【残り62時間】気になるハ号の内部を覗いてみます！

いよいよ本プロジェクトも最終の週末を迎えました。クリスマスに大寒波に覆われている日本列島は日本海側と内陸山間部を中心に大雪の恐れがあるとの天気予報ですから、皆さまには安全第一でお過ごし頂ければと存じます。

さて、自動車と違って「戦車」という乗りものに乗り込んだことが有る方は少ないと思います。そこで、今回は戦車の内部について少々お話させて頂きます。戦車に乗り込む際には、天井にあるハッチから潜水艦のような感じで内部に入って行きます。

 

九五式軽戦車の場合は、小型軽量化を狙った設計から搭乗口は一か所のみ、操縦手の視察窓が大きいのは視界確保のためと、いざという際（転覆事故で上部ハッチが開かないなど）の緊急脱出口にもなるようにしてあるからです。

 

ご覧の通り、車長兼砲手には座席はなく、立ちっぱなしとなります・・・

 

 

内部前方です。右が操縦主席で、座面のみありますが背もたれは弾薬箱がその役割を果たしますが、クッションはありませんので寄り掛かると痛いです・・・

 

左側は前方機銃手のスペースです。座席がないので、スペース（場所）としか表現できません。戦闘時は立ち膝で射撃、移動時は床に座り込んで居たそうですが、座布団か何かを持ち込んでいたのでしょうか？いずれにしろ居住性なんて言葉はありません。昭和10年当時の戦車はこれに乗ったまま、数百キロも進軍するなどという使い方は想定していないのです。

 

最後に、こちらは2005年に英国に持ち込まれた際の内部写真です。前方車載機銃の弾薬架はあえて清掃したのみで再度搭載されていますが、上の写真と見比べれば今回の修復作業がどれほど大変であったのかを想像できると思います。

 

皆さまのご支援のおかげで無事に里帰りを果したハ号4335号車については、このように今後は日本国内から様々な情報を発信できるようになりました。本プロジェクトものこすところ62時間を切りました。次なるステップの実現に向けて、最後まで情報拡散へのご協力をお願い致します。

実行者：小林 雅彦