本日、7月25日は茅葺き屋根を移築した12代目のじーちゃんの一回忌になります。

そんな今日、嬉しいことに静岡新聞さんにプロジェクトを取り上げていただきました!

 

 

 

このプロジェクトを始めてから、こんな質問が来ました。

 

「茅葺き屋根の修復に、1000万円も費用がかかるの?」

 

工夫すれば自分たちで修復できる部分も多いのでは?

職人に任せすぎでは?…と。
 

今回のプロジェクトの目標金額は1000万円。

とても高額なのは重々承知で、そういった疑問を感じるのも、

当たり前のことだと思います。

 

今日は、この場をお借りして「茅葺き修復にかかる費用」についてお話できたらと思います。

 

 

7月半ばにおきた大雨で、丁子屋の茅葺は雨漏りをしてしまいました。

来年、クラウドファンディングで集めたご支援をもとに茅葺の総葺き替えを行います。

その前に現状の健康診断を茅葺職人さんにしてもらいました。

 

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実は「茅」という植物はなく、茅葺き屋根で使われている材料は

主に「ススキ」になります。

 

この茅(ススキ)刈り作業が非常に大変な作業になります。

ススキが枯れてから鎌で丁寧に刈ります。

草刈り機だと早く刈れるのですが頭と元(根っこ側)が上下バラバラになり回収するとき大変です。

 

また、ススキだけが生えてる訳ではないのでヨモギやハギを取り除きながら回収します。

ススキは、一株辺り4本位しかないので 広範囲で刈り一束にします。(一束約200~300本)

ごちゃごちゃになって束ねた茅をもう一度広げ、

茅だけにして元を揃えて、大きさを同じにして縛り直します。

 

 

束にした時に元の位置が揃っていないと、

屋根に置いてコテで叩いた時に内側に入っている茅がそのまま中に入ってしまいます。

 

 

 私たちが手伝い刈ることは出来ますが、

そのあと職人さんが手を加えないと屋根材として長くは持たないそうです。

 

 

本来重なってるはずの上の茅がなくなってしまい、下層が長くむき出しになっています。
丁子屋の茅葺きは、とても傷んできています。

 

 

そして今回行うのは「総葺き替え」。

茅葺き屋根の葺き替えは、村人の人と共に助け合い行われていた時代もあったそうです。

1ヶ月ほどかけて行う葺き替えるため、今では葺き替えを手伝える時間も人も確保しにくく、

茅葺き職人に頼らざるおえないのが現状です。

 

そのため、高額な費用がかかるのです。

 

 

少し下をめくると、数日雨が降っていないにもかかわらず湿気ています。
これが、痛みの原因なんだそうです。

 

20年に一度を目安に葺き替えなければならない、茅葺き屋根。

少し手間ではあります。

 

しかし、そこまでしても残していく必要があるものだと思っています。

 

高度経済成長の真っただ中で、

それまで当たり前だった寒くて不便な古い家は取り壊し、

その代わり近代的な建物に替わる、そんなムードの世の中に

 

12代目が時代に遡って残した、広重の絵と同じ茅葺きを、この歴史を、

この先、何十年、何百年と残していかねばならないと思っています。

 

 

 

 

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