関節エコーで広げるリウマチ診療の輪|島根のリウマチ診療を一歩前へ
寄付総額
目標金額 6,600,000円
- 寄付者
- 182人
- 募集終了日
- 2025年7月31日

新たな命を守る1分がここにある。新生児専用救急車の更新にご支援を
#子ども・教育
- 現在
- 47,758,659円
- 寄付者
- 1,358人
- 残り
- 9日

地域医療を守るため、ともに走ろう|ドクターカー更新プロジェクト
#医療・福祉
- 現在
- 7,080,000円
- 寄付者
- 249人
- 残り
- 30日

生まれつきの心臓の病気「先天性心疾患」 遺伝子解析から未来の医療へ
#医療・福祉
- 現在
- 8,403,000円
- 寄付者
- 242人
- 残り
- 30日

雪国の訪問診療を守る!安心を届ける新たな訪問診療車両導入へご支援を
#医療・福祉
- 現在
- 6,292,000円
- 支援者
- 108人
- 残り
- 16日

断らない救急を守る|一刻を争う命を支える、ハイブリッド手術室導入へ
#医療・福祉
- 現在
- 10,927,000円
- 支援者
- 172人
- 残り
- 2日

何があっても、駆けつける。救急医療の生命線「病院救急車」の更新へ
#医療・福祉
- 現在
- 25,427,000円
- 寄付者
- 294人
- 残り
- 29日

地域に息づく宝を次世代へ!鞆淵八幡神社の修復にご協力ください
#地域文化
- 現在
- 3,710,000円
- 支援者
- 206人
- 残り
- 23日
プロジェクト本文
いま、島根のリウマチ診療を、もう一歩前へ。
関節リウマチは、免疫の異常による慢性的な炎症性疾患であり、放置すると関節の変形や破壊を招き、生活の質に深刻な影響を及ぼします。患者さんの中には、「ペットボトルの蓋を開けられない」「孫を抱っこできない」といった日常生活の困難を抱える方も多い一方で、「年齢のせいでは?」と周囲に誤解されることも少なくありません。
しかし、治療法の進歩により、適切なタイミングで診断と治療を行えば、症状を抑え、生活を取り戻すことが可能です。その鍵となるのが「早期診断」と、それを支える「関節エコー」の環境整備です。
関節リウマチの初期症状は、一般的な関節痛や加齢による痛みと区別がつきにくく、診断の遅れにつながることが少なくありません。しかし、近年の研究により、発症前の特徴的な症状が明らかになりつつあります。こうした知見を、クラウドファンディングを通じて広く発信し、一般の皆様や医療に従事されている方々と共有することで、早期診断の実現を目指します。
また、関節エコーは、痛みを伴わずにリアルタイムで関節の状態を画像化できるため、病気の早期発見はもちろん、診断や治療効果の評価にも役立ちます。特に、初期症状を正確に捉えるには高性能な機器が不可欠であり、地方における関節リウマチの早期診断体制を強化する上で重要な役割を果たします。
しかし、検査件数の増加に伴う機器の不足や老朽化により、診療の精度や効率の維持が困難になってきています。そのため、新たな高性能関節エコー機器の導入が急務となっています。さらに、関節エコーの有用性をより広く活用するためには、医療従事者の教育の充実や遠隔診療の推進も不可欠です。
皆さまからのご寄付は、機器の購入や診療体制の整備、教育プログラムの拡充などに大切に活用させていただきます。ぜひこのプロジェクトにご賛同いただき、患者さんの未来を守るためにぜひお力添えをいただけますと幸いです。

島根大学医学部 内科学講座 膠原病・リウマチ内科学
今こそ島根県で
関節リウマチ診療の輪を広げたい
はじめまして、島根大学医学部 内科学講座 膠原病・リウマチ内科学で教授を務めています一瀬邦弘です。このたびは、「関節エコーで広げるリウマチ診療の輪」にご関心をお寄せいただき、心より感謝申し上げます。
私たちは日々、関節リウマチや膠原病の診療を通じて、多くの患者さんと向き合っています。その中で実感するのは、病気そのものの影響だけでなく、診断の遅れや治療の行き届かなさが、患者さんの生活に与える負担の大きさです。医師としての使命は、ただ病気を診るだけでなく、患者さん一人ひとりの生活や未来を守ることだと考えています。

「一隅を照らす」という言葉をご存じでしょうか。これは天台宗の開祖・最澄上人が説いた教えで、自分がいる場所で力を尽くすことで周囲を明るくし、やがて社会全体を照らすという意味を持っています。私はこの言葉を胸に、島根県という広い地域で、患者さんに寄り添いながら地域医療を支える役割を担っています。
関節リウマチの診療においても、治療法の進歩により、早期診断・早期治療の重要性がこれまで以上に高まっています。しかし、現実には早期診断が難しいケースが多く、特に地方では医療資源が限られているため、患者さんが専門医療にたどり着くまでのハードルが高いのが現状です。

この課題を解決するためには、医療従事者と患者さん、地域社会が一丸となって取り組むことが必要です。そして、関節エコーはその解決の鍵となる技術だと信じています。エコーを活用することで、診断の精度を高め、患者さんが適切な治療に迅速につながる道筋を作ることができます。
今回のクラウドファンディングでは、関節エコーの普及を通じて、地域の医療をさらに良くするための取り組みを進めたいと考えています。
これには、エコー機器の購入だけでなく、医療従事者への教育や遠隔診療の実現も含まれます。皆さまと一緒にこのプロジェクトを成功させ、患者さんの未来を守る大きな一歩を踏み出したいと思っています。
私たちだけの力では、決して成し遂げられません。皆さまのご理解とご支援が、この取り組みの原動力になります。どうか共に、関節リウマチ診療の輪を広げていく力を貸してください。

関節リウマチと診療の課題
関節リウマチとは
関節リウマチは、膠原病を代表する疾患の一つです。本来は身体を守るはずの免疫が誤って関節の滑膜を攻撃し、結果として慢性的な炎症(滑膜炎)を引き起こします。長時間の朝のこわばりや、関節の痛みや腫れ、倦怠感等が主な症状です。進行すると関節が不可逆的に変形・破壊される場合があります。


患者さんからお寄せいただいた
日常生活でのおこまりごと
・関節リウマチと診断されてから、日常のちょっとしたことが思うようにできなくなりました。朝、布団から起き上がるのに時間がかかり、手をつくと痛みが走ります。
・ペットボトルの蓋が開けられず、料理中に包丁を握るのもつらいです。階段の上り下りがしんどく、外出も億劫になりました。
・孫を抱っこしたくても、力が入らず落としてしまいそうで怖いです。「年齢のせい?」と周囲に言われるたびに、病気への理解の難しさを痛感します。
・階段を降りるときに膝がガクガクして怖い。
・関節の変形により「人前で手を出すのが恥ずかしい」と感じ、好きだったアクセサリーを身につけることを諦めた。

こうした症状は、日常生活の大きな負担となります。
さらに、「指のこわばりで顔を洗うのにも時間がかかる」「楽しみにしていた編み物や書道をやめざるを得なかった」「子供や孫を抱っこしたくても、力が入らず落としそうで怖い」「キーボードが打てず、仕事を続けられなくなった」など、日常のあらゆる場面で困難を感じる方がいます。
しかし、周囲から「手を使いすぎたんじゃない?」「年齢のせいでは?」と誤解され、苦しむ方も少なくありません。関節リウマチは、単なる関節の痛みではなく、生活の質(QOL)を大きく左右する病気です。
痛みが続くことで仕事や家事に支障が出たり、重症化すると関節の変形や破壊によって歩行や食事などの基本的動作が困難になる場合があります。それにもかかわらず、社会全体での理解が十分でないため、誤解や偏見によって患者さんが辛い思いをすることがしばしばあります。
関節リウマチは、全人口のおよそ0.5~1%(約100人に1人)が発症すると推定され、日本国内では約60~100万人、島根県内にも約6500人の患者さんがいるとされています。かつては30~50代の女性に多いといわれていましたが、近年では発症年齢が高齢化し、70代や80代で発症するケースも珍しくありません。それに伴って、男性の患者さんも増えています*。
*出展:https://academic.oup.com/mr/article/24/1/33/6303631
治療の進化と早期診断の重要性
治療法はここ20~30年で劇的に進歩してきました。以前はステロイドや痛み止めなどが主だったため、痛みを軽減することはできても、関節の破壊を防ぐのは難しい状況でした。そのため、多くの患者さんが重度の関節変形を抱え、寝たきりに至ることもありました。しかし、1990年代以降、メトトレキサートをはじめとする新しい薬剤(生物学的製剤やJAK阻害薬など)が次々に開発され、患者さんの予後は大きく改善しています。
現在では、適切な時期に適切な治療を行うことで痛みや変形を防ぎ、発症前とほぼ同じ生活を送ることが可能となりました。とはいえ、このような治療が十分に行き渡るためには、関節リウマチについての理解を広め、できるだけ早い段階で医療につながる体制を整えることが大切だと感じています。

関節リウマチは、関節だけでなく全身に影響を及ぼす疾患であり、早期診断と早期治療が患者さんの生活の質を守る鍵となります。近年、治療法の進歩により、多くの患者さんがより良い状態で生活を送ることが可能となっていますが、そのためにも発症から3か月以内に診断と治療を開始することが理想的とされます。早期診断と治療のメリットには、次のような点が挙げられます。
- 関節破壊の抑制
- 関節機能の維持
- 治療コストの低下
さらに、早期治療を行うことで、将来的に薬剤の減量や中止が可能になることも期待されています。また、近年の研究段階ではありますが、関節リウマチが完全に発症する前の段階から治療を開始することで、発症自体を遅らせたり抑えたりできる可能性が示唆されています。
一方で、治療が難しい「D2TRA(difficult-to-treat rheumatoid arthritis)」と呼ばれる難治性関節リウマチも課題となっています。その要因の一つが、治療の開始が遅れることと考えられています。
早期診断の難しさとそれをさらに深める要因
しかし、関節リウマチの初期症状は他の関節痛と区別がつきにくく、診断が遅れるケースが少なくありません。実際に、当院や関連施設の外来で関節リウマチと診断された患者さんのうち、発症から3カ月以内に受診された方の割合は約40%にとどまっています。その背景には、関節リウマチの発症プロセスが複雑であることがあります。
近年の研究で、関節リウマチは発症前に複数の段階を経ることがわかってきました。たとえば、以下のような状態があります。
1. 臨床的に疑いのある関節痛(CSA)
関節の腫れがなく、指や関節の痛み、朝のこわばり、手が握りにくいといった症状が現れる段階。
2. 分類不能関節炎
関節の腫れがあるものの、関節リウマチと診断できるほどの症状が揃っていない段階。
これらの段階では症状が曖昧であり、典型的な関節リウマチの兆候が現れる前のため、診断が難しいとされています。
関節リウマチの発症プロセス

van Steenbergen, et al, Arthritis & Rheumatism, 65: 2219-2232を参考に筆者作成
早期診断のためにできること
関節リウマチの発症を早く疑うために、次のような症状に注目することが重要です。
• MCP関節(指の付け根の関節)の痛み
• 60分以上続く朝のこわばり
• 早朝に症状が強い
• 握りこぶしが作れない
また、これらの症状が出現してから1年以内であることや、家族に関節リウマチの方がいる場合は、発症リスクが高まるとされています。
また、リウマチ専門医を紹介いただく基準として以下のようなものが提唱されています。
専門医紹介基準

※スクイーズテスト:手の指の付け根(中手指節関節:MCP関節)や足の指の付け根(中足指節関節:MTP関節)を両側からまとめて軽く押すことで、痛みがあるかを調べます。
注目すべきは、採血での炎症の値やリウマチ因子/CCP抗体といった検査の結果ではなく、患者さんの症状が基準の中心となっている点です。
関節エコーが、早期診断の鍵となる
関節リウマチの診療では、関節エコー(超音波検査)が大変重要な役割を担います。この関節エコーが、早期診断の鍵となるケースが多くあります。
超音波を使って関節内の滑膜、腱、靱帯、骨、軟骨などをリアルタイムで可視化できるうえに、痛みもほとんどなく、患者さんの負担が少ない検査方法だからです。特に、関節リウマチの診断に欠かせない滑膜肥厚や血流増加を評価するうえで非常に有効であり、診断の精度を高めます。
関節リウマチのエコー所見
大きなポイントとして、微細な滑膜炎を捉えやすいことが挙げられます。目立った腫れや血液検査での異常が見られなくても、関節エコーなら炎症を早期に発見できます。これによって、早期診断と治療開始が可能となり、関節の破壊を未然に防ぐことにつながります。また、関節リウマチに似たほかの病気との鑑別にも役立つため、医師がより的確に治療方針を立てるうえで貴重な手段です。
さらに、CSAや分類不能関節炎といった関節リウマチ発症前の病態においても、関節リウマチ進行リスクの評価に役立つとされています。
治療の経過を観察する際にも関節エコーは役立ちます。滑膜の炎症がどの程度おさまっているかを視覚的に確認できるため、医師が客観的に効果を把握しやすくなり、患者さんご自身も改善の様子を実感できます。検査中に医師とコミュニケーションをとりながら画面を一緒に見ることで、病気や治療への理解が深まり、前向きな気持ちで治療に取り組むきっかけにもなります。
エコー診断に立ちはだかる「資金的課題」
関節リウマチの診断と治療において、関節エコーは欠かせないツールです。特に、微細な滑膜の状態や血流を適切に評価するには、高性能なエコー機器が必要です。しかし、高周波プローブやパワードップラー機能を備えたエコー機器は高額であり、通常の病院で共有されている一般的なエコーでは性能が不十分なことが多いのが現状です。そのため、当科では診療科専用の関節エコーを一台導入し、診察や治療に活用していますが、現在の運用体制には大きな課題が残っています。
リウマチ診療において関節エコーは、検査室で技師が行う一般的なエコー検査とは異なり、診察室で医師が行う「POCUS: point of care ultrasonography(=的を絞った、短時間のエコー検査)」として、その真価を発揮します。診察室に常備することで、聴診器のように診察中に即座に関節の状態を評価でき、迅速かつ正確な診断と治療が可能となります。しかし現在、当科には関節エコーが一台しかなく、これが診療の妨げになっています。一つの診察室でしかエコーを使用できず、病棟で使用している間は外来でのエコー検査ができません。また、現在使用している機器は10年以上前のモデルであり、耐用年数を超えています。最新機種と比べると、グレースケールの解像度やパワードップラーの感度が劣るため、診断精度の向上が求められます。
しかし、国立大学病院の財政状況は厳しく、一つの診療科が複数の高性能エコー機器を導入することは困難な状況です。そのため、新たな資金調達方法を模索する必要があります。
関節エコーが二台に増えれば、複数の診察室で同時にエコーを使用できるようになり、より多くの患者さんが迅速に検査を受けることが可能となります。また、病棟でエコーを使用している間も、外来での診療を止めることなくスムーズに対応できます。さらに、研修医や若手医師の実技トレーニングの機会が増え、より多くの医師が関節エコーを活用できるようになり、医療の質の向上にもつながります。
皆様からいただくご寄付の使いみち
そこで、私たちは、関節リウマチの早期診断・早期治療を充実させ、患者さんの未来を守るために、クラウドファンディングを実施することにしました。皆さまからのご支援を活かして、より多くの患者さんに質の高い診療を届ける体制を整えていきたいと考えています。
今回のプロジェクトには、次の2つの目標があります。
1. 患者さんと医療従事者が早期発見に協力できる環境の整備
関節リウマチの早期症状を広く知っていただくことで、患者さんが症状に気づき、早めに医療機関を受診するきっかけをつくります。また、地域医療の現場で診療にあたる先生方と協力し、早い段階で専門医への紹介が行える仕組みを整備します。
2. 専門医療機関での迅速・正確な診断体制の確立
関節リウマチの診断には、血液検査やレントゲンだけでは不十分な場合が多く、近年は関節エコー検査が欠かせないツールとなっています。本プロジェクトでは、関節エコー検査の普及とその活用を支える体制づくりを目指しています。
島根の関節リウマチ診療をさらに前に進めるためにも、温かいご寄付をよろしくお願いいたします。
運営主体
島根大学医学部附属病院
寄付金の使途(内訳概算)
●第一目標金額:660万円で実施すること
島根県の難病診療体制の整備・拡充を目指すため「関節エコー」の購入を行う
本プロジェクトの実施スケジュール(予定)
2025年11月頃:関節エコー購入
※機器購入の進捗状況次第では、スケジュールが前後する可能性がございます。
※本プロジェクトはAll in形式となり、目標金額に満たなかった場合でも、必要金額分を当院の資金にて負担するなどして、必ず第一目標に記載の実施内容のとおり実行いたします。
●第二目標金額:100万円(第一目標+100万円)で実施すること
第一目標が達成した場合には、遠隔診療に対応した画像共有ツール購入の費用に充てさせていただきます。
関節リウマチの診療環境を改善し、
教育・研究の推進と遠隔診療の可能性をひらく
この取り組みは、関節リウマチの診療環境をより良くするだけでなく、島根県全体が直面しているリウマチ・膠原病診療の課題を少しでも解決したい、という想いから始まりました。
|関節エコー教育と診療体制の充実
関節エコーは、リウマチ膠原病内科にとって大切な検査ですが、島根県内には日本リウマチ学会認定の登録ソノグラファー*が4名しかいません。そのため、リウマチ専門医だけでなく、臨床技師や医学生を含む幅広い方々に学ぶ機会を提供し、どの医療機関でも関節エコーを活かせるようにしていきたいと考えています。
*リウマチ性疾患診療に有益な関節超音波検査に関する十分な学識と経験を有する医師・検査技師・看護師が登録されます。
特に、初期に関節リウマチの患者さんを診る機会が多いのは、リウマチ専門医以外の先生方です。そこで私たちは、「関節エコー研修プログラム」を通じて、より多くの方が関節エコーを習得できる場を用意しています。基本から実践的な運用方法まで身につけることで、リウマチやその他の関節疾患への理解を深め、診療の質を高められると考えています。
|遠隔診療の可能性
島根県には中山間地域や離島地域が多く、専門医へのアクセスに制限がある方々が少なくありません。そこで当科では、関節エコーを用いた遠隔診療の実証研究を進めています。医療資源が限られた地域においても、関節リウマチを早期に診断し、素早く治療を始めるための技術やプロトコルを開発することを目指しています。
さらに、訪問看護や訪問診療の現場で関節エコーを使えば、専門医が直接現地に行かなくても患者さんの症状を正確に把握し、より適切なケアを提供できると考えています。遠隔診療の大きな利点として、患者さんの移動負担を軽減しながら、質の高い治療につなげられる点が挙げられます。
|クラウドファンディングを通じて目指す未来
今回のクラウドファンディングでいただく支援は、エコー機器などの整備だけにとどまらず、島根県のリウマチ診療をより良い方向へ導く原動力になると考えています。私たちは教育・研究を通じて得られた知識やデータをいち早く診療に還元し、患者さん一人ひとりに最適な医療を提供していきたいと思っています。
この取り組みによって、地域の医療水準や患者満足度をさらに高め、持続可能な医療モデルを築くことが目標です。皆さまのご支援は、患者さんのこれからを一緒に支える大きな力になります。どうぞよろしくお願いいたします。

お寄せいただいた
応援のメッセージ
小林 祥泰 先生
島根大学医学部名誉教授 元島根大学病院長
元島根大学長 現小林病院理事長

関節エコーで広げるリウマチ診療の輪|島根のリウマチ診療を一歩前へ
慢性関節リウマチは私が医師になった半世紀前には悲惨な病気で全身の関節が腫れて痛み、鎮痛抗炎症薬以外に治療法がなく数年の間に関節が破壊されて変形してしまう恐ろしい病気でした。
ステロイドホルモンは一時的には著効するのですが継続すると副作用、合併症を起こし易く継続困難でした。私は北里大学病院でレジデント研修を受け神経内科に入りましたが、同じ内科にリウマチ内科があり多くの膠原病、リウマチ患者さんを経験しました。当時は診断が遅れて進行している方が多く治療も難渋しました。1980年に島根医大が出来て赴任した時もリウマチ内科と一緒でしたが状況は同じでした。
ところが1999年にメトトレキセート、続いて2003年に生物学的製剤(レミケード)が承認され、早期であれば劇的に改善するようになりました。現在ではさらに多くの薬剤が開発され、リウマチも治る病気になったのです。
しかし、関節が破壊される前に診断して治療しないと回復困難になります。そのために重要なのが関節エコー検査です。レントゲンではまだ分からない初期の関節周囲の滑膜炎を検出出来るので早期診断に役立ちます。外来で痛みもなく簡単に検査出来、治療経過も分かりますのでリウマチ診療にとても役立つ検査法です。
リウマチ専門医はとても少なく特に島根県西部にはいないので大学から定期的に西部の病院に出向いて診療しています。現在西部の遠隔診療も進めていますが将来的に検査技師さんに関節エコーをして貰いながら遠隔医療を行うと格段に精度が上がり患者さんの治療に貢献すると思います。是非皆様からのご支援をお願い致します。
谷 泰宏 先生
山口県厚生農業協同組合連合会
長門総合病院 整形外科リウマチ科

“ 関節エコーの多面的意義 ”
私は山口県の日本海側に位置するJA長門総合病院に、整形外科リウマチ科として勤務しております。私の診療スタイルに、関節エコーは、必要不可欠な存在です。ことさら、リウマチ診療においてはより重要な存在となっています。リウマチ診療での、エコーの活用法としては、鑑別診断、治療効果判定、骨破壊予防などにとどまらず、痛みへのアプローチ、的確な注射のサポート、患者さんとの情報共有などと多岐にわたります。
そのため、このプロジェクトである 関節エコーで広げるリウマチ診療の輪|島根のリウマチ診療を一歩前へ を心の底から応援しています。また、このプロジェクトが実現することによって、多くの患者さんやその周りの方々にとって、大きな支えとなりうる可能性があると感じています。それと同時に、我々医療従事者もエコーを通じて他職種との連携が深まり、エコーを用いる同志としてつながることができます。結果として、多くのエコーを通じた医療サポートの輪が広がっていきます。このことも、関節エコーの導く魅力と思っています。
そして、診療にエコーを導入した医療を行うようになって以後、確信したことがあります。それは、エコーを用いた診療は、地域格差を解消してくれていると言うことです。地理的なビハインドを持った日本海側に位置する島根県にとって、関節エコーの存在は、今後、かけがえのないものとなっていきます。
皆様の寄付が、県内外来の発展の第一歩となることは間違いありません。どうかこのプロジェクトに対するご協力とご支援をよろしくお願いします。
最後に、私自身、島根県の出身です。今後、エコーを通じて、このプロジェクトにとどまらず、故郷 島根県への医療でサポートすることができればと考えております。
プロジェクトメンバーからのメッセージ
本田 学
島根大学医学部 内科学講座
膠原病・リウマチ内科学
助教

はじめまして。島根大学医学部 内科学講座 膠原病・リウマチ内科学の本田 学と申します。
島根県出雲市の出身で、島根大学医学部を卒業後、県内外の医療機関で臨床経験を積み、現在は大学病院にて診療・教育・研究に従事しております。
このたび、一瀬先生とともにクラウドファンディングプロジェクトを担当させていただくこととなりました。本プロジェクトでは、関節リウマチの早期発見と治療の実現を目指し、関節エコー検査の普及と診療体制の強化に取り組んでおります。
関節リウマチの診療は、この20〜30年で大きく進歩しました。かつては慢性的な痛みや関節破壊に苦しみ、寝たきりになる患者さんも少なくありませんでしたが、現在では新たな治療薬の登場により、多くの方が日常生活を維持しながら治療を続けられるようになっています。
ただし、こうした薬の効果を最大限に引き出すには、発症早期での診断と治療が不可欠です。しかしながら、初期症状は加齢や使いすぎによる関節痛と見分けがつきにくく、診断が遅れることも少なくありません。加えて、地方では専門医が限られており、十分な診療につながるまでに時間がかかってしまうという課題もあります。
本プロジェクトでは、こうした課題に対し、関節リウマチの初期症状に関する正しい知識を広く共有し、一般の方々や医療従事者の皆さまと連携しながら、早期の気づきや受診につなげていきたいと考えております。また、県内の医療者同士が協力し、地域全体で診療の質を高めることで、都市部に劣らない医療を島根から届けていきたいと願っております。
関節エコー機器の導入支援のみならず、非専門医の先生方との知識共有や教育体制の整備にも力を入れ、地域が一体となって支え合う、持続可能な医療体制を築いていく所存です。
皆さまの温かいご支援が、リウマチ診療の未来を切り拓く大きな力となります。何卒ご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
税制上の優遇措置
◎税制上の優遇措置
国立大学法人島根大学へのご寄附に対しましては、税制上の優遇措置が適用されます。本学が発行する「寄附金領収書」を添えて確定申告を行うことにより、税制上の優遇措置を受けることができます。
寄附金領収書の発行日とお手元に郵送される予定月
島根大学へのご寄附については、税制上の優遇措置が受けられます。なお、寄附金領収書はREADYFOR株式会社を通じて寄附金が島根大学に入金された日付で発行いたします。島根大学への入金は募集終了の翌々月になりますので、税制上の優遇措置をお考えの方は対象となる年にご注意ください。
※今回のプロジェクトにおいては、寄附金領収書の日付は、2025年9月の日付となります。
|参考
寄附金関係の税制について
https://www.mext.go.jp/a_menu/kaikei/zeisei/06051001.htm
寄附金を支出したとき
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/04_3.htm
▼画像をスクロールしてご覧いただけます
寄附金領収書発行についてのお問い合わせ先
国立大学法人島根大学 財務部 経理・調達課
Tel:0852-32-6058,6634 Fax:0852-32-6038
〒690-8504 島根県松江市西川津町 1060
免責事項等
▽ご寄付の前に、利用規約を必ずご一読ください。
▽ご寄付確定後の返金やキャンセルは、ご対応致しかねますので、何卒ご了承ください。
▽リターン(ギフト)の性質などに鑑み当方の判断でご寄付をお断りする場合がありますので、あらかじめご了承下さい。なお、この場合、理由に関するお問い合わせには応じかねます。
▽寄附金領収書の名義・発送先は、原則としてご寄付時に入力したお届け先の宛名と住所となります。ご寄付時にご回答いただく寄付方法・住所・宛名・電話番号・質問項目等への回答内容はご支援確定後、変更できませんのでご注意ください。達成後は個別にご連絡いただかない限り、原則としてご寄付時に入力いただいた宛名と住所に寄附金領収書をお送りさせていただくことになりますのでお間違いのないようご注意ください。
▽ご寄付完了時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、本プロジェクトのPRのために利用させていただく場合がございます。あらかじめご承知おきください。
▽ご寄付に関するご質問はこちらをご覧ください。
ギフトについてのご留意事項
※本プロジェクトのギフトのうち、【お名前掲載】に関するギフトの条件詳細については、こちらのページの「●命名権、メッセージの掲載その他これに類するリターン」をご確認ください。
- プロジェクト実行責任者:
- 一瀬邦弘(島根大学医学部 内科学講座 膠原病・リウマチ内科学)
- プロジェクト実施完了日:
- 2025年11月28日
プロジェクト概要と集めた資金の使途
島根大学医学部 内科学講座 膠原病・リウマチ内科学は、一瀬邦弘教授を中心に、島根県における関節リウマチの早期診断・早期治療の推進を目的として、クラウドファンディング「関節エコーで広げるリウマチ診療の輪|島根のリウマチ診療を一歩前へ」を実施します。集まった資金は、関節リウマチの早期診断に不可欠な関節エコーの購入費(660万円)に充てられます。
あなたのシェアでプロジェクトをさらに応援しよう!
プロフィール
あなたのシェアでプロジェクトをさらに応援しよう!
ギフト
3,000円+システム利用料
3,000円のご寄付
●寄附金領収書
●お礼のメール
- 申込数
- 47
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年11月
10,000円+システム利用料
10,000円のご寄付
●寄附金領収書
●お礼のメール
●膠原病内科公式HPへのお名前掲載(ご希望制)
- 申込数
- 76
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年11月
3,000円+システム利用料
3,000円のご寄付
●寄附金領収書
●お礼のメール
- 申込数
- 47
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年11月
10,000円+システム利用料
10,000円のご寄付
●寄附金領収書
●お礼のメール
●膠原病内科公式HPへのお名前掲載(ご希望制)
- 申込数
- 76
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年11月

















