【AKIRAのコラム】第11回　「頼りたい心」と「自立の壁」

このクラウドファンディングの活動メンバーのAKIRAです。

ふとこんなことを思い浮かべました。

「幸せな家族はどれも似ているが、不幸な家族は様々な形がある」

幸せな家族には、愛情、信頼、安心、そして日常の穏やかさがあります。それらが揃っていると、家族の形は自然と似ていきます。笑顔の食卓、互いを思いやる言葉、困ったときに支え合う姿。そこには共通の温もりがあります。

一方で、不幸な家族はその原因も形も色々あります。経済的な困窮、親子間の断絶、暴力、無関心、過干渉、、、どれもが家族の絆を脅かします。ある家庭では沈黙が支配し、別の家庭では怒号が飛び交う。表面上は平穏でも、心の中では孤独が渦巻いていることもあります。
家族という最も身近な共同体が、時に人を深く傷つける場所にもなり得ます。この環境で育った人々が背負う心の傷やトラウマは、その後の「自立」への道を非常に困難なものにしてしまいます。

しかし、人は誰しも、自立したいという思いと、誰かに頼りたいという気持ちの間で揺れ動きます。幼少期に「不幸な家族の形」の中で育った方は、このバランスを取ることが極めて難しいです。頼ることが、裏切りやさらなる痛みに繋がった経験から、「孤独な自立」を選んでしまいます。あるいは、必要な安心が得られなかったため、他者に「過度に依存」し、自己喪失を招きそうになります。

この二つは対立するようでいて、実は共存しています。完全な自立は孤独を生み、過度な依存は自己喪失を招きます。だからこそ、バランスが大切になってきます。
同様に、他者への関心と、そこから生まれる落胆もまた、心の中で葛藤を生みます。誰かに期待すればするほど、裏切られたときの痛みは大きいです。けれど、関心を持たなければ、深い関係性を築くことができません。

僕が色々な人を見ていると、他者への関心から生まれる「落胆」の痛みを恐れながらも、深い関係性を築きたいと願っている人がいます。この自立と依存、関心と落胆のせめぎあいの中で、常に心をすり減らしています。

僕たちは、この「自立への一歩を踏み出したい」と願う人の揺れる心を否定せずに受け止めていき支え続けたいです。

貧困や虐待家庭で育った人々にとって、金銭的な支援は単なる生活費ではありません。それは、「安心して立ち止まり、バランスを取り直す」ための時間と心の余裕を生み出す、不可欠な「架け橋」となります。
不幸な家族の「様々な形」の中で傷ついた人々が、ようやく自分にとって心地よい距離感で社会と関わり、希望に満ちた「新たな家族」や「新しいコミュニティ」を築けるように、どうか、彼らの「真の自立」を支えるため、温かいご支援をお願いします。

あっ、そういえば、

「幸せな家族はどれも似ているが、不幸な家族は様々な形がある」

──この言葉は、ロシアの文豪トルストイの『アンナ・カレーニナ』の冒頭に登場する一節です。

ふと思ったではなくて、完全にパクリですね。。

では、次の機会に会いましょう。