カメルーン放浪記②～カメルーンと大分県中津江村（現日田市）～

　日本で、カメルーンといえば中津江村を思い出す方も多いのではないでしょうか。２００２年に行われたサッカーの国際大会で、カメルーンナショナルチームが大分県中津江村（現大分県日田市）でキャンプを行った際、大大遅刻だったにもかかわらず村民挙げての大歓迎が日本全国で話題になり、同年の流行語大賞の年間大賞に『W杯（中津江村）』が選ばれました。

では、カメルーンでは、どのように思っているかご存知でしょうか。日本とカメルーンはお互いに大使館を配置しあう外交関係を持っています。実は、日本の大使が赴任する際、カメルーン側から中津江村を訪ねることを勧められます。カメルーンにとって、今でも中津江村はとても大切な存在です。まさに民間外交を人口２、０００名ほどの村が実現している、と感じます。私が初めてカメルーンに渡航した際、幸運にもヤウンデ市長様とお会いすることができました。日本で言えば東京都知事とお会いする、ということです。最初に自己紹介をした際、『大分でカメルーンを目指して事業をしている』とお話したところ、市長様は『あなたは大分ですか？中津江村に入ったことがありますか？坂本休氏を知っていますか？』と聞かれ、改めてカメルーンにとって中津江村がとても重要な場所であることを感じました。以降、カメルーンの重要な立場の方にお会いするたびに中津江村のことをお話されます。これまで、２度にわたって中津江本村長の坂本休氏にカメルーンへの調査、視察に同行いただきました。その様子は、地元大分の報道番組でも取り上げていただき、今なお、暖かい交流が続いています。

私たちも、中津江村と同じ大分県の企業です。坂本休氏を中心にはぐくんでこられたカメルーンとの絆を汚さないように、頑張っていきたい、と思います。