【解説】「西軒廊・東軒廊」そして「中門」とはどのような建物か

皆さま、こんにちは。

今回は、高照神社の重要な構成要素である「西軒廊・東軒廊」そして「中門」について、簡単にご紹介いたします。

 

西軒廊・東軒廊とは

 

「西軒廊（にしこんろう）」と「東軒廊（ひがしこんろう）」は、高照神社の拝殿後背の幣殿から、本殿につながる廊下の部分です。

※写真は過去のものとなり、現在は建物の軸が歪んで傾いており、屋根には穴が開いている状態となります。

 

方角としては幣殿側が東で、東軒廊と呼ばれて中門に至ります。

 

天井はなく、床は平石敷となっており、また、幣殿側一間の屋根が一段高くなっています。

 

また、西軒廊も天井はありませんが、床は西軒廊が四半石敷となっています。

 

西軒廊の奥に本殿があり、どちらも切妻造のこけら葺で、土台上に角柱を立て、長押をまわし、長押間に連子窓を入れています。

中門とは

中門は、東軒廊から西軒廊をつなぐ石段を登り切った場所に立ち、一間平唐門で、こけら葺です。

 

円柱を立てて、その間に両開桟唐戸を設けており、その先は、神様が鎮座する本殿があり、最も重要な神域となります。

 

中門はその境界を示す、重要な建物です。

文化財としての価値

西軒廊と東軒廊は、幣物を備える幣殿から本殿を結ぶもので、神事の際にのみ使用することが許されます。

 

桁間の虹梁や、腰壁は縦板、小壁は横板というデザイン性も感じさせます。

また、敷かれている石畳も、平石敷から四半石敷へと、本殿へ近づくにつれて変化が見られます。

これは、単なる廊下としての役割だけではなく、その美しい建築様式や、神社の歴史を感じさせる重要な部分なのです。

 

これらの建物は、神社全体の儀式や祭りにおいても重要な役割を担い、神社を訪れる人々に神聖な印象を与えます。

修復作業の必要性

高照神社の修復プロジェクトにおいても、今回ご紹介した西軒廊・東軒廊及び中門は重要な修復対象となっています。現在は長年の風雨や自然災害、経年劣化により、建物には大きな損傷が見られております。

 

これらを修復することで、未来の世代にも神社の歴史と文化を伝えていくことができるのです。

 

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西軒廊・東軒廊、そして中門は、高照神社の風格ある建物群の一部として、参拝者に深い感動を与える場所です。

修復作業が進むことで、その歴史と美しさが永続的に守られることを願っています。

 

次回は拝殿及び幣殿について、解説予定です。

 

引き続き、皆さまの温かいご支援をよろしくお願い申し上げます。

 

高照神社運営検討委員会