信頼できる大人につながることで、子どもの人生が大きく変わる

豊島子どもWAKUWAKUネットワークの栗林さんから応援メッセージをいただきました。

 

栗林さんが出会ったＩさんの事例から「信頼できるおとな」とつながることの大切さを語ってくれています。

ぜひご覧になってください！

 

Ｉさんは2歳の時に母が他界。父親にも持病があり、小学校高学年になるころには、父親の世話で、ほぼ寝ないで登校する日もある「ヤングケアラー」になっていました。

 

「シングルファーザー家庭の１０歳の女の子が、病気で寝込みがちの父親の世話をしている」という話を聞いて、Ｉさんの存在を知り、子ども食堂や無料学習支援教室に来るよう声をかけ、つながることができました。が、6年生のときに父親も他界。Ｉさんは児童養護施設に入所し、地域から離れてしまいました。

高校卒業して就職し、Iさんはひとり暮らしをスタートします。

しかし、コロナで店は休業、7月以降は出社しますが、消化器系の病気を発症し、人間関係の問題もあって10月に退職。児童養護施設卒園者の支援コーディネーター、未成年後見人の弁護士とも距離をとるようになっていきます。

そんな折に、幼いころおせっかいされていた地域の人とSNSでつながります。今年の5月下旬のことです。Ｉさんは「家賃も払えない、もう死にたい」とSOSのメッセージを発しました。

 

そのSOSをきっかけに、8年ぶりに再会したIさん。所持金は千円余。なけなしのお金を電車賃にあて、来てくれたことがわかりました。２日前から何も食べていないとのことでした。精神的にも追い込まれアパートはゴミだらけでした。

 

生活を立て直すための緊急小口貸付は未成年のため貸し付けてもらえないため、本人は働きたいと言っていますが、今をしのぐには、生活保護受給しかありません。

 

全ての子どもが、できれば幼少期から信頼できるおとなにつながることで、子どもの人生が大きく変わると信じて、活動を続けています。

このＩさんも、地域とつながっていたからこそ、ギリギリの状況でＳＯＳを発することができたのだと思います。
たとえ地域につながりがない若者でも、気にかけてくれる誰かにつながるだけで安心できるはずです。

 

気にかけてくれる誰かが増える社会になりますよう、どうぞ若者おうえん基金にご支援お願いします。

 

NPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク　理事長

栗林知絵子

 

【今後のイベント情報】

2020年11月24日（水）20時～21時

 

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