2度の災害を乗り越えて。行者にんにくの力で石巻を元気にしたい

 

はじめまして。高砂光延（たかさごみつのぶ）と申します。

石巻で生まれ育ち、味噌、醤油を製造する家業を継ぎ生活してきました。ですが、東日本大震災によって、石巻にある工場が大規模半壊してしまいました。そのため、祖父の代から続いていた家業を手放し一からのスタートを余儀なくされました。

 

震災後は、生活を立て直し、石巻産品の販売などを行ってきました。現在、新規事業の一つとして、行者にんにくの栽培に取り組んでいます。

 

しかし、また昨年の秋に台風19号が発生したことで、持っていた畑が甚大な被害にあいました。

 

それは、石巻を応援するために、そして、農業という側面から地元の雇用を促進するために拡大をしていこうとしていた矢先のことでした。

 

今回のクラウドファンディングでは、再度前を向いて進んでいくための第一歩として、この行者にんにくの栽培、特に苗の購入費などに充てさせていただくための資金を、皆様からご支援いただければと思います。

 

皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

- 東日本大震災を経ての、行者にんにくとの出会い

 

私の家は商いを営んでいましたが、東日本大震災により、多くの被害を受けました。

 

復興に向けて取り組みを続けていたところ、出会ったのが行者にんにくでした。石巻の「牛乳ラーメン」で有名な内海さんが行者にんにくを栽培しており、行者にんにくを粉末にしたものをいただき、生活していたところ、いつの間にか日々の元気な生活をサポートしてくれる存在としてなくてはならないものになりました。

詳しく話を聞いたところ、震災前から行者にんにくの栽培を行っており、部会もあったものの、震災によって部会が解散してしまい、行者にんにく栽培が下火になっていたそう。しかしながら、内海さんは震災後の今だからこそ行者にんにくの力が石巻には必要だと考え、行者にんにくの栽培を再開されたとのこと。

 

この気持ちに強く打たれ、私たちも行者にんにくの栽培に協力したいと考え、栽培のお手伝いを始めました。現在、自分たちでも畑を持ち、内海さんの志を引き継ぎながら行者にんにくの栽培に取り組み始めています。

 

- 台風19号の被害

 

しかし、昨年の台風19号の影響で、畑に大変な被害を受けました。

私たちの畑は石巻の稲井地区という場所にあるのですが、周囲の小川が氾濫し、畑が水没しました。幸い台風前に植えた種からは芽が出ておらず、流されたり腐ったりという被害がありませんでしたが、ビニールハウスに置いていた機材や備品などもすべて水没してしまいました。

機械の一部は修理をして使えるようになりましたが、資材等は2トントラック4台分処分せざるを得ない状況に。こういった環境から、少しでも行者にんにくの生産量を増やしたいと考え、今回のプロジェクトの立ち上げに至りました。

 

 

 

①行者にんにく栽培のための畑の整備
行者にんにくは、栽培を始めて出荷できる品質に至るまで、最低でも7年間かかります。

また、育てるには豊かな土壌が必要です。

 

今回、台風被害を受けた畑を整備して行者にんにく栽培に取り組むため、土壌の改良や肥料の配合を工夫して、良質な行者にんにくの栽培を進めていきたいと考えています。

 

②商品開発
行者にんにくは、幻の山菜とも呼ばれており認知度の高くない山菜です。また、味はニラに近く、香りが強いのが特徴です。この特徴のせいで味に苦手意識を持つ方も多いのですが、栄養価が高く、さまざまな良い面を持っているため、この効果を多くの方に届けたいと考えています。

今回のプロジェクトを活用し、行者にんにくの生産量を増やしていきながら、手軽に行者にんにくを食べていただける商品を開発したいと考えています。

・サプリメント
・ソーセージ
・葉っぱの醤油漬け

を現在試作しています。

 

 

私は、行者にんにくを未来に伝えていくためには、重要なポイントがあると考えています。

 

それは、商品化と地元の若者の雇用です。

行者にんにくを使った商品開発を行い、多くの方に行者にんにくを伝えたい。

そのままではなかなか流通しづらい行者にんにくですが、商品化することで皆様のお手元に届けやすくなります。みなさまに手軽に行者にんにくを食べていただくことで、元気な生活のお手伝いができるようになると信じております。

そして、商品化を成功させて事業を拡大することは地元の若者の雇用にも繋がります。現在、2名の若者に手伝ってもらっていますが、ほぼボランティアです。将来的に、彼らの雇用を行い、さらに行者にんにくの栽培を発展させていきたいと考えています。地元で雇用を行うことで、地域経済の活性化にも微力ながら貢献できると考えています。

まだ、私たちの取り組みは始まったばかりです。震災で失ったものも多い私たちですが、今回のプロジェクトを通して復興の足掛かりを作っていきたいと考えています。

 

そのための一歩として、皆さまからのご支援をお待ちしております。