活動報告会を終えて、ご来場いただいた方からの支援が寄せられたこともあり、昨日から支援の輪が広がっていることを実感しています!

 

おかげさまで1,400万円を上回り、達成率も28%を超えました。

 

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本日は、工業製品の修復作業は細部に神が宿りますというお話です。

 

これ、何をしているかといえば。

 

 

英国の公文書館やマニア所有のコレクションからの、九五式軽戦車の設計図面の青焼きの写しを広げて・・・こんな感じに、実際の部品をあてがえば現状との違いが一目で判るという寸法です。

 

日夜、当時の日本語の漢字カタカナ交じりの図面と格闘するポーランド人スタッフと、その翻訳を手伝う日本人有志や当会協力学芸員K氏の努力に頭が下がります。

 

青焼きの写しは、こんな具合に箱にたくさん。

 

ポナペ島に遺された15台の九五式軽戦車は、2014年訪問時には全て運転席ダッシュボードが失われており、今回修復中の個体にだけは、しっかり残っていたことが奇跡です。

 

 

本日はそのダッシュボードの上部に付いている、マップランプ(メーター照明?)の再生品の写真について解説します。

 

 

軍用品なのにクロームメッキということで、自分も未だに違和感があります。

 

これはくろがね四起修復時にも驚いたのですが、フロントウインドーリムと、開閉の金具はクロームメッキされていたそうです。当時を知る方からお話を伺い、視点を替えて動画や写真を観れば、なるほどメッキのフロントウインドーがキラキラと太陽光に輝いています。

 

 

作動部の錆止めと、可動しやすくするため表面を滑らかにするという目的だったと思いますが、前線部隊では敵に見つかりやすく致命的ですから、艶消し黒やカーキ色で上塗りされたことは想像に難くありません。

 

ですから工場出荷時のくろがね四起と、部隊使用時のくろがね四起は写真で見比べると雰囲気が違って見えるのですね。

 

 

九五式軽戦車のマップランプは、未使用時にはカバーが締まっており、内部の電球を破損から守ります。真鍮製の左側のノブを回すとカバー開くと同時に電気スイッチが入り点灯する仕組みで、当時の各国の軍用車には同様のランプが見られます。

 

 

機能部品ですから、修復が不可能と判断すれば残された現物と、図面を照らし合わせてリプレイス(置き換える)ためリプロダクション(再生産)することになります。

 

このように、気の遠くなる作業を10年以上に渡り繰り返して、修復作業は終盤を迎えております。

 

この戦車を日本人の手にもう一度委ねたいという、オーナーO氏の想いに応えるためにも、引き続き、皆さまのご支援お待ちしております。

 

実行者:小林 雅彦

 

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