駒場農学レガシー，ケルネル水田を未来に継承するために

中１生徒による除草を行いました。ケルネル水田では農薬を使用していないため、自分たちで水田雑草を除去しなければなりません。足袋を着用し、転ばないように、そしてイネを倒さないように、南側から北側（一方方向）に進んでいきます。

途中、現地での学びの機会がありました。水田：総合学習の時間（理科）で、イネとヒエの見分け方を学んでいました。この日は、生徒と教員がその違いを観察し、実際にヒエを抜き取りました。紙面では理解できていても、実際のイネとヒエは形態的によく似ており、稲穂が出てくるまでは判別が困難です。特に草丈80㎝程の現在の様子は、遠目から見るとほとんど見分けがつきません。

両者の違いは、イネには葉身と葉鞘の境目に葉耳（ようじ）という毛が生えており、葉舌（ようぜつ）という膜状の突起がありますが、ヒエにはこれらはありません。稲穂が出てくるとはっきりと分かりますが、この段階での手掛かりは葉耳と葉舌となります。

このような様子は、教室で学んだものを水田学習という実体験で、学びの定着に結び付けていく時間となります。泥の中で無邪気に活動する様子も水田の魅力ですが、科学的に考え、観察していくこともまた、水田学習の魅力です。