あと10年で途絶えてしまう可能性のある、天竜の浅蒸し茶を存続へ

 

はじめまして、「合同会社武道企画」代表の瀬戸悠貴と申します。

僕の祖父がお茶屋さんだったこともあり、幼少期からお茶に馴染みがあり、大量生産されているものではない、本物の日本茶の味をたくさんの方に知っていただきたいと思っていました。

 

友人に静岡出身の方でお茶農家さんとご縁のある方がおり、お茶の販売促進に関して相談されたことをきっかけに、いろいろなお茶の知識、現状を教えていただきました。お話を伺う中で、静岡県でお茶の生産をされている「有限会社カネタ太田園さん（太田さん）」の、販売の一部を任せていただけることになりました。

このクラウドファンディングをきっかけに、全国にいらっしゃる一人でも多くの方に、天竜茶（浅蒸し茶）を届け、美味しさを知っていただきたいと思い、挑戦を決意しました。ご支援のほど、どうかよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

お茶農家さんの現状を友人から教えてもらう中で、「実際に農家さんと話をしてみたい」と思い、今年の一番茶がひと段落した時期を見て、現地で直接お話を伺ってきました。

 

そこでお話しさせていただいたのが、静岡県浜松市天龍地区でお茶の生産をされている「有限会社カネタ太田園さん（太田さん）」でした。太田さんと直接お話しをしてみると、お茶への愛情がとても強く、苦労を惜しまず、我が子のようにお茶を愛している方なんだと強く印象に残りました。

 

ご本人からはとにかく、「美味しいお茶」を日々追い求め、外が暗くなり畑仕事ができなくなるまで、毎日茶畑に心血を注いでいる熱意や、1人でも多くの方に「天竜茶」を知ってもらいたいという想いを伺わせていただきました。ひと段落したところで少し困った笑顔を浮かべ「でも、作るのはできるんだけど売るのは得意じゃないんだよな。」との言葉を聞きました。

 

茶葉を乾燥させる機械に技術革新が起き、深蒸し茶がより作りやすい環境になってから、深蒸し茶は、名前の通り蒸し時間を長くすることで味の均一化がしやすく、大量生産に向いていたため、深蒸し茶を作る農家さんが増えていったそうです。

 

現在では、浅蒸し茶を作る農家さんはほぼいなくなってしまい、存続の危機に瀕していると聞きました。ちなみに浅蒸し茶を作る機械は、農家さんが圧倒的に少ないことからオーダーメイドでないと機械が作ることができず、機械のメンテナンスや故障した時の復旧に関しても、大きなお金がかかってきてしまいます。

それでも、純粋に「美味しいお茶」を作ることに人生をかけている農家さんのお茶を、このまま黙ってみていることはできないと思い、今回のプロジェクトを立ち上げました。

 

 

 

 

このクラウドファンディングでは、静岡県浜松市天竜地区から、「天皇杯受賞」「黄綬褒章受章」に加え、毎年の品評会で「農林水産大臣賞」「金賞」を受賞し続けている最高のお茶を多くの方にお届けしたいと思っています。

 

ちなみに今年の品評会では「一等一席～三席」を太田さんが総なめにしました。

 

浅蒸し茶を生産する場合、とにかくお茶の木にストレスをかけないということが「カギ」のようです。そのため、太田さんの農地では、標高が高く、車もほとんど通らない山の斜面で栽培しています。また、肥料も一気に畑にまくのではなく、少しずつ毎日こまめにまいて土になじませているとのことです。そのため、毎日の畑作業が必要で、休める時がないそうです。

 

そうした苦労の上に生産されている天竜茶（浅蒸し茶）をお届けします。また、これが微力ながらも天竜地区のため、ひいては天竜茶の存続に繋がれば、とても嬉しいです。

 

 

 

 

今回のプロジェクトでは、どのご支援に対しても品評会で賞を受賞したお茶をお届けします。

 

本来、品評会で受賞したお茶はお茶屋さんで買うと100gで8万円前後しますが、農家さんのご厚意で、味は変わらず、茶葉の形を選別する前の茶葉を受賞した茶葉よりも安くご提供していただけることになりました。

ちなみに品評会用のお茶は以下の工程で加工されます。

 

1.茶葉を手摘み
2.茶葉の蒸し
3.揉み作業など
4.茶葉の選別（大きさ色合いなどの選別、味は変わらない）

 

この4番目の工程を経ないため、お得な価格で届けすることが可能となります。

また、一回にどれくらいの量を使ったらいいかわからないなどのご質問をいただくくことが多いため、今回のプロジェクトでは、一回分に小分けされた「一煎袋」もお付けいたします。

 

さらに、一部のリターンには、「天竜茶」の美味しさをより簡単に多くの方々に楽しんでもらうためにはと太田さんが考え生み出された「七徳茶皿」をお付けします。

 

本来は「良い茶葉」になればなるほど急須で淹れる時の「温度管理」や茶葉が開くまでの「時間管理」が難しく、「美味しい天竜茶」を楽しむハードルがどんどん高くなってしまいます。そこで「皿状」の器を急須の代わりとして、湯差しからお湯を入れることにより、熱湯からでも「美味しい天竜茶」が楽しめる画期的な方法を編み出しました。

 

実はこの「七徳茶皿」はプロの陶芸家「山口剛陶」氏が一つひとつ手作りで制作している一品で、開発からその後の生産までまさに太田さんの熱意の塊の一つと言えます。