プロジェクト概要

日本では15才から39才までの「若者」のうち、約100万人が無業者です。

 

はじめまして、NPO法人育て上げネットの理事長を務める工藤啓と申します。

私たちは、 若年無業者の支援に取り組んできました。その中で、今回私たちはこれまで蓄積した情報等を活用し、若年無業者の実態を 明らかにすべく調査研究事業に挑戦します。

 

「働きたいけど、働けない」若者達が少しでも減るようにご協力いただけませんでしょうか。

 

※生活を共にし、研修を通じて就労をサポートしています

 

たくさんの若者が働くことを実現しています

 

現在、育て上げネットの活動を通じて年間約1,000-1,500名の若者が「働くこと」を実現しています。経済的に苦しい家庭に育つ、幼少期に虐待やいじめを経験する。友人を上手く作れないまま大人になる。働いていたけれど心の病気にかかり療養する。その他若者が働けなくなる理由は千差万別であり、働くまでに至るストーリーもかかる時間もひとそれぞれです。

 

それでも個人のニーズに合わせた丁寧なサポートや機会提供を通じて、たくさんの若者が課題を解決し、「働く」というゴールに到達しています。

 

 

若年無業者の実態を明らかに

 

※ワークショップを通じて、「働き続ける」準備を万全に

 

私が、日本の大学を中退し、海外で会計学を専攻しているとき「近い将来、日本でも若者の支援が重要になる」と言われました。いまから10年以上前の話です。当時もいまも自立困難な若者には「やる気がない」「怠けている」といった感情論的排除の言葉が目立ちます。

 

しかし、私は彼らが「働きたい」想いを強く抱え、かつ適切な機会の提供やサポートにより働ける事を知っています。

 

 

現場の弱み

 

私たちのような無業者に対する「対人サポート」を行う者の弱みは、 「根本原因は何ですか」という問いに対して適切な回答を出せないことです。

原因をひとつに絞り切ることは難しく、また、インパクトの大きな原因に注目が集まり、他の要因が 無視されてしまうリスクがあります。

 

「幸福な家庭はみな同じように似ているが、

不幸な家庭は不幸なさまも それぞれ違うものだ」

(トルストイの『アンナ・カレーニナ』)

 

まさにこの名文に集約されるよう、一人ひとりが無業状況に至る過程も 違えば、原因と思われる要因もさまざまです。そのため、私たちは若者たちに詳細なヒヤリングを行い、「働く/自立する」ことをゴールに、一人一人に寄り添ったサポートを行っています。

 

研究者との協働により新たなサポートの形を模索する

※西田さんとは講演や取材を通じて議論を重ねてきました

 

これまでの調査研究は、研究者が仮説を立て、対象者へのアンケートやヒアリングを現場に依頼するという研究者中心の調査が(少なくとも私の経験する 範囲において)一般的でした。
 その結果、「支援現場が知りたい情報」よりも研究上の関心事項が優先 されてしまうこともありました。それに対し、今回私たちは、調査研究の在り方を一歩進め、「支援現場が知りたい情報」にフォーカスし、支援現場と研究者が協働して調査に取り組みます。

 

社会経済構造分析への挑戦

 

私たちは、これまで蓄積した情報等を活用し、若年無業者の実態を明らかにすべく調査研究事業に挑戦します。パートナーとして 立命館大学大学院先端総合学術研究科特別招聘教授西田亮介氏を迎え、この日本社会において“無業になりやすい若者”とは誰なのかという根源的な問いの答えを探すための調査に取り組みます。

 

主に育て上げネットが支援対象としてきた、若年無業者に対する 大規模なアンケート調査等を基礎データとして、支援対象の無業の若者の実態に迫ります。

 

※これまで蓄積したデータ、新規データをまとめていきます

 

 

経験と勘(感)にエビデンスを追加する

 

現場支援には「対処型」と「予防型」の支援があります。

「対処型」とは 課題や困難を抱える若者がそれらを解決(または付き合っていく方法を 見つける)することで、向かうべくゴールへと伴走することです。

一方、「予防型」とは社会に出る前の段階で少しでもリスク要因となり 得るものを解消し、回避可能な問題をあらかじめ取り除く支援です。これまでの若年者支援は、蓄積された経験と経験の幅と深さに 裏付けされた勘によって取り組んできました。

当該プロジェクトは、これまでの現場支援に調査から得られた“エビデンス”を 追加することで、より効果的な支援活動を目指します。

 

客観的データを社会に流通させる

 

※白書製作を通じて、スタッフ自身もエビデンスを発見します

 

社会は自助・共助・公助のバランスによって前に進んでいきます。しかし、子どもや高齢者、障がいを持たれている方への眼差しと 異なり、「若者」には共助や公助の取り組みに感情論が過分に入り込み、「自助」が強く求められがちです。若い世代の活躍は 経済効果はもちろんのこと、社会を支える人数が増えるという 素晴らしい“社会的リターン”があります。
若者への支援は経費ではなく「投資」です。 その事実が感情的な言説により妨げられてしまわないよう、客観的データを広く社会に流通させる ことにより建設的な若年無業者に対する議論を推進します。

 

新たなる価値創造の一助に

 

日本社会ではNPO法人が、既存の公的支援では手が届きづらい 「対人」領域を担っています。現場には多くの経験や知恵、そして 「本当の姿」が蓄積しています。

今回集まった資金は、若者無業者の実態を深く知るための基礎調査や、作成する若年無業者白書の印刷費などに使用いたします。

 

 

今回のプロジェクトを通し、若年無業者の現状をより多くの方に知っていただければと思います。みなさまのご協力をお願いいたします。

 


最新の新着情報