◇鬼ヶ浜の昔話◇

 

昔々、鬼が浜に毎夜の様に鬼が現れて、畑を荒らしたり、女・子供をいじめたりするので、島の人たちは大変恐れていました。
このままでは、島は鬼に占領されてしまうに違いない、と思うと気が気でなく、村の人たちみんなが集まって、鬼退治の相談をすることになりました。

「こう毎晩毎晩鬼に荒らされては、おっつけこの村はつぶれてしまうぞ。なんとかして鬼を征伐しねばなんねぇ。なにかいい方法はねえもんだべが。」
みんなは、額を集めていろいろと相談しましたが、なかなか名案が浮かびません。

そのうち誰というとなく
「村の力自慢の若い衆が、みんなで力を合わせて、鬼を征伐したらどうだべなや。」
ということになり、元気のいい若者十数人を選んで、鬼退治の計画をしました。

若者たちは、夕方から畑の中に隠れていて、鬼が出てくるのを、息をこらして待っていました。

日が沈んであたりがうす暗くなると、どこからともなく、ズシーン、ズシーンと地ひびきを立てながら、ものすごい赤鬼が目をぎらぎら光らせて出てきました。
あまりの恐ろしさに、若者たちはふるえ上がってしまいました。

その中のひとりの勇敢な若者が、思い切って、
「それっ、びくびくしねえで、やっつけろっ。」
と、叫びながら、とびかかって行きました。

他の若者たちも、手に手に鍬や刀や棒や竹を持って、三方からわあっと取りかこみ、力の限り戦いました。
そうして、とうとう若者たちは鬼を生け捕りにしました。

村の人々が、こわごわ周りを取りまいて見ている中で、若者の一人が刀を振り上げて、
「えいっ。」
とばかりに、鬼の首を切り落としました。

すると、鬼の首は地面に落ちないで「壺の台」(現浦戸二小)を飛び越え、首浜まで飛んで行き、血しぶきをあげながらどさりと落ちました。

それを見ていた村の人たちは、おどろき恐れて真っ青になり、首浜まで走っていきました。
そして、この首を、海水できれいに洗い清め、ねんごろに弔って「頭崎」(今のかささき)に埋めたと言い伝えられています。

現在では、頭先の供養をする人もなくなってしまいましたが、このことがあってから後は、村人たちの供養は、長い間続いたということです。

 鬼が浜は、桂島海水浴場の東隣にある浜で、外洋に面した水のとてもキレイな浜です。
鬼が浜は、地元の方には学校浜と呼ばれ、小学校の海水浴場として使用されていたことから、こう呼ばれるようになったとのこと。この浜で、野球をやったという話もよく地元の方に伺います。

 

鬼ヶ浜の「老翁の松」

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