る、という行為がダイレクトに食料廃棄の課題解決に向かうとは思っていません。おそらく無理です。わたしたちがサルベージ・パーティに期待しているのは、参加した人たちが食材に愛着を持ってくれることなんです。ここがすごい大事だと考えています。

どの家庭でもあまりがちな食材の傾向というのがあります。外国製の調味料なんかもその１つです。使い方がそもそもわからない。でも友人から旅行土産でもらったから捨てずらい…。そんなとき、サルベージ・パーティに持って行くと、シェフや料理が得意な人が、気づかなかった使い方を教えてくれたりします。食べてみると本当に美味しかったり。そうなると、どうなるか。その調味料を使った料理を食べている人たちの笑顔を見て、持参した人はなんだか嬉しくなります。もしその調味料がパーティ後も余っていたら、持参した人はその調味料をなんと家に持って帰るんです。今度は家で使ってみようという気が起きるんです。

わたしたちは、こういう風に食材を好きになる場面を１つでも多く作りたいんです。そこから転じて、人それぞれの立場で食料廃棄に少しでも関心を持ってもらえれば、と願っています。

サルベージ・パーティ事務局代表
トータルフードプロデューサー　平井巧