京都東山の空気を感じて！住み続けたいまちは持続可能な観光の鍵

 

はじめまして。京都市東山区の観光事業者 株式会社ニシザワステイの代表 西澤徹生です。2015年に大手旅行会社から独立し、京都東山にて京町家の一棟貸し宿泊施設「KYOMACHIYA-SUITE RIKYU」や、観光複合施設「SIGHTS KYOTO」を経営しております。

 

私たちのまち・京都東山は、世界遺産・清水寺や、芸舞妓さんの暮らす花街・祇園のある、国内随一の観光地です。私は、観光のイメージが強いこの地域で宿泊業を営む事業者であると同時に、ここで生活をし、子育てをしている地域住民でもあります。

 

ここ京都東山には、国内外からたくさんの旅行者が訪れ、そして近年は多くのホテルが開業しています。しかし、観光業が盛り上がるのは嬉しい一方で実は人口減少が著しく、京都市の中でも少子高齢化が特に進行しているエリアでもあります。

 

オーバーツーリズムや観光公害などの声もあがるこの地域。観光客がたくさん訪れるまちだからこそ、その光が強すぎて暮らしが見えずらくなっているのではないか。人口減少の原因は、もしかしたら”観光のせい”かもしれない。そう考えたときに、観光業に携わる自分の責任を感じ「地域の課題解決に自らも貢献しなければいけない」という想いが生まれました。

 

 

観光客が溢れる一方で、様々な社会課題を抱えたまち、京都東山

 

京都東山は、南北は三条通周辺から十条通周辺まで、東西は鴨川と東山連峰にはさまれた、京都市でも有数の歴史と文化を誇る地域です。世界有数の観光地として知られる京都東山ですが、同時に避け難い問題も抱えてきました。現在、京都市にある11行政区のうち、もっとも人口減少が激しいのが東山区です。

 

数十年にわたる人口の減少により、高齢化率、空き家率でも高い割合を示しています。人口減少の背景には、「東山区は観光地であり、住宅地ではない」といったイメージがあるようです。また「古くからある土地の繋がりに、新参者は入っていくことができないのではないか」という不安もあるようです。観光地であるがゆえに不動産価格が相対的に高くなり手が届きにくいという課題も抱えています。

 

他地域からの流入人口を増やすためには、こういった固定観念を払拭し課題を乗り越え「観光地」という一時的な来訪先ではなく「定住するまち」としての京都東山についての魅力を広めていく必要があります。

 

 

 

そこで、行政である京都市東山区役所と連携し、同じく観光事業者であるNOHGA HOTEL KIYOMIZU KYOTOと共に、この地域の課題を解決し、地域を盛り上げるべく立ち上がり生まれたプロジェクトが、「UPCYCLE LIFE HIGASHIYAMA」（以下「ULH」）です。

 

本プロジェクトは、2022年10月に京都市の「KYOTO CITY OPEN LABO」という、公民連携で社会課題解決に取り組む枠組みにより、提携したところから始まりました。この1年で、アーティスト イン レジデンス、お試し居住プログラムの提供、豊国神社 SUMMER FESTIVAL の開催などを行い、特にお祭りは、地域の皆さまからも大好評でした。このような取組を通じて”地域の人と市外の人との交流を促進する機会”を創出してきたのです。

 

 

■アーティスト イン レジデンス

 

2023年2月1日から3月10日にULH Episode0として、ULHプロジェクトに関連したロゴ・映像作品・写真作品について制作するアーティストを世界中から募集し、NOHGA HOTEL KIYOMIZU KYOTOに滞在しながら作品制作をしていただく、アーティストインレジデンスの取組を実施しました。

 

Episode0にて、アーティストが制作した作品は、3月21日から26日に音羽山 清水寺・経堂内にて実施した作品展示会「六道～six path～」で展示しました。各アーティストには、約1カ月の東山区での滞在期間中での暮らしを、写真や映像作品のアートとして表現いただき、清水寺・経堂内にて展示していただきました。400人以上の来場者の方々に見ていただくことができ、プロジェクトについて周知する機会となりました。

 

 

■お試し居住プログラム

 

京都東山での生活体験機会の提供を通じて、東山区の人口増加及びまちの活性化につなげる、お試し居住プログラムを行っています。

 

京都東山に3日から1週間程度、NOHGA HOTEL KIYOMIZU KYOTO もしくは ニシザワステイ が運営する京町家に宿泊し、同社が運営する「SIGHTS KYOTO」でのテレワーク体験ができるほか、参加者の希望に応じたコンテンツの提供によるサービスを受けることが可能です。お試し居住を通じて、東山区内での生活のイメージをつけていただくとともに、京都東山の魅力を知り、最終的には京都市・東山区の人口増加に繋げることを、目的としています。

 

 

 

■豊国神社 SUMMER FESTIVAL

 

東山区・豊国神社にて、京都の人気料理店のフードが集まるマーケットや国内外で活躍するアーティストによる音楽ライブ、ライブイベント、ワークショップなど東山区のカルチャーを感じることができる夏祭りイベントを2023年8月19日（土）に初開催。来場者は、地域の方々を中心に、1日で約2,000人が集まり賑やかなムードで熱い夏の日を楽しみました。

 

 

 

 

持続可能な観光を実現するためには、京都東山に滞在し地元の方とリアルに交流すること、この地域の空気感を味わってもらうことが一番！そこで、私たちが次に目指すのは、"第三期 お試し居住プログラム"のスタートに合わせてキックオフイベント【泉涌寺 SPRING FESTIVAL】を開催することです！

 

近年、東山では旅行者・観光客向けのイベントやお店が増える一方で、地元の方が楽しめるようなお祭りは少なくなっています。そんな中で、2023年に開催した豊国神社 SUMMER FESTIVAL では、地元の方のみならず国内外からの観光客、近隣ホテルの宿泊者の方々にも多くご参加いただきました。多様な方々でにぎわう光景はとても活気あるもので、「東山にこんなお祭りができて嬉しい！また開催してください！」と地域の方々からもたくさんのお声をいただきました。

 

そんなありがたい期待にお応えすべく、私たちとしても 2024年5月に 泉涌寺SPRING FESTIVAL を必ず開催したい！と思っています。観光客の方々にとっても、東山の魅力をさらに感じ、地域の方々とのふれあいを体験してもらえる貴重な機会になると確信しています。

 

しかし、このULHプロジェクトは行政による公金で動いているものではなく、正直なところプロジェクトの資金はゼロ円。資金がなく、開催が厳しい状況にありましたが、みなさまからの開催を望む声に応えようと、クラウドファンディングを使っての資金調達にいたりました。

 

泉涌寺SPRING FESTIVALを開催するには、会場の設営・デザイン費やアーティスト出演料など、300万円の費用が必要です。

 

今回皆さまにご支援いただき、地域の人々には、「京都東山にはこんなに素敵なホテルがたくさんあるおかげで、地域がさらによくなった！」と思っていただけるように。地域外の人々には「京都東山にはこんなに素敵なホテルがたくさんあるんだな、ぜひ行ってみたい！」と思っていただけるように。第二回フェスティバルを開催することで、プロジェクトの認知度を広げ、また次の季節での開催に向けて、予算をとれるよう頑張っていきたいと思っております！

 

旅行者も地元の方々も一緒に盛り上がることで、そしてこの京都東山という地域の魅力を知ってもらい、移住にもつながれば‥。ここから、さらに東山のアップサイクル（新たな価値をつけて次世代につなげていく）につながる新たな風を吹かせたいと思っています。

 

 

 

 

 

「みんなで京都東山の社会課題を解決し、東山区を盛り上げたい！」その一心で、スタートしたこのプロジェクト。

 

私たちはお試し居住やイベントの開催を通じて、地域の人々と市外からの人々の交流を促進する機会を創り続けていきます。

住んでいる人も訪れる人も「UPCYCLE LIFE HIGASHIYAMA」のプロジェクトに関わることで、地域を盛り上げることができる。人口減少に悩むこのまちが、同じ想いで地域に関わる多様な人々が増えていくことで、伝統を受け継ぎながらもアップサイクルし、未来に繋げていくことができるのではないでしょうか。

 

「UPCYCLE LIFE HIGASHIYAMA」のプロジェクトに賛同し関わる人々が増えていくことで、このまちを創っていくことができるのだと思います。あなたもそのひとりになりませんか？今回の皆様のご支援が、イベント開催というカタチで、地域への貢献に繋がります。

 

今回のクラウドファンディングへの挑戦・達成は、そのための大切な一歩となります。どうか地域にとって素敵な未来を一緒につくる一人になっていただけたら、嬉しいです。

 

温かいご支援のほど、よろしくお願いいたします。

 

 

 

■東山区役所　齋藤 久也 氏　

東山区は京都市でも有数の歴史と文化を誇るまちとして、修学旅行などで一度は訪れたことがある方もたくさんおられると思います。しかし、観光の側面だけではない東山区の魅力の一つには、現代社会がつくり出した、便利で画一的な生活環境ではなく、文化的で精神的な豊かさが作り出す質の高い暮らし方ができることが挙げられます。

 

ぜひ一度、住んでみて、地域と関わってみてはじめて見えてくる東山区の魅力を知っていただきたいと思っています。そして、地域の方々との交流を通じて、伝統と革新が息づくまち東山区の未来を一緒に支えていっていただける皆さんの御参加をお待ちしています。

 

■NOHGA HOTEL KIYOMIZU KYOTO　総支配人 長友 健太朗 氏

京都市・東山区は観光の街というイメージが強いですが、花街や寺社仏閣、伝統工芸等、様々な京都の伝統文化を支えるクリエイティブな方々が多く住んでいる街です。そして、暮らしの中に、何百年も受け継がれてきた文化が自然と根付いており、その文化を現代のライフスタイルに合わせてアップデートしてきています。本お試し居住体験では、京都市の中でも、東山区でないと体感できない暮らしや、出会えない人々との交流等、旅行に来ただけでは味わえない、多くの素敵な体験が待ってます。住まなければ分からない京都・東山区を体感しに是非お越しください！

 

 

 

今回のクラウドファンディング（by UPCYCLE LIFE HIGASHIYAMA）を通じて、京都東山に泊まっていただくことで、「京都東山の通常の観光では見えない”暮らしや空気感”を味わっていただきたい！」「京都東山にぜひ来ていただきたい！」そのような思いから、リターンには、東山区を代表する宿泊施設様にたくさんのご協力をいただき、リターンには、東山区内のホテル様の宿泊券等をご用意し、実際に東山にお越しいただける機会をつくりました。

 

「いいホテルがたくさんできても、旅行者がたくさん来てくれても、地域住民には関係ない。」という空気を、「こんなに素敵なホテルがたくさんあるおかげで、旅行者がたくさん来てくれる魅力的な地域として、地域を盛り上げるイベントの開催などにより、この地域がさらによくなった！」という空気に変えていきたいのです。

 

リターンに設定されている宿泊券は、イベント開催予定日である5月25日-26日に合わせてご利用いただけますので、宿泊券をご購入のうえ、ぜひ本イベントにお越しください！

 

リターンで提供する宿泊券は、本イベント前日から私たちが実施する「お試し居住プログラム」の第三期（2024年5月24日～8月31日）を含む、2024年5月24日～8月31日の期間中にご利用いただけます。

 

通常の「お試し居住プログラム」は3泊4日～のみの設定となっており利用のハードルが少し高いのですが、なんと！今回のクラウドファンディングで宿泊券をご購入の方に限り、ご希望のお客様は、1泊2日から以下プログラム限定のコンテンツを無料でご利用いただけます！

 

★地域のおすすめ店や名物店主をご紹介

☆暮らしを知る物件の内見やまち歩き

★職人や僧侶といった特別な人とのコミュニケーション

☆東山区の課題解決へのご参加

 

現在もコンテンツの見直し、磨き上げを進めており、皆様に満足していただけるようプロジェクトメンバーで検討を重ねております。

 

このクラウドファンディングをきっかけに、ぜひ東山区内のホテルに宿泊していただき、東山の魅力を体感しに来てください。  

 

また、宿泊券だけでなく、今回イベント会場としてご協力いただく泉涌寺さんからも、当日のイベントでも開催予定の華道体験など魅力的なリターンをご提供いただいております。

 

前回の SUMMER FESTIVAL で好評だったオリジナルTシャツも、クラウドファンディング限定のグッズとして、リターンにご用意しております。

 

 

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※プロジェクト成立後、天災等やむを得ない事情（緊急事態宣言などコロナウイルスによる影響を含む）によりイベントが開催できなかった場合、開催を延期いたします。