100年前に生まれた電子楽器テルミンを新しく作りたい

 

私がチャレンジしたいことをまずお伝えします。

 

「100年前に生まれた電子楽器テルミンを新しく作りたい」と考えています。＊テルミンについては後述します＊

 

その第一段階として、まずは知見を高めるためにテルミンの筐体（ケースや操作部など）を作りました。これをプロアマ問わず多くの方に使っていただくために当プロジェクトを立ち上げました。ゆくゆくは電子部品も含めた独自のテルミン制作にも取りかかるという計画をたてています。夢で終わらせず実現させたいと考えています。

 

ご支援いただいた方には、お持ちのテルミンをこの新型ケースに交換することを主なリターンとして準備しています（テルミンをお持ちでない方でも、プロジェクトの趣旨にご賛同いただきご支援いただけるようなリターンもございます）。

 

知名度の低い楽器ではありますが、テルミンが誕生して100年余り、この日本の地で新たなモノとして生みだせたらワクワクしませんか。

 

ぜひ、応援していただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

 

皆さま、初めまして。木のものづくりをしているイクルデザインの須藤生（すとう いくる）と申します。生活に身近な家具をご依頼に合わせてデザインし、カタチにするのが私の仕事です。スウェーデンで家具職人の資格を取得し、栃木県で活動しています。

 

丸テーブルと椅子

デザイン：IKURU SUTO

 

無指向性スピーカーCUE360

デザイン：ISHIKAWA DESIGN

AZISプロジェクト

 

プロトタイプ製作なども得意としており、音響製品の開発や古代エジプトの家具復元などにも携わってきました。

 

木のシャンデリア

デザイン：IKURU SUTO

 

こちらは木の照明です。電線はフレームの中を通っており、目に触れない構造になっています。

 

 

2023年1月、ようやくコロナ禍の終わりが見えて来た頃、ひょんなことから参加した新年会で不思議な楽器テルミンと出会いました。テルミン奏者の街角マチコさんが参加されていたのです。

テルミン（Theremin）は、1920年にロシアの発明家テルミン博士が発明した世界初の電子楽器。最大の特徴は、テルミン本体に手を接触させず、空間中の手の位置によって音高と音量を調節しながら演奏すること。楽器のアンテナと奏者の間の静電容量の変化を利用して音として表現しています。

参照元 Wikipedia

こちらがその時の動画。新年会でテルミンを演奏する街角マチコさんです。

 

テルミンという楽器の存在は聞いたことがありましたが、初めて演奏している姿を見て、正直驚きました。楽器には手を触れず、手の動きで音の高さと音量を調整しながら演奏している姿は、まるで空気中に弦楽器でもあるのかと見まごうほどでした。

 

世の中にある様々な楽器の中で、もっとも知られていない楽器と言っても過言ではないテルミンですが、大きな魅力を感じました。  

 

 

数週間後に企画されていたテルミン体験会に参加して、いざ自分で演奏してみようとすると、テルミンの難しさをすぐに実感することができました。

テルミン奏者が普通に弾いているように見えていても、実際は神がかり的な繊細さ（私にはそう感じます）で楽器を操っているのだと理解しました。

 

 

新年会で初めて見た時から、テルミンには楽器としての美しさが不足していると感じていました。プロミュージシャンの道具としてもっと素敵なものに出来るはずだと勝手ながら考え、この体験会の後、新しいケースを作ってみませんか？と提案したところ、マチコさんも同じようなことを考えており、オリジナルのテルミンを作ろうという当プロジェクトが始まりました！

 

理想は中身の電子基板から全て新しく作ることなのですが、まずは手を広げすぎず、Etherwaveという世界で最も販売された実績あるテルミンのシステムを移植することにしました。それならば、安心してボディの制作に取り掛かれると考えました。

 

 

色々な形のケースを用意し、構造や使い勝手を試し、マチコさんからの新たな意見を取り入れたものに作り直していきました。そして、初めてテルミンを見た日から半年後、ついに最初のモデルが完成しました！

 

 

緩やかな曲線と、素材が美しく輝く筐体をまとった新しいテルミンです。フランスやアフリカ、そしてテルミンの故郷でもあるロシア産の材料を用い、高級楽器などと同じく何度も表面塗装を繰り返して仕上げています。

 

テルミン奏者 街角マチコさんの意見も取り入れ、様々な工夫を施しています。

 

これまでは電源コードを基板上のパーツに直接繋いでいたのですが、基板への負荷が少々気掛かりでした。当筐体では固定した電源ポートを設けていますので、安心して接続できます。

 

そして、一番の特徴は本体内部にある調整ねじへのアクセスが容易であること。以前は調整が非常に面倒で手間がかかる構造だった点を見直しており、電源を落とさずに微調整がすぐに行え、変化も音で聞き分けることができますので、常にベストな状態を保てます。

 

 

街角マチコさんによる数ヶ月の試奏や動作テストを経て、10月14日千葉県佐倉市のDIC川村記念美術館でのコンサートで初披露となりました。

 

こちらからコンサート時の演奏をお聴きいただけますので、いくつか短時間のYoutubeクリップをどうぞご覧ください。

 

街角マチコ - スターダスト

 

街角マチコ - 中央フリーウェイ

 

街角マチコ - テルミン・テルミン

 

11月にはテルミン教室の生徒さん20数人の発表会で使用していただきました。1日でたくさんの方に弾いていただいていることが本当に嬉しかったです。

 

そして、街角マチコさんだけでなく、中村隆子さん、ドリット・クライスラーさんなどプロのテルミン奏者にも弾いていただく機会を得て、プロアマ問わず、安心して使えるということを実感しています。

 

 

当プロジェクトにご興味ある方に向けて、新型テルミンケースをご覧いただける体験会を代官山ヒルサイドテラスの一角で開催いたします。

 

当日は街角マチコさんも会場におります。ケースの質感や、使い勝手、実際の音などをご確認いただけます。また、ケースのオーダーメイドなどのご質問ご相談もお受けいたしますので、代官山散策と合わせてお立ち寄りください。

 

日時：

短時間ではありますが、以下の日時を予定しています。参加費無料

2024年1月13日（土）

午前の回　11:30 - 12:30

午後の回　15:30 - 16:30

 

詳細は「活動報告」のページに記載いたします。

＊人数把握のため、参加希望の方は事前にご連絡ください。

 

会場：

代官山ヒルサイドテラス D棟裏

”新種のイミグレーションズ” ヒルサイドスタジオ

 

住所：

東京都渋谷区猿楽町29-9 D棟裏　地図

＊D棟に入らず外側からお回りください。

 

現在のテルミン業界の現状として、ほぼ唯一のテルミン生産社とも言える老舗シンセサイザーメーカーであるMoog社が買収され、先行きが不透明になっています。日本国内での販売元も切り替わるとのアナウンスが出ており、今後はテルミンを入手することが難しくなってしまうかもしれません。

 

今回は、この新型テルミンケースの希望者を募りたいと思い、当プロジェクトを立ち上げました（前振りが長くて本当に申し訳ありません）。1920年にロシアで生み出され、アメリカの地で発展し、世界中で人気を博してきました。世界を移民のように巡って100年経ち、日本の地で新たに生まれ変わると考えるとすごく面白いと思いませんか？

 

決してリーズナブルでもありませんし、すでにEthewaveテルミンを所有されている方がリターンの主な対象となるため、ご賛同ご支援いただける方を募るのは困難が伴うと考えていますが、新たな楽器を世に生み出すためにお力をお貸し頂けませんでしょうか。

 

本プロジェクトはAll or Nothing 方式となります。支援総額が目標金額に1円でも満たない場合、支援者に全額が返金されます。このような実施方法となりますので、ご支援いただいた方に確実にリターンを届けられるように、公開当初の目標金額は低めに抑えています。

 

集まった支援金（支援金総額のうち12％はReadyfor社への手数料）は当プロジェクトに伴う活動費用として大切に活用させていただきます。

 

 

 

 

リターンについて説明をさせていただきます。

 

当プロジェクトの主なリターンとして、新型テルミンケースをお作りします。

 

＊＊＊お持ちのEtherwave Theremin Standardをお送りいただき、電子部品とアンテナを新しいケースに移植いたします。＊＊＊（ご送付いただく時期は、お預かりする時間を少しでも減らすため、ケースの準備が整った段階と考えております）

 

使用方法や特性などは元々のEtherwaveと変わりませんので安心してお使いいただけます。ノブ（つまみ）の並びも変わりません（左からVolume、Pitch、Waveform、Brightness）が、通常は表記をしておりません。表記をご希望の方がいらっしゃいましたら、ご相談ください。

 

こちら最初の四種が基本となり、これだけで弾くことが可能です。次期目標である電子基板も含めたテルミンを実現できた際には優先割引の対象とさせていただきます。また、つまみの交換などをご希望でしたら、オプションとして後述の物をご選択なさってください。

 

上記しておりますが、体験会を開催いたしますので、ご興味ございましたら是非、会場へ遊びにいらしてください。

 

・テルミン スタンダードモデル 先着５台

ケースの材はマホガニーです。ノブ（つまみ）は、Etherwaveの物をそのまま移植しています。

 

・テルミン スタンダードモデル

ケースの材はマホガニーです。ノブ（つまみ）は、Etherwaveの物をそのまま移植しています。

 

・テルミン ツートーンモデル

マホガニーとホワイトシカモア、二種類の材によるケースです。ノブ（つまみ）は、Etherwaveの物をそのまま移植しています。

 

・テルミン オーダーメイドモデル

ご希望の材料（単一でも、複数でも可）でお作りします。＊特注品となりますので、メール等で詳細をご相談させていただきます。

材料：ホワイトシカモア、メープル、オーク、チェリー、マホガニー、チーク、ウェンジ（右の材ほど、色が濃くなっていきます）などからお選びいただけます

ノブ（つまみ）は、Etherwaveの物をそのまま移植しています。

 

テルミン追加オプション：

 

こちらは外装などの仕様変更をするためのオプションです。＊オプションの選択だけではテルミンケース本体は含まれておりませんのでご注意ください。

 

・ノブ一式交換　ゴールドもしくはブラック

アルミ製のノブ、配線と内部メカを交換します。ノブ操作時の変化特性は変わりませんので安心してお使いいただけます。

 

・ノブ一式交換　四色もしくは任意の色

アルミ製のノブ、配線と内部メカを交換します。ノブ操作時の変化特性は変わりませんので安心してお使いいただけます。

 

・街角マチコによるチューニング

通常は簡易チューニング済みの物となりますが、ご希望の方には街角マチコさんによる調整済みの物をお届けします。約６オクターブの音域と、広めのボリューム変化幅で演奏しやすく、楽器のポテンシャルを最大限に生かせるセッティングです。

 

・天面、もしくは背面への象嵌加工

象嵌（ぞうがん。木を埋め込み図柄を表現します）による、文字やロゴの加工をいたします。図柄などはご相談ください。

 

・Maminka ペイントモデル

マトリョーシカに可愛い絵をたくさん描かれているMaminkaさんによるペイントモデルです。全塗装ではなく、天面や背面への描画を想定しています。図柄などはご相談ください。

 

・マイクフランジ交換

三脚との接続部をブラックの物と交換します。

 

新型ケースでのご支援ではなく、従来型テルミンであるEtherwaveの改良もリターン項目として設けました。

 

・Etherwaveテルミンの調律用穴あけ加工

お持ちのEtherwave Theremin Standardをお送りいただき、内部チューニングがしやすいようにトッププレートに3つの穴を加工します。＊基板上のチューニング設定は変更いたしません。

 

テルミン追加オプション：

・街角マチコによる調律

通常は簡易チューニング済みの物となりますが、ご希望の方には街角マチコさんによる調整済みの物をお届けします。約６オクターブの音域と、広めのボリューム変化幅で演奏しやすく、楽器のポテンシャルを最大限に生かせるセッティングです。

 

楽器だけではなく、私の専門でもある家具作品もリターン品として加えさせていただきました。

 

テルミンをお持ちでなくとも、プロジェクトの趣旨にご賛同いただけるようでしたら、支援対象としてご検討いただけますと幸いです。どれも在庫品ですので、プロジェクト終了から長くはお待ちいただかずにお届け可能です。高額なものとなりますので、ご遠慮なくご質問なさってください。

 

このような項目を設けることを心苦しく思うのですが、もし、純粋にご支援だけ（リターン品はございません）を頂けるという方がいらっしゃいましたら、こちらをご選択いただけますと幸いです。他のリターン品と合わせることも可能です。

 

 

最初からテルミンの全てを作るチャレンジができれば良いのですが、まずは知見とネットワークを増やすために活動しています。このプロジェクトをご評価いただき無事に成立しましたら、今回のご支援金を元に「電子基板も含めた独自のテルミン」の制作に挑戦したいと思っています。

 

本プロジェクトはAll or Nothing 方式となります。支援総額が目標金額に1円でも満たない場合、支援者に全額が返金されます。  支援金が目標金額を超えたプロジェクトのみが成立し、手数料を引いた金額が実行者である私に支払われます。 応援のほど、どうぞよろしくお願いいたします！

 

須藤 生（すとう いくる）