プロジェクト概要

プロジェクトの終了が報告されました

▼自己紹介

 皆様が中高生だった頃、とにかく眠くはありませんでしたか?朝起きられなかったことはありませんか?皆様も通勤電車の中、参考書を開いて寝落ちしている学生を毎日のように見ることと思います。

 

世の中の学生たち…眠そうです

 それもそのはず、実は近年の睡眠研究により、睡眠リズムは年齢に応じて変化し(お年寄りの早起きはイメージしやすいですよね)、思春期には睡眠リズムが自然と夜型化することが分かってきたのです。

 重要な点がもう一つあります。思春期の学生に必要とされる睡眠時間はどれくらいかご存知でしょうか?正解は、最低でも8時間です[1]。やはり成長期の学生は、成人に比べると長い時間寝る必要があります。

 さて、睡眠リズムが夜型化し、かつ長い時間寝る必要のある思春期の生徒に、早起きをさせるとどうなるのでしょう?そうです、睡眠時間は短くなってしまい、ズムに反した起床を強いられますよね。これこそが、私たちが変えたいものです。世界では、思春期の早起きによる害が数多くの研究で明らかにされ、始業を遅らせる取り組みが進んでいます。学校の始業時刻を適正化し、日本の中高生の健康を守りたい。これが、私たちの進める「始業時刻適正化プロジェクト」です。

 

 自己紹介が遅れました。はじめまして。瀧本ゼミナール所属の一橋大学3年・萩原峻太と申します。瀧本ゼミは東大の学生を中心に構成されるゼミナールであり、私達は学術的な知見に基づいて世の中の問題を解決することを目指し、これまでAEDの適正利用を筆頭に多様な社会問題に取り組んで来ました。この度、中高生の睡眠を改善すべく、思春期の睡眠研究の第一人者であるWolfson教授をアメリカからお呼びし、学校関係者・研究者・保護者・メディアを対象とする講演会を開催いたします。教育や生徒の心身の健康にご関心のある皆様の温かなご協力を賜りたく、クラウドファンディングを始めました。

 

 

▼海外で進む始業時刻適正化

 アメリカ小児科学会は2014年の声明[2]で「中高の始業を8時30分以降にするべきである」と発表しています。以下は日本の睡眠学の権威、三島和夫先生による声明文の翻訳です[3]。

2014年アメリカ小児科学会声明の日本語訳

 教育や政策の現場にも、その知識が共有され始めています。例えば2018年には、始業時刻を一律で8時30分以降に遅らせる法案が、カリフォルニア州議会上下両院を通過しています[4]。

 

 

始業時刻を適正化するメリットは多岐にわたる

 それでは、始業遅延によって、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは幾つかの研究についてご紹介します。

 

睡眠時間が増加日中の眠気や疲労感の軽減、また精神衛生の改善に繋がる

 上の表[5]が示すように、始業遅延が生徒の眠気等を軽減させたことがわかります。他にも精神衛生の改善に繋がった[6]という研究もあります。

 

学業成績の上昇

 始業を遅らせることが、学業成績を上昇させるという研究があります。1時間の始業遅延はテストの点を2パーセンタイルだけ上昇させ、特に始業遅延の効果は成績下位層ほど大きい[7]と報告されています。

 

 これら以外にも、病欠の半減[8]や自動車事故の減少[9]、授業中の居眠りの減少[10]といった様々な結果が報告されています。以上の研究においては、それぞれ遅らせる時間の幅が様々ですが、最も短い遅延の幅では、15分の始業遅延による眠気の減少などが報告されています[11]。

 

 

▼日本の学生の睡眠は危機的状況にある

 日本の高校生1万人以上を対象とした研究では、9割もの高校生が8時間未満の睡眠で生活をしている実態が明らかにされています[12]。睡眠不足は以下のような深刻な問題と関連しています。

 

 

 

 

▼多くの方々のご賛同を頂いています

 当プロジェクトは、以下の皆様のご賛同を頂いております。

 

 

学校の先生対象の講演会も企画してきました

 

▼クラウドファンディングでしたいこと

 

始業遅延研究の世界的権威、Wolfson教授を日本にお招きします

 

 海外では始業遅延の機運が高まる一方で、日本ではこの問題に関する知識・関心が低いのが現状です。そこで始業時刻と睡眠に関する研究の世界的権威であるWolfson教授をお招きすることで、以下の目標を達成しようと考えています。

 

始業時刻が問題であることを、幅広く周知する

 医者、教育者、保護者、学生といった多様な人々に対し、思春期の睡眠に関しての正しい知識を授けます。特に、既にテレビ、ネットメディアを含む数名の記者の方々から取材の連絡を頂いており、講演の内容については全国規模の広報を行う予定です。

 

日米の研究者・教育関係者の関係作りの場とする

 私達がこれまでの活動で感じたのは、教育現場の方と研究者の方の接点の少なさです。この講演会を通じ、お互いの知識や考え、経験を交換しあうことは、今後の医療・教育の発展に繋がると考えています。

 

始業遅延研究を開始する

 講演会に参加、あるいは広報媒体を通じて本プロジェクトに興味を持ってくださった学校を中心に、研究者の監修のもとで始業遅延の研究を行います。このような取り組みは日本においては初めてのものとなり、医学研究としての意義は勿論のこと、日本の教育政策にとっても大きな意義を持つものになります。

 

以下が、今回お呼びするWolfson教授のご紹介です。

今回の講演会でお呼びするAmy R. Wolfson先生

 

Wolfson教授からは、以下のコメントを頂いております。

Amy Wolfson先生コメント

 

▼講演会の詳細

日時:2019年1月6日13時~17時

場所:慶應義塾大学(信濃町キャンパス)

対象者:学校関係者、保護者、医療関係者、睡眠研究者、子どもの睡眠・健康に関心のある全ての人

※通訳有り、参加費無料

 

内容(予定)

・基調講演(1):睡眠とリズムの関係性とは?

・基調講演(2):子供の睡眠に関する基礎知識のレクチャー

・始業時刻適正化研究の紹介

・Wolfson先生 特別講演

・パネルディスカッション/質疑応答

 

登壇者

・Amy wolfson先生(ロヨラ大学メリーランド校教授)
・大川匡子先生(精神・神経科学振興財団 睡眠健康推進機構 機構長)

・駒田陽子先生(明治薬科大学准教授)

・志村哲祥先生(東京医科大学精神医学分野兼任助教・睡眠健康研究ユニットリーダー)

 

皆様のご参加を心よりお待ちしております。

 

▼皆様へのお願い

 Wolfson教授はアメリカ在住の研究者であり、先生をお呼びするには旅費・滞在費・謝礼が必要です。また講演会の通訳の謝礼、広報費用をはじめその他の事務費用も必要になります。

 しかし、私達の力だけではこれらを十分に用意できません。そこで皆様のお力添えを頂きたく、クラウドファンディングを始めました。

 私達は、日本の中高生の睡眠環境をよりよくすべく、講演会後も活動を続けて参ります。ご協力よろしくお願いします。

 

 

▼リターンについて

サンクスメール

 

Amy Wolfson先生講演会の内容レポート

講演会終了後にプロジェクトメンバーで作成し、お送りします。

 

ハーブティーのセット

約20 tea pack分。カフェインが入っていないので、寝る前にも安心して飲んでいただくことができます。

 

本活動をご支援いただいている村哲祥先生(東京医科大学精神医学分野兼任助教・睡眠健康研究ユニットリーダーとのランチミーティング

3月中の土曜日・日曜日の中で、クラウドファンディング御協力者様の都合に合わせて日時をセッティング致します。目安として時間は13時頃から2時間程、場所は東京23区内を予定しております。

※3月中のご都合がよろしくない場合、4月・5月でのセッティングも可能です。

※遠方の場合は旅費交通費をご負担いただく場合がございます。

※飲食代のご負担はありません。

 

あなたの組織の睡眠、診断します

本プロジェクトにご支援いただいている志村哲祥先生と、株式会社こどもみらいが手掛ける、組織向け睡眠改善プログラムをあなたの組織で行っていただけます。組織の従業員の現状分析をもとに、その睡眠の問題を改善させるプログラムです。

 

日時:1月中に、クラウドファンディングの御協力者様にご連絡致します。そのうえで、診断は御協力者様の都合に合わせて行って頂きます。

場所・交通費:診断とフィードバックはともにオンラインで行うため、組織が通常活動する場所にて行って頂きます。交通費もご負担頂きません。

※個人の睡眠障害の診断等をするものではなく、組織全体の睡眠の状況を調査し、医師が分析・監修を行う『組織診断』です。

 

▼備考

2019年1月6日に講演会を行ったことをもってプロジェクトの終了とする。

講演会について

名称:始業時刻適正化プロジェクト講演会(仮)

開催日:2019年1月6日

場所:慶應義塾大学信濃町キャンパス

やむを得ない事情によりイベントが開催できなかった場合の対応:返金する

許可が必要なゲスト:いる(許可取得済み)

 

参考文献

[1] Paruthi, S., Brooks, L. J., D'Ambrosio, C., Hall, W. A., Kotagal, S., Lloyd, R. M., ... & Rosen, C. L. (2016). Recommended amount of sleep for pediatric populations: a consensus statement of the American Academy of Sleep Medicine. Journal of Clinical Sleep Medicine, 12(06), 785-786.

[2] Let Them Sleep: AAP Recommends Delaying Start Times of Middle and High Schools to Combat Teen Sleep Deprivation, American Academy of Pediatrics
https://www.aap.org/en-us/about-the-aap/aap-press-room/Pages/Let-Them-Sleep-AAP-Recommends-Delaying-Start-Times-of-Middle-and-High-Schools-to-Combat-Teen-Sleep-Deprivation.aspx

[3]NATIONAL GEOGRAPHIC 連載 睡眠の都市伝説を斬る 第8回 眠気に打ち克つ力 その2 -米国学者が若者に“寝坊のススメ” 文・三島和夫
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20140929/417708/?P=3

[4]Middle, high schools can’t start earlier than 8:30 a.m. under newly approved California legislation”, San Francisco Chronicle

2018/08/31

https://www.sfchronicle.com/politics/article/Middle-high-schools-can-t-start-earlier-than-13198460.php

[5]Owens, J. A., Belon, K., & Moss, P. (2010). Impact of delaying school start time on adolescent sleep, mood, and behavior. Archives of pediatrics & adolescent medicine, 164(7), 608-614.

[6]Boergers, J., Gable, C. J., & Owens, J. A. (2014). Later school start time is associated with improved sleep and daytime functioning in adolescents. Journal of Developmental & Behavioral Pediatrics, 35(1), 11-17.

[7]Edwards, F. (2012). Early to rise? The effect of daily start times on academic performance. Economics of Education Review, 31(6), 970-983.

[8]Kelley, P., Lockley, S. W., Kelley, J., & Evans, M. D. (2017). Is 8: 30 am Still Too Early to Start School? A 10: 00 am School Start Time Improves Health and Performance of Students Aged 13–16. Frontiers in human neuroscience, 11, 588.

[9]Danner, F., & Phillips, B. (2008). Adolescent sleep, school start times, and teen motor vehicle crashes. Journal of Clinical Sleep Medicine, 4(06), 533-535.

[10]Wheaton, A. G., Chapman, D. P.,& Croft, J. B. (2016). School start times, sleep, behavioral, health, and academic outcomes: a review of the literature. Journal of School Health, 86(5), 363-381.

[11]Chan, N., Yu, M., Tsang, C., Lam, S., Zhang, J., & Wing, Y. (2015). The effect of a modest delay in school start time on Hong Kong adolescent sleep and daytime functioning. Sleep Medicine, 16, S371.

[12]片岡千恵, 野津有司, 工藤晶子, 佐藤幸, 久保元芳, 中山直子, ... & 渡部基. (2014). 我が国の高校生における危険行動と睡眠時間との関連. 日本公衆衛生雑誌, 61(9), 535-544.

[13] Milewski, M. D., Skaggs, D. L., Bishop, G. A., Pace, J. L, Ibrahim,D. A.,Wren, T. A., & Barzdukas, A. (2014). Chronic lack of sleep is associated with increased sprots injuries in adolescent athletes. Journal of Pediatric Orthopaedics, 34(2), 129-133.

[14] Liu, X. (2004). Sleep and adolescent suicidal behavior. Sleep, 27(7), 1351-1358.
[15] Wolfson, A. R., & Carskadon, M. A. (1998). Sleep schedules and daytime functioning in adolescents. Child development, 875-887.

[16] Dewald, J. F., Meijer, A. M., Oort, F. J., Kerkhof, G. A., & Bögels, S. M. (2010). The influence of sleep quality, sleep duration and sleepiness on school performance in children and adolescents: a meta-analytic review. Sleep medicine reviews, 14(3), 179-189.


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