温泉と将棋のふるさと天童温泉。「屋台村」で活気とにぎわいを。

 

 

 

 

はじめまして、株式会社ＤＭＣ天童温泉の押野茂と申します。

 

生まれてから高校卒業まで天童温泉で育ち、その後東京で働いたのち家業である旅館を継ぐべく10年前に天童温泉に戻って参りました。

 

私が子どもの頃の天童温泉は、バブル景気のおかげもあり一年中多くのお客様が訪れ、温泉街は下駄のカランコロンという音やカラオケの音で溢れていました。

 

しかし、時代が変わるにつれて団体旅行から個人旅行へ旅行スタイルが変化し、天童温泉を訪れるお客様は最盛期の半分近くまで減少の一途をたどっています。

 

「もう一度天童温泉に賑わいを取り戻したい」

「観光客の下駄の音で賑わっていた時代を取り戻したい」

との思いで天童温泉の若手経営者と一緒に立ち上がり、温泉街の中心地に賑わいを取り戻すため、2020年「屋台村」を建設をすることになりました。

 

天童市に住む皆様のお力もお借りしながら一緒にこの屋台村を作りあげ、昔慣れ親しんだ「カランコロン」という下駄の音をこの天童温泉に取り戻し、活気のある天童温泉復活に向けて進んでいきたいと思っております。

 

どうぞご支援・ご協力をよろしくお願い致します。

 

 

 

 

 

天童市は将棋駒生産が日本一の産地。全国に普及している将棋駒の約9割が天童市で生産されています。

 

天童が将棋駒の産地となった由来は、江戸時代末期、天童織田藩の家老吉田大八が、藩の財政難対策として武士に将棋駒作りを奨励したためと言われています。

 

現在は、彫駒を中心に、押し駒・書き駒・彫埋駒・盛上駒など、大衆駒から中高級駒まで、あらゆる駒を作る生産地としてファンの間では知られています。

 

 

天童桜まつりの期間中に舞鶴山で行われる「人間将棋」や「百面指し」などの将棋イベント、
市内外での物産展、実演など「将棋のまち天童」として、さまざまな催しも見所です。

 

 

もう1つの天童市の魅力は、いで湯。

 

灌漑用水の井戸を掘ったところ温水が湧き出し、1911年に源泉が見つかって7軒の浴場が開湯したのが始まりで、百余年が経過しています。

 

平成初期の頃、天童温泉を訪れる観光客は130万人を超えていました。

 

しかし、人口減少や旅行スタイルの変化などで現在は70万人まで減少。観光客の減少により廃業する旅館もあり、ピーク時には18軒あった旅館も現在は11軒となりました。

 

団体旅行者の減少以外にも、特産である将棋や夏の花笠まつりの人気の低下、関東近郊でのさくらんぼ狩りツアーの増加、など土地柄として観光客が減少していったことも考えられます。

 

 

1990年代の温泉ブームの際に、天童温泉は大きく発展しました。
小規模から大規模まで様々なタイプの旅館があります。

 

 

 

その状況を打破するために、桜の時期には、川沿いのしだれ桜のライトアップをしたり、無料の観光バスの運行も開始するなど、県内、インバウンド向けの改革を進めてきました。

 

私たち株式会社ＤＭＣ天童温泉としても、地元ならではツアー商品の開発や温泉パスポートを販売し、各旅館を湯めぐりをしながら天童温泉全体を楽しんでいただけるよう様々な取り組みを実施し、かつての賑わいを取り戻すために活動をしています。

 

ツアー商品の中でも、朝摘みさくらんぼツアーや冬の銀山温泉観光ツアーは人気商品です。

 

 

屋台村の構想は今から５年ほど前に始まりました。

 

費用や場所の目途が立たずなかなか具体的に動くことができませんでしたが、本年、経済産業省の「商店街活性化・観光消費創出事業」補助金に選定され、いよいよ本格的に始動する運びとなりました。

 

天童市からも「観光による天童の魅力づくり」が目標として定められている背景もあり、協力もいただけることが決定しています。

 

昨年、長崎で開催された全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部の全国大会では、こういった取り組みが評価され、天童温泉協同組合青年部（メンバーはＤＭＣ天童温泉と同じ）がグランプリを獲得しました。

 

 

 

天童温泉街の中心地に屋台村を建設することで、世代や国籍を超えた交流と賑わいを創造し、観光客を増やす。それが屋台村の目的です。

 

名前は「と横丁」。将棋駒の歩兵が敵陣に進入し成った時の「と金」に由来し、「と横丁」に来れば、どんな時でも元気になれる、成長できる、という意味も込めました。

 

 

屋台村は8つの店舗からなり、各店舗では天童や山形の食材を使ったメニューを提供してもらいます。

 

また、ただ飲食ができる施設ではなく、将棋のまち天童らしく自由に対局できる場所を構えたり、海外からのお客様も楽しんでいただけるようホームページやメニューなどを多言語化する予定です。地元のお客様だけではなく、国内のお客様、海外のお客様に選ばれる温泉地を目指していきます。

 

広場も設置し、天気がいい日にはテーブルとイスを並べて外で食べたり、夏にはビアサーバーを置いて生ビールの販売などのイベントも行います。天童の駒をモチーフとしたお土産の販売も検討しています。

 

 

平成初期から減少していた観光客数が増加することで、天童温泉の各旅館だけではなく、お土産屋や飲食店などの温泉街のお店も元気になります。地域全体が盛り上がることで、更に観光客が訪れる好循環が生まれます。

 

本年で開湯108年目を迎える天童温泉ですが、200年目に向けてさらに発展していくためのプロジェクトです。

 

 

 

過去のにぎわいを再び取り戻したい。その一心で屋台村の計画を進めてきました。

 

天童に生まれ、天童で育ち、そして天童で人を迎える私たちが中心となって進めていくだけでなく、同じ想いを抱いてくださっている皆様と一体となって盛り上げることで、天童の魅力を更に引き出すことができるのではないでしょうか。

 

クラウドファンディングで皆様にご支援をいただき、屋台村を一緒に完成させていきたいと思っています。そしてただ知ってもらうだけではなく、実際に足を運んでいただくことで、天童の魅力を再発見していただけると嬉しく思います

 

皆様のご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

山口敦史　（ＤＭＣ天童温泉社長、ほほえみの宿滝の湯社長）