皆様のあたたかい御支援で思いをカタチにできました
この度は 天井再開発計画 上を向いて に御理解と御支援を賜り誠にありがとうございました。
おかげ様をもちまして本クラウドファンディングは目標額を達成して成立し、初期量産を経て、御支援いただいた方々へのリターンを予定していた1月末までに完了できました。
経過について御報告申し上げます。
狭いといわれる日本の家屋においても、寝室の天井は相当の面積を確保できる空間なのでプロジェクターによって映像表示空間として活用したいという思いを1995年頃から温めておりました。特に長寿・高齢化が進む中で寝たきりになると認知機能への悪影響が否定できないという通説に対して、ソリューションのひとつとなりうるのではないかと考えておりました。
その当時、現実には十分な画質(明るさ、解像度)を備えた機材はハロゲン球や水銀ランプを使用しておりランプの寿命は短く高価で大型、さらに発熱量も冷却ファンの風切音も大きかったので寝室のベッドサイドで使用するのは非現実的でした。
LEDが実用的なレベルになった2010年代初頭にあらためて具体化を模索しました。プロジェクターの基本性能はあらゆる面で満足できるレベルに達しつつある一方で、寝室のベッド周辺で天井に向けて設置するという「横のものを縦にするだけ」という一見簡単そうな課題が立ちはだかりました。
あらゆる形状のベッドに装着できるとよいのですが、まずは板状のヘッドボードにプロジェクターを装着するアイテムを画策しました。初期には専用のプロジェクター開発も選択肢に挙がりましたが、性能向上が著しい分野なので一般市場に数多ある小型プロジェクターを転用する路線を進めました。
何種類もの形状、機構そして製作の現実性を踏まえて22年6月にプロトタイプが出来。これをベースに本クラウドファンディングへのチャレンジを決断、8月8日より開始いたしました。
チャレンジ期間中、神戸国際フロンティア産業メッセでの試作機展示で多くの来場者に好感を持った期待と応援を寄せていただくなど、一見平凡ながら意外にも従来にはなかったコンセプトへの理解が広がるのを実感する中、皆様からの御支援は着実に伸展し目標額をクリアできるに至りました。
あたたかい御支援をお寄せいただき誠にありがとうございました
さて、この期間中を含めて水面下では目標達成時に、実際に製作するための設計レビューや細部の検討、さらには実製造に協力いただけるパートナー企業様との事前折衝を重ねました。ただ実際には目標額達成ではじめて受領できる予算であることを前提の協議・折衝でしたので、私のようなズブの素人が作った3D CADのデータを親身になって検討のテーブルに載せていただいたり、使用するゴム部材は長期使用での転移性に注意が必要であるなど考えもしなかったポイントを御教示いただくなど協力企業様には大変お世話になりました。あらためて感謝申し上げます。
そして9月16日クラウドファンディングが成功裏に終了したのを機に前述のパートナー企業様との本格的検討が始まりました。強度シミュレーションなどを踏まえて設計細部の検証と使用する部材の検討などを進める中で、プロトタイプで課題と感じていた支持バーの角度固定機構を改良するなど小修整を重ね、将来的な拡張性にも対応できる工夫を込めました。
工場での試作品出来を経て、11月には製造ステージに進むことができました。同時にパッケージングも検討を進め、運搬においても破損など生じないことを主軸にコスト内で可能なソリューションを求めました。贅を尽くしたものではありませんがテンコ盛りの工夫を込めたものに仕上がったと自負しております。
そして12月12日、工場よりプロダクトが到着。用意していた説明書、付属パーツなどを同梱し宅急便でのリターン発送を順次開始しました。並行して純粋御支援の方々への御礼状を12月20日から郵送させていただき、一部を除いてリターン品発送は22年内にほぼ完了できました。
お届け先が未定となっていた御支援とカスタムサイズをリターン品とする御支援へのリターン品発送も本年1月末までに完了し、本プロジェクトを完了することができました。そして協力いただいた企業様において今後の事業に加えていただける方向で進めていただけることになりました。
御支援をお寄せいただいた皆様、御協力いただいた企業様、そして御指導をいただいたREADYFORのスタッフの皆様に重ねて御礼申し上げます。
四半世紀に及ぶ「思いつき」を、やっとカタチにすることができ広く世に示すことができました
この度は本当にありがとうございました。心より感謝申し上げます。
【収支報告】
A.御支援とREADYFOR手数料計算
B.支出
外注費 | ¥1,359,380 |
通信費 | ¥2,520 |
消耗品費 | ¥117,474 |
運賃 | ¥34,820 |
荷造包装費 | ¥31,045 |
広告宣伝費 | ¥144,518 |
支払手数料 | ¥4,426 |
合計 | ¥1,694,183 |
C.収支計算
入金 | ¥1,701,609 |
支出 | ¥1,694,183 |
損益 | ¥7,426 |
これはスタートラインです
今回のプロジェクトは天井再開発計画のミニマムアイテムの創出であってスタートラインにすぎません。例えば公団住宅の居室天井に大きな改変を加えることなく設置できるスクリーンの開発や直感的な操作性を実現するインターフェース、あるいは天井投影視聴に適したコンテンツなど創出すべき課題はまだまだあります。高齢者の寝室に限らず、一般の寝室あるいは病院や治療室の天井も映像表示空間として有望なのです。
今回のプロジェクトを通して、支援者の皆様との御縁をいただきましたことに加え、製造を担ってくださったパートナー企業様との実績ができました。天井再開発というコンセプトに共鳴いただき、同社の企画に組み入れていただける方向で話が進んでおります。より多くの分野ともコラボレーションできる環境を模索中です。
また使用するプロジェクターの推奨機種、和室(したがってベッドではなく和布団)での使用などのお問い合わせも頂戴しております。これらにつきましても候補機種を検証するなど対応を準備しております。
今後、ユーザー会の立ち上げを含め、使用上のノウハウ創出・共有の場を提供して参るべく準備を進めております。Facebookや音声SNS“Clubhouse”などでの情報交換の場につきまして、このREADYFORプロジェクトページなどを通してお知らせしていく予定にしておりますので末永くお付き合いいただけますと幸いです。
創出するのは未来の日常風景
LLPメディカ・ノーヴァ 本地川 裕之