これ以上増やさない～野良猫に避妊去勢手術をし、あたたかい家へ

メリークリスマス🎄　いかがお過ごしですか？

このシーズンはなんとなく、周りにいる方に感謝して優しい気持ちになりますね。動物たちにも、クリスマスだからね、とおやつやプレゼントをあげたくなります。

 

今日は聖なる夜なので、祈りが届くことを願って。

切ないですが、別れのお話です。

 

今年の9月、子猫の引き取り依頼がありました。

本当に乳飲み子、やっと目が開いたくらいの子です。乳飲み子のお世話は人間の赤ちゃんと一緒、暖かく清潔にして、ミルクを数時間おきにあげます（家は職場から近いので昼休みに帰ってお世話をします）。　

　　　　　　　

 

とっても大きな声で鳴く元気なオスの乳飲み子、お母さんとはぐれたばかりなのでしょう、栄養状態は良く目ヤニも無いきれいな顔、まるまるとしていたので、会ってすぐにマルちゃんと自然に呼んでいました。

順調に大きくなってきてくれ、乳飲み子から子猫へ。目も大きくぱっちり、とっても可愛らしい子です。

　　

　

すくすく成長して、かわいくなりました。大きい犬も怖がりません。物怖じしない賢い子です。よちよち歩きで私の後をついてきてくれたのも思い出です。

我が家の犬たちも子育てはお手のもの。お尻を舐めてあげたり、じっと見守ったり。シーズーのレナはとくに熱心で、「あなたが産んだの？」と思うくらいに、優しく子守します。

犬たちも邪魔されたりじゃれて来られても、怒ったり鼻先でどっか行けと押しやったりせず、伏せてじっとして子猫の好きにさせています。犬たちの賢さ、我慢強さにも脱帽です。

　　

みんなに愛されたマルちゃん。すぐに里親さんの声がかかるのでは、、、と期待しておりましたら、予想通りでした。

 

先住猫を2匹飼われており、完全室内飼い、不妊手術もきちんとされている、経験もご理解もある種子島在住のご家族が立候補して下さいました。こんなおうちなら寂しくないですし、心配ありません。

早速新しい家へ、お引っ越しです。

　

　　　　　　

マルちゃんは新しいお家で、茶々丸という素敵な名前になりました。

先輩猫さんとのファーストコンタクト。普通は緊張してごはんを食べなかったり、隅に隠れたりするものですが、さすがは茶々丸くん。昨日までバーニーズによじのぼっていただけあって、全然平気。なんと、先輩猫のごはんをバクバク食べていたらしいです・・・（笑）。

 

だんだんとおうちにも慣れ（いや、最初から慣れていますね）、こんな表情をするようになりました。遊んでもらって、抱っこしてもらって、幸せ者です。

　

　　　　　

乳飲み子の時に保護したので、野良の子猫のように、ケガしたり栄養失調になることはありませんでした。猫好きな人から人へ、ずっと大切にしてもらえて種子島ではとてもラッキーです。

ですが、後日私は動物病院で偶然にも茶々丸と再会することになります。

 

どうやら肺炎で、数日前から入院しているとのこと。

まだ里親さんの家に行って、たった3週間。前回の記事にも書きましたが、子猫は本当に少しのきっかけですぐに具合が悪くなり、そのままどんどんと衰弱してしまう事も多いです。

 

茶々丸は風邪が悪化して肺炎になっていました。

私と里親さんご家族の祈りもむなしく、天国に行きました。

 

あんなに元気そうだったのに？

私の元にいたときに何か兆候はなかったか？

何が悪かったのか？

何かしてやれることはなかったのか？

残された者が思うことは皆同じです。

 

この紹介の記事を書くにあたって、里親さんにご協力をお願いするのは躊躇しました。まだ亡くなってから1ヶ月も経っていないのに、家での思い出を聞くなんてつらい思いをさせてしまう。でも同じくらい、マルちゃんの生きた証を何か形に残したい、皆にこんな子がいたと、幸せにしてもらったよと知ってもらいたいという気持ちもありました。

 

里親さんに依頼したあと、”気持ちがまとまらないのでちょっとお時間下さいね”、という優しくも胸が詰まってしまうお返事をもらいました。

里親さんからの言葉を、できる限りそのまま載せます。

 

「茶々丸が我が家に来て幸せだったのかはわかりませんが、何事にも物怖じせず、先住猫ともすぐに仲良くなって、あっという間に我が家のアイドルに。先住猫が可愛がってグルーミングするたびに、遊んでもらえる！と思って噛みついたり、じゃれたり。毎日3匹大はしゃぎで、疲れると一緒に寝ていた茶々丸でした。

 

追いかけっこの時は洗濯機の下や、棚の隙間、私の足元や股の間に隠れてひとやすみする姿は、とても可愛かったです。赤ちゃんの甘い匂いとクサい匂いが混ざった、独特の匂いがなんとも言えず・・・（笑）嗅がずにはいられない匂いでした。

 

亡くなるまで家にいた期間は3週間ととても短いものでしたが、今でも思い出しては寂しく感じます。

 

最近、お墓の周りにお花を植えました。するとその日の夜主人の夢に、家の中を楽しそうに走り回り遊ぶ茶々丸が出てきて、喜んでくれたのかな？と言っていました。」

 

　　　　

天国に行った、愛された茶々丸。

こんな幸せそうな表情をさせて下さった、愛情深い里親さんご家族、先住猫さんにも、敬意と感謝を。本当にありがとうございます。

 

茶々丸のように愛されながら逝ってしまった子にも、

人知れず消えてしまった命にも、

理不尽に人間の都合で奪われた命にも、

今夜天国に私たちの想いが届いて、どうか穏やかでありますように。

 

　

　　

※ご支援50000円コースの写真は、マルちゃん（茶々丸）です。