成立

再び共に生きるために…対馬のカワウソの生態調査を行いたい！

熊谷さとし（カワウソ研究会共同代表）

支援総額

1,616,000円

目標金額 730,000円

支援者: 167人

募集終了日: 2020年2月25日

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2020年02月10日 10:00

フィールドサイン２

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　俺がカワウソを始めた30数年前･･･文献にはウソばっかりが書いてあった。
そのためにずいぶん回り道をさせられた。

【ウソその１】カワウソのフンは「タール便」といって、コールタールのようなカワウソ特有のフンをする（ので、わかる）

　あのな･･･タール便はむしろ珍しい、３月に多く見つかるところから、繁殖と関係があるのではないか？と考えているのだが、まだわからない。
　そして、ど～やらフンではないと思っている。
　カワウソは「アナルジェリー」という匂い物質を肛門から出す。英語でもスプレイントと呼んでおり、フンとは区別している。初めは白濁したジェル状だが、数日経過するといわゆる「タール便」になる。

【ウソその２】カワウソは歩きながら尻尾を引きずるので、わかりやすい。

　あのな･･･飼育下のカワウソを見ていてもわかるけれど、歩いているカワウソは尻尾を上に巻き上げているから、尻尾の跡はなかなかつかない。

　この写真は、韓国で何千と見ているカワウソの足跡の中で、唯一尻尾の跡が残ったものだ。
　但し、ロシアで野生動物の写真を撮っていらっしゃる福田さんから、尻尾を引きずったカワウソの足跡の写真を見せてもらったことがある。
　まるで「大戸島のゴジラ」のように海岸線に残っていた。

【ウソその３】カワウソは胴体が長いので、テンと同じように前足一緒、後ろ足一緒と並んで足跡がつく。

　これも違うね~。基本的には他の動物と同じだ。
　写真は、フィールドで採取した石膏型をシリコン採りして作ったレプリカ。
　フィールドでは凹型しか見られないので、こうして凸型を作れば、足裏を見ているのと同じだから、左右を見間違えることはない。

　基本的に野生動物は親指が小さい（だから浅く付く）。
　カワウソは前足の手根球（人間で言えば親指の下のふくらみ）が大きい。これを「カカト」と勘違いして、後ろ足と呼んでしまっていたのだろ～な。
　後ろ足は、内側に向かって指が流れる、また爪痕が前足と比べると短い。これは川底を蹴るために、すり減っているからだと思う。

　まぁ、それだけ観察も研究もないままに絶滅させてしまったということだ。

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