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たんぽぽの里サポーター募集中!保護活動に必要な費用にご支援を

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2023年04月29日 11:40

たんぽぽの里の取り組みとこれから。院長が思うこと。

 


|たんぽぽの里の2022年の実績

 

たんぽぽの里では、活動全体で年間5000万円ほどの費用がかかっています。この費用は、保護された猫たちに必要な医療費や食費、トイレ用品などの基本的な生活必需品を賄うために必要なものです。2022年度は保護、TNRの実施をあわせて651頭の猫たちをたんぽぽの里で受け入れました。相模原市生活衛生課や他の地域の保護猫ボランティアさんたちからの相談、負傷した猫を見つけた心優しい方や多頭飼育崩壊の飼い主さまから直接の問い合わせなどもあり、私たちたんぽぽの里のことをSNSなどを通じて知って頂いて、頼ってきていただくことが増えてきています。

 

2005年に設立したたんぽぽの里は、2011年の東日本大震災をきっかけにシェルターを設置、その後ここまで大きくなったのは、目の前の猫たちをとにかく必死に助け続けてきた石丸代表を始め、たんぽぽの里に関わってくださっているボランティアの皆さんとスタッフの努力の結果であり、今こうして活動を続けられるのは、ご寄付をしていただける皆様のおかげであるのはゆるぎのない事実です。本当にありがとうございます。

 

|獣医師としての保護猫活動に思うこと

 

私がたんぽぽの里の獣医師として活動を始めたのは、2021年の3月です。とあるきっかけから、附属の動物病院(現在のたんぽぽキャットクリニック)での診療を担当させていただくようになりました。はじめは「保護猫に興味がある」という程度でしたが、保護猫特有の管理方法、いわゆるシェルターメディスンの難しさを日々痛感し、勉強しながら、シェルターで生活している、これから「ずっとのおうち」を待っている猫たちの健康を守ることに専念する日々を送っています。少しずつですが、適切な消毒方法や感染症の管理、群単位での治療など、猫たちにとって快適なシェルター生活を送れる状態を作れるようになってきたのではないかと思っております。

 

日々の診療の中で感じることは、次から次へと保護される猫がいる、今の状態は、なんとかしたいという思いです。ボランティアとして、すべての費用を負担し、実施していくことに常にギリギリのところで対応しているからです。
そして、動物保護に関わっていると、段々と分かってくる行政とボランティアの溝。行政はルールに則って行動するのは当たり前で、それは理解できますが、猫の命を最優先に考えるボランティアとは、どうしても埋まらない部分があります。ときに、ボランティアが前に出すぎてしまい、行政をほったらかしにしてしまうこともあり、行政も、ボランティアも、やりたいことは一緒なのに、なぜ足並みをそろえて行動できないのかと疑問を感じています。

私は獣医師という立場であり、かつ、たんぽぽの里の内情、ボランティア団体が抱える悩みやその経済状況などもわかっています。もっとボランティア団体に寄り添えるような獣医師が増え、そして行政もこの流れに乗ることができないのだろうか。


獣医師たちが声を上げて、猫に優しい、動物ファーストに迅速な行動ができる行政のルールに変えていくことこそが、一番重要なのだろうと思いはじめました。そのために、もっと多くの獣医師に知ってもらって、この活動に関わってもらっていく必要があると考え、獣医師会の保護・愛護の活動にも携わらせていただきました。少しずつですが、行政、獣医師会、ボランティアが一緒に行動できるような活動の芽が出始めてきていると感じています。

 

|「神奈川県殺処分ゼロ」との発表だけど・・・

 

つい先日、神奈川県は犬は10年連続、猫は9年連続で殺処分ゼロを達成したことを発表しました。犬251頭、猫454頭を保護したそうです。https://www.pref.kanagawa.jp/docs/e8z/prs/r6954754.html
猫だけならたんぽぽの里の方が多かったようですね。。。。

私がたんぽぽの里に関わり始めてからのこの2年間に、神奈川県の動物愛護センターや所管保健所が受け入れを拒否した多頭飼育崩壊が複数箇所ありました。理由は、現状のルールでは受け入れができない、または多頭飼育崩壊と認められないというものでした。たしかにルール上、難しそうな場面もありました。また、多頭飼育崩壊の定義はあるのですが、(知っていますか?動物愛護管理法https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h3008a/pdf/full.pdf)その解釈は行政の担当の方によって変わってくるため、「崩壊しているとは言えない」と言われることもありました。


しかし、現場では、被毛が糞尿で汚れている、猫の死体がある、病気の猫を放置している、感染症や寄生虫が蔓延している、避妊去勢手術を受けていないため無秩序な繁殖が繰り返されているなど、いわゆるネグレクト(飼育放棄)が行われており、獣医師として見過ごすことができない飼育環境であることには間違いありませんでした。入室した瞬間、極度のアンモニア臭により目を開けられない、5分といると気分が悪くなってしまう、床は糞尿だらけで足の踏み場もないような環境に数多くの猫が身を寄せ合って、侵入してきたよそ者(私たち)をじっと見ている。

 

飼育崩壊の現場

 

こういった場合、行政に交渉して、なんとか保護していただくこともありましたが、それがかなわない場合は、たんぽぽの里や他のボランティア団体と協力して多頭飼育崩壊の飼い主に交渉し、保護を行いました。その際にかかる費用は、すべてボランティアが負担します。このように行政に頼りたくても頼れない状況で、直接保護主に交渉するというときに、危険を伴うようなことを全国のボランティアの方々も1度や2度は経験していると思います。

 

|多頭飼育崩壊はどうしたらよいか

 

多頭飼育崩壊を起こす飼い主には大きく3つのタイプがあります。アニマルホーダーと呼ばれる人たちで、別名アニマルコレクターとも言われています。

 

 

多頭飼育崩壊は、事前に察知することもできます。多くの場合、近隣の住民の方から匂いの苦情や鳴き声などが行政や警察に寄せられるからです。その段階から、積極的に行政の監督部署が関わり、必要があればボランティアも活動します。はじめからそうした活動ができるような仕組みを、できるだけ早期に確立させていきたいと考えています。


私は、神奈川県の殺処分ゼロは、すべての案件に行政も関わった結果、殺処分ゼロとなるのが理想であると考えています。そのためには、より緊密な連携を行政とボランティア、そして獣医師会やペット関連団体・企業などのサポートも加えて、この多頭飼育崩壊という社会問題に立ち向かっていく体制づくりを目指すことが重要なのだと思っています。

 

|たんぽぽの里の取り組み

 

たんぽぽの里では、麻布大学と保護猫の治療についての協定を2021年に結びました。また、㈱カインズとは、保護猫譲渡会の会場として町田多摩境店での実施を協力していただいています。相模原市とは、多頭飼育崩壊や保護が必要な猫の情報をいち早く連絡をもらうようにし、保健所担当の方と一緒に行動できる体制を取れるようになりました。こうした協力体制により、すべてをたんぽぽの里で抱えるのではなく、関連団体と協力することで、より大きなシナジーを生むことができます。今後も、多くの企業、団体様と協力して、受け入れ体制を強化していきます。

 

2021年11月に麻布大学と協定を締結
https://www.azabu-u.ac.jp/topics/2021/1102_36472.html
2023年3月5日にカインズ町田多摩境店で開かれた譲渡会

 


|自分たちのことよりも、猫のことを第一に。

 

猫たちに罪はありません。だから、猫たちが幸せに暮らすために、私には何ができるのか、我々団体には何ができるのか、それぞれの団体には何ができるのか。常に主語は「猫」であるべきで、それこそが私たち、たんぽぽの里が目指す動物愛護の形だと考えています。
すべての猫を救おうとしているわけではありません。中には人間が嫌いな子もいますし、野生で生活することを選んだ猫もいます。治療ができる子もいれば、残念だけど現状を維持することを選択する場面もあります。すべての猫たちが、穏やかに健やかに暮らせる環境を作ってあげられたら、それで十分です。

獣医師という動物の専門家である以上、猫に代わって、人と猫がどのように共生していくことがベストなのかを、具体的に指し示しつつ、活動をしていくことが私の目標です。

 

猫を取り巻く、動社会課題はまだまだたくさんあります。これら1つずつ解決していくためには、私達たんぽぽの里が活動を続けていくことが重要で、そのためにはこのクラウドファンディングのチャレンジを成功させたいと思っています。

 

残された時間は、あと少しですが、ネクストゴールの達成にもお力をお貸し下さい。

 

たんぽぽキャットクリニック 院長 椿直哉

 

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