今回のメイキングレポートは特別編。

 

四宮監督とキャストのやねさんとの対談をお届けします。

 

やねさんのコメント動画収録日に南青山のスタジオにて収録しました。司会進行はクリエイティブディレクターの松さんです。

 

徐々に盛り上がってくる(!)対談の模様を、丸ごとどうぞ!

 

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【1】(アニメが)私になるという……凄く貴重な機会でした。

 

―― さて、現在『トキノ交差』の映像が渋谷で流れていますが、もうご覧になりましたか?

 

やね 見ました。ちょうど駅を出た瞬間始まって、「ああっ」みたいな。慌てて携帯を出しました。

 

―― 四宮さんは最初見た時どうでした?

 

四宮 (見に行ったのが)日中だったんで。唐突に始まるじゃないですか。毎日パソコンのモニターで見ていたちっちゃいものが、急にあのサイズになると空間を飛んでいくような、不思議な感じになりますね。

 

―― 昼と夜で違いますよね。

 

四宮 やっぱり夜が綺麗いですよね。光がはっきり見えるんで、

 

やね  実際に見るとリアリティがあって、壮大な感じがして違いますよね。

 

―― 真っ赤になるところがあるでしょう。あれ、夜に見るとパンッと赤い光が出てね。

 

やね やっぱりパーカーの緑なんかも夜のほうが映えるんですかね?

 

―― そうですよね。やねさん、アニメは初出演ですよね。

 

やね そうなんですよ。(アニメが)私になるという……凄く貴重な(機会でした)。

 

―― 出演依頼がいった時は、(この作品を)どのように思われましたか。

 

やね いや、私がバク宙するのかなと思って(笑)。

 

―― ああ、コンテを読んで(笑)。

 

やね そう。私かなと思って、大丈夫かなと(笑)。アニメの人って二次元で可愛いじゃないですか。だから二次元から三次元になるこの段差を、私がどう頑張って埋めていけばいいのか。

 

―― 段差はなかったですよ。

 

やね それは四宮さんが近づけてくれたから(笑)。

 

 

―― いやいや。やねさんのアニメはいかがでしたか?

 

四宮 もともと実写のシーンを撮ろうと思った時は、あまり顔も映らないような感じにしようと思っていたんです。二次元と三次元で巧くいくわけがないので。でも実際やねさんが来られた時に、むしろアニメのほうが野暮ったい感じがあって……。

 

やね いや、とんでもない。いけるぞ、みたいな……。

 

四宮 できるだけアニメの方は現実に寄せたんですけど、むしろやねさんの現実感がない感じが、凄く際立って。そのあたりが、面白くなったかなと思います。

 

やね いや、(視聴者の方に)がっかりされないか凄く心配です。

 

―― だいたいアニメのほうが八頭身とかなんですよ。それが実写だと五頭身ぐらいになるものなんです。「その頭身の違いがいつもは問題になるんだけど(今回は逆だった)」と四宮さんが言っていたんですよ。

 

やね 私はもう「下から撮ってください」みたいな(笑)。もう、いかに脚を長く見せられるか(笑)。

 

―― 今回逆でしたよね。

 

四宮 そうですね。最後の方のカットで、やねさんとアニメが切り替わるところなんかは、やねさんをそのままトレースするような感じで。

やね 本当に、近づけていただいて……。

 

四宮 アニメのキャラがやねさんに引っ張られちゃって。実写の撮影が終わったあとに描いたキャラは、やねさん寄りにどんどん寄っていっちゃったくらいに。初めはもっと距離感のある立場で、むしろそこに違和感があるぐらいにしちゃってもいいのかなと思ったんですけど、結局やねさんを一回見ちゃうと、どうしてもそっち側に……。眼力に引っ張られちゃう感じで。

 

やね 良かったー。

 

 

―― だんだん似てきましたよね。作るプロセスで。どっちもお互いに。あと、やねさんのセリフも撮ったんですよね。

 

やね そう、それも初めてなんです。息遣いとか今まで考えたこともなかったので、凄く大変でした。

 

―― どんな感じでした?

 

やね 悩みました。どうやったらその感情が伝わるのかっていう、凄く難しいですよね。

 

―― それは普段のモデルとか、役者の仕事とは全然違います?

 

やね 全然違いますね。声だけになると、表情とかでごまかせないじゃないですか。だから本当に声に魂を込めなくてはいけないという。私にとっては、初めてにして凄く大変な感じでした。

 

―― そういう仕事どうですか? 今後……。

 

やね 今後……。

 

四宮 ぜひまた……。

 

やね (笑)。

 

 

【2】東京は「怖い」場所だった。

 

―― それと、やねさんはもともと東京の人じゃないですものね。

 

やね そうなんです。熊本の訛りがあるじゃないですか。しかも九州は結構独特で、やっぱりイントネーションをどうしたらいいのかというのを凄く苦労しましたね。

 

―― 渋谷はいろんなところから人が集まってきているから、そういう意味では、リアリティがあったかなと思うんですけど。やねさんにとって、渋谷のスクランブル交差点って、東京来た時どういう場所でした?

 

やね 人が多すぎて。お祭りみたいな人の多さで、しかも外人の方が凄くいっぱいいるじゃないですか。だから、日本の首都なのに、日本っぽくないというか。ここが東京なのかっていう感じですよね。五人にひとりくらい外人さんなんじゃないかと。

 

―― 割と馴染めました?

 

やね いや、もう人が多すぎて。道がどこかも分からないじゃないですか。だから、外出は控えようみたいな。東京って本当に人が多すぎて……、ぶつかる。本当にいろんなところから人が来るじゃないですか。凄いですよね。東京って。

 

―― 四宮さんも実は活動の拠点は東京じゃないですよね。

 

四宮 まあ、田舎なんですけど(笑)。十年前は東京に住んでいたので、普通に渋谷を歩いていたのですが、久しぶりにあの場に立ってみると、いわゆる東京を形容する言葉が、「毎日お祭り」なんじゃないかという……。以前は何度も行っていた場所なのに、やっぱり凄く活力がある場所なんだなって。

 

やね みんなひとりひとりが肩で風を切って歩いているじゃないですか。

 

四宮 いや、そのイメージはよく分からないですけど。

 

やね 自分が臆病になったような感じで。「みんな怖い」って(笑)。

 

一同 (笑)。

 

やね なります(笑)。

 

―― 今回渋谷がテーマで、渋谷で上映するという、渋谷を表現したアニメと実写なのですが。

 

やね 田舎者からしたら、東京って憧れですよね。そんなところで私が見られるというのは、光栄すぎる感じです。

 

―― 四宮さん。渋谷を表現するというところでいうと、渋谷をどう捉えていますか?

 

四宮 もちろん大きな街だし、人が多いところですけど。今回は大きな括りの都会ということではなく渋谷の地域性を大事にしてみたいと思いました。…漠然とした東京というよりは、渋谷の川のある景観だったり、窪地で栄えている印象だったり、ビルの配置であるとか、もっと都会的な東京だって他にもあるでしょうけど、景観としての独自性で渋谷を表現したかったんですよね。

 

―― そこに主人公である一人の少女、やねさんがいるわけですよね。あの少女に込めた意味というか、彼女は何者なんでしょうか。

 

四宮 あの子は初期の設定では新体操をやっているとか、いろいろあったんですけど(笑)。時代の移り変わりを表現することを考えた時に、パーカーやスカートがひらひらしているイメージと、時代のなかを揺蕩っているイメージを重ねたいという狙いがありました。

色合いも含めてちょっと抽象的なファッションにして、最終的には歴史を俯瞰して観ているような、記号的な女の子というイメージになりました。

 

 

―― じゃあ、記号的な女の子として。

 

四宮 特にやねさんは記号性という意味では凄くはっきりしているところがあると思いました。僕、実写撮影自体が初めてだったんですけど、本当にいろんなものがあの場で吸収できたかなっていう感じがあるんですよね。アニメのほうにフィードバックさせてもらって。実際ブーツにジッパーが付いていることすら、意外とアニメ作っている時は気づかなかったんです。あ、内側でついているんだっていう(笑)。

 

―― 大概外に付けがちなので。

 

やね (ブーツを履く真似をしながら)こうだと思ってた。

 

四宮 ジッパーあるということさえ知らなくて。履けるものなのかなって。

 

やね 割とこうできるものなんだなっていう。

 

四宮 当初は知らなかったので設定のなかではジッパー描いてなかったんですけど。あわてて直しました。

 

やね 履くことがないと分からないですものね。そういうことって。

―― 自分では履かないですものね(笑)。おふたりが初めて会ったのは、フィッティングの時でしたっけ。

 

四宮 そうですね。

 

やね そうですね。

 

 

【3】僕の初対面でのやねさん印象は、もうできあがっている人っていう感じ。

 

―― 今回はchlomaさんというファッションデザイナーの方々に衣装を作ってもらって、フィッティングの時に初めて顔合わせをしたわけですよね。正直四宮さんの印象はどうでしたか?

 

やね 凄くおとなしそうで真面目そうな方だなという第一印象でした。怒られるかなと思って。怖い人だったらどうしようと想いました。

 

―― で、喋ると?

 

やね 喋ると優しい方でよかったです。本当に。真面目そうな方だなと思ったので。

 

四宮 結構、こういう世界だとはっちゃけた方も多いと思いますけど。僕そんなにこういう場が慣れているわけじゃないので。僕の初対面でのやねさん印象は、もうできあがっている人っていう感じがあって。

 

―― 「見えた」みたいな。

 

四宮 個性がはっきりされているので。ここである種作品がひとつ確立したような気がします。あと何本もできそうという印象は受けましたけど。

 

―― キャラクターが見えたと。

 

やね 凄い。

 

―― 何本もっていう話がありましたけど、どうですか?

 

やね いや、もうぜひぜひ(笑)。

 

―― 衣装はかなりいろいろ試した感じですけど。

 

やね 結構悩みましたよね。ポケットがどうとか、そういうところまで凄く悩みましたよね。

 

―― やねさん普段はモデルをやられていますけど,衣装合わせを決める段ではどうでしたか。色とか……。

 

やね でも、ああいう蛍光色っぽい緑って、なかなかモデルの場でも着ることないじゃないですか。

やっぱりchlomaさん特有の雰囲気っていう生地とかも凄くこだわっていらっしゃるから、初めて見た時は凄い服だなと。着たことのないような感じだったので、凄くびっくりしましたね。

 

 

―― どうですか。服もアニメと実写だと全然違うじゃないですか。

 

四宮 アニメは適当に描いていますからね(笑)。今回凄くご縁があって、実際デザインまでしてもらって。そうしてみるとごまかせない部分がたくさん出てくるんです。縫製の線とかもいろいろと作ってもらっているので、できるだけそれはアニメのほうにも活かしていきたいと思っていましたけどね。

 

やね プリーツスカートどうなっているのかって、ずっと言ってましたものね。

 

四宮 スカートのヒダの向きは時計回りなのか、反時計回りなのかとか。

 

やね ポケットはあるのかとか(笑)。

 

四宮 実際分からないことばかりですからね。

 

―― 質感も全部違いますものね。

 

四宮 線が何本入っているかというのも、問題にはなるんですけど。

 

―― 四宮さん、宙返りのシーン、スカートの襞に全部番号打っていましたよね。で、六番の動きとかやっていましたよね。

 

四宮 そうですね。

 

やね 凄い……。

 

四宮 描いている時に付けとかないと、自分でも分からなくなっちゃうんです。

―― 全部番号付いているんですよ。

 

四宮 ABCと書いておいて、くるって回る時に、どこがどこに来ているかっていう。

 

やね 凄い。

 

四宮 実際アニメは(原画の)間をまた別の方に描いてもらわないといけないので、動いているところは、その方に対しても付けておかないと訳が分からなくなっちゃう。

 

―― そこは「いい感じでやっといて」とはやらないですね。

 

四宮 多分いい感じにはなってこないので(笑)。

 

やね ちゃんとやらないといい感じにならないんですね。 描かないと存在しないですものね。

 

 

―― そこは凄くびっくりしたんですよ。それは原画でしか見られないんですけど。で、次に、やねさんと四宮さんが顔合わせをしたのは、撮影の時ですね。

 

やね はい。

 

―― それで撮影のあとは……音楽のところか。そこで初めてやねさんは、ほぼできている作品を見たんですよね。

 

やね 見ました。その時に「ここにこの音が違う」とか、凄く全部細かいところまで(のこだわりが見えて)。だから、こうやってできあがっていくんだなと、より完成品を見るのが楽しみになりますよね。恥ずかしくないですか? みんなで私を見るのって。あと何より声が恥ずかしかったです。

 

四宮 それは御本人しか分からないですよね。

 

やね 皆さんは気にされないかもしれませんけど、私からしたら、「うわあ」って。

 「じゃあ次はBパターンで」なんて言って、何回も私が(映像で)流れるから、ちょっと恥ずかしかったです。

 

―― それは慣れですよね。

 

四宮 撮影当日結構寒かったのが大変そうだった。

やね ああ。カイロをバリバリコートの内側に貼って。

 

―― 撮影が12月?

 

やね 12月の頭でしたよね。スカート、ブーツ、Tシャツ、パーカー。クリスマスとかそれぐらいに撮影しましたよね。

 

四宮 最後たんぽぽを持っている手だけを撮影するところで、やねさんの手が震えているんですよね。可愛そうだなと……。意外とあれ長かったですね。

 

やね たんぽぽのシーンも、角度とか凄くこだわりましたよね。

 

―― そうやって細かいところを見ていくと、作品の見方も変わってきますよね。

アニメパートの方は12月いっぱいにあげようかなって最初言ってたんですよね。

 

四宮 うん。全くならなかったですけどね。

 

―― で、結局あがったのは、ずっと泊まり込みで。

 

やね いろんな人のいろんな苦労が詰まっていますよね。

 

 

【4】原画展、いっそ私が展示されちゃえばいいんじゃないですか?(笑)

 

―― 今回クラウドファウンディングに挑戦しているのですが、クラウドファウンディングってやったことありますか。

 

やね 私はないですね。

 

四宮 ないです。

 

―― どういう印象を持ちますか?

 

やね クラウドファウンディング自体を初めてこれで知ったので「こういう方法があるんだな」というのを知って、凄く感激しました。

 

―― 四宮さんは、今回アニメのプロデューサーに立ってもらっている松尾(亮一郎)さんが『この世界の片隅に』でクラウドファウンディングをやられていて。多分クラウドファウンディングのことは知っていたんですよね。

四宮 もちろん知っていましたけど、自分がどう絡むみたいなことは全く考えたことはなかったです。

 

―― 実際今クラウドファウンディングをやってみて、実感はどうですか。

 

四宮 いや、針の筵。

 

一同 (笑)。

 

―― 今回「ぜひ原画展を」という皆の気持ちがあって、クラウドファウンディングでやろうと。みんなの想いをということで、チームでやっているわけですけども……。

 

四宮 本当に現状でも、支援してくださっている方たくさんいらっしゃって、応援コメントもしっかり書いていただいて、そのへんは勇気が出る感じがありますね。

 

―― クラウドファウンディングに成功して、原画展が実施できたら、どういうところをみんなに見ていただきたいですか?

 

四宮 大分欲張らせてもらって、やねさんのシーンも何テイクも実はありますし。結構こっちにしたほうがよかったかもみたいな、どちらを使うかで迷ったシーンも多くて。

アニメパートも最終的な絵になるまでの資料が沢山あります。そういうものをできるだけ出したいです。

 

―― やねさんはどうですか?

 

やね 使われなかったシーンがあると面白いですよね。フードをどう落とすかは凄く苦労したので、そのあたりがあったら。もうあとはいっそ私が展示されちゃえばいいんじゃないですか?

 

―― (笑)。ああ、衣装とともに。

 

四宮 本物です、と。

 

やね 等身大で置いておきましょう(笑)。服とかも展示されたらいいですよね。

 

―― ああ、見ていただきたいですよね。

 

やね 私のスカートを貸出して。

―― そうそう。あれ、実は私物なんですよね(笑)。やねさん、四宮さんに言っておきたいこととか、聞きたいこととかあれば、ぜひこの機会に。

 

やね さっき聞けてしまったから……。ううん。生まれた頃から絵が巧かったんですか?

 

四宮 結構よく聞かれるやつだ(笑)。

 

やね 私は本当に絵心がなくて、凄くみんなから馬鹿にされるんですよ。

 

やねさんのマネージャー (笑)。

 

やね マネージャーさんも笑っているくらいに……。

 

―― 四宮さんは、今回絵もご自身で描かれて、日本画家でもいらっしゃるんで。

 

やね 私、『ポケモン(ポケットモンスター)』のポスターとか、映画で三回くらい見たので。色の使い方とかは凄いじゃないですか。その色彩能力は、生まれつき備わったものなのかと。

 

―― ちなみに、『トキノ交差』の絵をやねさんに描いてもらうのも面白いですけどね。

 

やね 人間がもう描けない(笑)。

 

―― 紙とかないですか?

 

四宮 プレゼントにしちゃうとか(笑)。

 

やね ええ……本当に? ヤバイもの描いちゃうけど、大丈夫かな。

 

四宮 スケッチブックがありますよ。

 

やね そんなスケッチブックみたいな大層なものでは……。ティッシュペーパーに描くくらいでいいんですけど。

 

―― 四宮さんと打ち合わせに行くと、初めて来る場所では必ず質感を、触って確かめるんですよ(と、ソファを触る)。

 

やね でも、質感を絵で表すので、本当に凄いじゃないですか。

 

―― 打ち合わせ室の名前があるじゃないですか。ここも「グミ」とかいう打ち合わせ室なんですが、あれを指でなぞっているんですよ。凄いなって。

 

やね 日常のいろんなところに潜む芸術ですね……。

(スケッチブックがやねさんに差し出されて)

 

【5】やね作・「トキノ交差」イラスト

 

―― じゃあ、『トキノ交差』のキメの絵をぜひ。

 

やね ううん。とりあえず人がいるんですよね。

 

―― そうですね。やねさんがいる。

 

やね 私、髪の毛がちるちるなんですよ。

 

―― それを最後『トキノ交差』のポスターにするかもしれませんよ(笑)。

 

やね ……身体ってどう描くんですかね。首がある、肩がある……。

 

四宮 いい感じだと思います。

 

やね あ、違う。パーカーなんだよ。で、チャックがある。で……プリーツスカートだけは履いているんで、分かるんですよ。こうなっているんです。で、脚は広げて立ったような気がするんですけど。ブーツは描けないので、こういうブーツにしておこう。

 

四宮 あ、いい感じの脚。

 

やね で、横断歩道があるんですよね。……どこが白黒か分からないな。街はどう描けばいいのか。ここにTSUTAYA。

 

―― モニターがよっつあるみたいな。

 

やね ここと、ここと、ここと、このへんに(モニターが)あるんですけど。で、ここに道があるんです

けど。で、人、人がね……。

 

―― はい、じゃあちょっとカメラに見せてください。

 

やね はい。(と、スケッチブックをカメラに向ける)

 

 

―― あ、でも分かりますよ。言われたら分かりますよね。ビジョンは大分小さいですけど……。

 

四宮 いやバッチリだと思います。

 

やね 四宮さんに褒められたらもう一人前ですよ!

 

―― 四宮さん、昔から絵はどうだったんですか?

 

四宮 巧いというか、好きだったんだと思いますよ。

 

やね 好きって大事ですね。

 

―― ずっと描いていたんですか?

 

四宮 まあ、落書きみたいなものだったと思うんですが。

 

やね 落書きが落書きじゃないレベルのものだったんですね。才能って、凄い。

 

―― 四宮さん、やねさんに何かあれば…….

 

四宮 そうですね。これからいろいろ活動されていくと思うんですけど、女優さんや声優さんについては、どう考えているのか聞いてみたいですね。

 

やね 一回舞台に出たことがあって、その時に演技って凄く難しいんだと思ったんですよ。でも楽しいことも凄くあって。でもやっぱり舞台ってその時一回きりじゃないですか。だからそれがまた女優さんで、ドラマになるとまた変わるんだろうなと思って。結構チャレンジしたいと思うタイプで、やれることはやりたいなと思うんですが、声優さんは本当に難しいと思います。声優さんはイントネーションって何よりも……。

 

四宮 そんなに話していて……うん。

 

やね 自分の声って自分が聞くとちょっと気持ち悪くないですか? それのせいでなかなか自信を持てないですね。

 

四宮 熊本の人って濃い薄いを「濃ゆい」って言ったりしますよね。

 

やね ああ。「濃ゆい」って言います。

 

四宮 そういう細かい言葉で残っているものがあったりするのかな。あまりイントネーションは気にならないですよ。

 

やね ああ、じゃあ、そういうふと出る「濃ゆい」といった訛りを直して、とかそういうことですよね。

 

四宮 まあ、気づかない人もいると思うんですよ。

 

やね 「これ、なおしといて」みたいな。そういうことですね。

 

―― 「なおす」というのは片付けるという意味ですね。

 

やね はい。修理だと思っちゃう人もいるんですよね。片付けるを「なおす」というんです。「濃ゆい」は結構伝わりますよね。

 

四宮 「濃くない?」ですかね。

 

―― 関西だと「濃いい」って言いますね。

 

やね 「濃ゆ!」みたいな。

 

四宮 形容詞にはしない感じが(笑)。

 

やね 「めっちゃ濃(こ)!」 って言うんですか?

 

四宮 感情を込めた言い方にはなりづらい。

 

やね 「濃過ぎ」とか。「濃い過ぎ」とは?

 

―― それは言わないですよね。

 

四宮 でも、小さいところだと思いますけどね。

 

―― 声は張りがあっていいですよね。

 

四宮 等身大の感じがリアリティがあっていいと思います。結構息を吐く音とか……。

 

やね あれ凄く苦労しました。本当に苦労しました。

 

四宮 あれも面白かったです。

 

やね どうやって呼吸すればいいのか分からなくなってきます(笑)。

 

―― はい。じゃあ大丈夫ですかね。はい。本日はありがとうございました!

 

やね (スケッチブックを見て)見て描いたらもうちょっと上手に描けたー!

 

四宮 素敵です!