しこくまワークショップ1回目終了のご報告
この度は、「しこくまワークショップ|四国のツキノワグマの未来を考える!」にたくさんのご支援を賜りままして、誠にありがとうございました。
1ヶ月という短い募集期間の中、255名の皆様から、3,355,000円ものご支援をお寄せいただき、目標を達成することができました。
これまでも四国のクマの状況を気にかけてくださった方、今回のクラウドファンディングを機に知ってくださった方など、皆様からのご支援やメッセージが募るごとに、この取り組みに寄せていただいた期待の大きさを強く感じました。クラウドファンディングを通じてのご支援はもちろん、情報発信にご尽力いただいた方々、お盆休暇中のお忙しい期間に本ワークショップに無償でお越しいただいた参加者の皆様のおかげで、第1弾となるしこくまワークショップ(専門家会議)を開催することができました。改めまして、深く感謝を申し上げます。
「しこくまワークショップ1回目(専門家会議)」の開催報告
本プロジェクトでは、人の暮らしとツキノワグマの存続が両立する保全計画を策定するため、国際自然保護連合(IUCN)と連携して、今年度8月と1月に開催する「しこくまワークショップ」のうち、第1回目(8月)の開催資金を募らせていただきました。2回目のワークショップの開催が待たれる状況ではありますが、今回皆さまからご支援いただき実現した第1回目の開催についてご報告させていただきます。
8月15日~17日の3日間、クマ類や生態学の専門家、行政関係者、地域関係者など総勢43名が高知県立民県民文化ホール(高知市)に集まり、四国のクマの「個体群存続可能性分析(PVA:Population Viability Analysis)」に採用する科学的データと四国のクマを取り巻く状況に関して、3日間でも時間が足りないと思うほど活発な意見交換が行われました。PVAとは、個体群の人口統計学的データと生息環境データを組み合わせ、絶滅リスクや存続可能性をシミュレーションで予測する科学的手法です。多様な専門性を持つ参加者の皆さんが、これまで四国で集積された生態データや、多様な専門家が持ち寄った他地域の事例を出し合いながら、クマの繁殖生態や生息環境データ、個体数の減少要因などを整理しました。集められたデータを基にしたPVAの分析作業は、現在IUCN側で進められており、12月ごろに完成予定です。
3日間の議論内容の詳細を、Save the Island BearのHPに掲載しましたので、是非ご覧ください。
https://islandbearproject.org/blog/offer-information/555/
来年1月29日から2月1日までの4日間は、クマの生息地である徳島県那賀町で2回目ワークショップ(関係者会議)を開催し、地域のステークホルダーを交えた議論の場が設けられる予定です。その場では、第1回目で分析されたPVAの結果を活用して、四国のクマの現状を参加者と共有しながら、「人とクマの適正な関係性」の議論を行う予定です。クマの生態的な議論だけではなく、地域住民の不安、猟友会の現状、今後の林業振興や観光など、クマの生息地に関わる多様な立場の方々と意見交換を行い、保全計画づくりを進めます。
支援金の使途
皆さまからご支援頂いた資金は、Readyforシステム利用手数料と返礼品発送に係る経費を除いた全額を、ワークショップ運営及びデータ解析を実施したIUCNスタッへの委託費、参加者の交通費及び宿泊費、ワークショップ備品及び消耗品費、3日間の会場費などに充当させていただきました。なお、不足分については、当センターの自己資金と独立行政法人環境再生保全機構地球環境基金による助成金を充てさせていただきました。
リターン品の発送完了
8月末日までに、すべてのリターン品の発送を完了しております。
▼ワンストップ特例制度の申請をご希望された方へ
確定申告が不要となるワンストップ特例制度の申請をご希望された場合は、高知県から送付した寄附金受領証明書およびワンストップ特例申請書の様式をもとに、令和8年1月10日(土)(必着)までに、高知県に申請書をご提出いただく必要があります(期日を過ぎた場合、確定申告が必要になります)。
今後の活動
クマ類による死傷者数が過去最悪となってしまった今年、本州で起きている度重なる事案を「対岸の火事」とせず、どのように四国のクマの取り組みに繋げていけるかが問われています。
第2回目ワークショップでは、地域のステークホルダーを交えた議論の場が設けられます。さまざまな意見や地域の実情が浮かび上がってくることと思いますが、四国、そして特に生息地付近の山間部で暮らす方々にとって、よりよい未来をともに考える機会となるよう、準備を進めているところです。
四国のクマと「しこくまワークショップ」の関連情報は、Facebookページで継続して発信いたします。
https://www.facebook.com/shikokumabear
本プロジェクトの行く先を見守っていただけますと幸いです。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。






















