プロジェクト報告
お世話になっております。
2021年6月10日から開始したクラウドファンディングは7月23日に終了し、多くの皆様にご支援いただくことができました。ご支援やSNSなどで応援いただきました皆様に、心より感謝申し上げます。
クラウドファンディングの終了後、すぐに開発を開始しました。現時点でサーバーの構築は完了し、目的とするアプリ開発の根幹部を築くことができました。また、機械学習などの解析アルゴリズムも完成しました。
さて、このアプリ開発の最終目標はさまざまなスポーツにおいて「ケガを防ぎ、ベストなフォームを提案する」ことですが、これを成し遂げるためには、スポーツ現場と協力して、多種多様なデータを収集していかなければなりません。データ収集には今後まだ時間がかかりますが、各スポーツの動作毎にデータセットができしだい、アプリを次々に公開できる見込みです。
現時点では、最終目標にまだ達していないため心苦しさを感じていますが、その最終目標に達するための環境構築は完了したと考えています。また、このクラウドファンディングによって、多くの方々と「つながり」ができ、「協力体制」が整ったことは、私にとって貴重な財産となりました。アプリ開発は今後さらに加速していくと期待されます。
これもひとえに、ご支援をいただいた皆様、そしてこの仕組みとサポートをご提供いただいたREADYFOR様のスタッフの方々のおかげであると考えています。本当にありがとうございました。
さて、READYFOR様のサポート期間は12月7日で一旦終了となるため、ひとつの区切りとして、これまでの経過と今後の展望について以下に記載したいと思います。
サポート期間は終了となりますが、私自身はスポーツ医学のさらなる発展を目指し、アプリの開発は今後もひきつづき行っていきます。開発の進捗状況について、皆様には「新着情報」を通じ、随時連絡を差し上げたいと考えています。
本メールにて、経過報告の要点を記載しますが、この先やや長文となるため、お時間があるときにご覧ください。
【これまでの経過】
WEBアプリケーションを稼働させるために、サーバーの構築を行いました。これにより、ユーザー(指導者や選手)のスマートフォンやパソコンのブラウザから送信された画像はインターネットを通じてサーバーで受信できるようになりました。受信された画像は、サーバー内で人工知能と機械学習を用いて分析され、解析結果をユーザーの端末に自動的に送り返すことができます。ユーザーは解析結果を基に、よりよい動作を習得するためのイメージトレーニングを行うことができるようになり、現場の動作指導の一助になり得ます。
このサーバーとブラウザの概要は以下のURLで閲覧できます。
https://www.youtube.com/watch?v=p1_Os22JcjA
次に、サーバー上にさまざまなスポーツのデータを格納するデータベースを作成しました。データベース内には、選手の姿勢情報や競技能力、傷害の発生記録が含まれます。選手の姿勢情報は、人工知能を用いて画像から抽出します。
しかし、人工知能は関節座標のすべてを正しく認識できるわけではありません。人工知能が抽出する姿勢情報には一定の誤認識が含まれます。誤認識された姿勢情報は修正しないとその後に行う統計解析や機械学習で間違った結論を導いてしまうことになります。
そこで、人工知能が誤認識した部位を修正するツールをさらに開発しました。この修正アプリのおかげで、より精密な姿勢分析を行うことができるようになりました。
この誤認識修正ツールの概要は以下のURLで閲覧できます。
【まだ足りていないところと今後の展望】
1 スポーツ現場でのデータ収集
このアプリ開発の最終目標は、さまざまなスポーツにおいて「ケガを防ぎ、ベストなフォームを提案する」ことです。これを成し遂げるためには、スポーツ現場と協力して、多種多様なデータを収集していかなければなりません。
現在、スポーツ現場でのデータ収集の協力者を募集しております。幸いにも次々とご賛同のお声がけをいただいており、感謝の気持ちでいっぱいです。各スポーツの動作毎のデータセットができしだい、アプリが次々に公開できますので、今後もデータ収集を頑張っていきたいと考えています。
2 推奨される姿勢の表示
現時点での人物の姿勢は、スティックピクチャー表示となっています。しかし、現場のニーズとしてはもっとリアルな筋骨格モデルの表示が期待されています。現在、人工知能で取得する2Dの関節座標から、3Dの筋骨格モデルの表示をめざして研究を進めており、完成にむけた方向性は見えてきました。今後進捗を報告していきます。
3 包括的なサービスの提供
このサービスの最終目的は、動作分析だけでありません。最新の遺伝子検査サービス、栄養指導、トレーニング指導、指導者と選手とのコミュニケーションツール、製品開発のためのデータベース構築など、多種多様なコンテンツを提供するべく、そのプラットフォームの構築に着手しています。企業の方からもお声掛けいただき、着々とプロジェクトが進行しています。情報公開できるところまできましたら、進捗を報告させていただきます。
【収支報告】
皆さまからご支援頂いた資金は、全額、アプリのサーバー構築とデータベース作成のために使用させて頂きました。
ご支援いただいた総額は、394万2千円でした。
支出内訳:
- クラウドファンディングのサポート費用としてREADYFOR様に73万7154円を支払いました。
- サーバー構築をネクストシステム(株)様に委託し、費用として360万0千円を支払いました。
- 人工知能の誤認識を修正するツールの開発をネクストシステム(株)様に委託し、費用49万5千円を支払いました。
- 開発費用が89万154円不足したため、自己資金で補いました。
【リターンの発送状況】
開発アプリのβ版は、解析が終わったものから順次公開していきます。現時点で、野球の投球動作や打撃動作で最終チェック段階に入っています。
リターンの中で「開発アプリβ版(または正式版)を無償提供」が該当する方は、2022年1月にアプリにアクセスするためのURLを個別にメールで送らせていただきます。
今後、コンテンツは徐々に拡充されていきます。新しいアプリができ次第、アプリにアクセスするWEBページが更新されていきます。
β版は解析結果がスティックピクチャー表示されますが、正式版は骨格モデルも表示できるように開発を進めています。こちらの完成にはまだ時間がかかる見込みです。完成が近づきましたら、「新着情報」を通じて連絡させていただきたいと思います。
その他、開発状況レポートは、9/18と11/21に送らせていただきました。
スポラボセミナーの無料参加権、スポラボFacebookでご紹介権に該当される方には、2021年8月から1年間募集を開始しております。ひきつづき2022.9月末まで募集しておりますので、ご希望があればご連絡いただけますと幸いです。
コンサルタント権に該当される方にはすでに連絡させていただきましたが、ひきつづき今後とも協業させていただけますと幸いです。なにかご希望がありましたら、ご連絡くださいませ。
【今後の情報発信】
2022年1月29日(土)20時より、
ZOOMを用いて、オンライン開発報告会を行う予定です。
(参加無料、約1時間で、報告と質疑を予定しています)
出席をご希望される場合は、このメールにてご返信いただけますと幸いです。
(申し込み締切 2021年12月28日)
ご返信いただいた方に、出席のためのURLを個別に送らせていただきます。
このプロジェクトの最終目標は、さまざまなスポーツにおいて「障害防止とパフォーマンス向上を両立させる」ための情報を提供することです。今回のクラウドファンディングを通じて、その開発環境は整いましたが、最終目標に向けた道のりはまだ道半ばといったところです。
今後、データを収集し、多種多様なアプリを公開し、サービスを拡充させていくには時間がかかる見込みですが、今後の進捗状況は「新着情報」を通じて発信していく予定です。
長文となってしまいましたが、ここまでお読みいただきありがとうございました。
皆様のご支援のおかげで、ここまで来ることができました。まだまだ未熟な開発ではありますが、今後も一生懸命続けていきたいと考えております。
今後とも温かく見守っていただけますと幸いです。どうぞよろしくおねがいします。
2021年12月5日
石井壮郎