「異彩をまとうプロジェクト」への御礼と終了報告
この度は早稲田大学ラグビー蹴球部が実施した「異彩をまとうプロジェクト」へのご支援ありがとうございました。みなさまからの温かいご支援のおかげで、大学選手権決勝という舞台に立つことができました。心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
2022シーズン終了にあたって、クラウドファンディングへの御礼と終了報告をさせていただきます。
【感謝】
本年度の早稲田大学ラグビー蹴球部は、対抗戦で帝京大学と明治大学に敗れ3位で大学選手権に進みました。初戦の相手はリーグ戦で旋風を巻き起こした東洋大学。鍛え抜かれたフィジカルと戦術、そしてなにより、チームの持つ明るさからくる勢いが非常にある強敵です。リードを許して試合を折り返しましたが、チームがテーマに掲げた「ゲームの最初と最後に徹底的にこだわる」という姿勢を貫き、逆転で勝利を収めることができました。
年越しの懸かった次戦の相手は、前年度最終戦の相手であり、本年度の対抗戦でも敗北を喫した明治大学。宿敵との試合はまさに死闘と呼ぶべきものとなりました。厳しい勝負でしたが、150人全員の「なんとしても勝つ」という気持ちが最後に勝利を手繰り寄せました。
準決勝の相手は関西覇者の京都産業大学。強力な外国出身選手をはじめ、タフな相手と激しく体をぶつけあう試合となりました。最後まで勝敗のわからない大接戦を戦い抜き、1点差の勝利。2年ぶりの決勝へとコマを進めました。
そして迎えた決勝の相手は帝京大学。「優勝して荒ぶるを歌う」という唯一絶対の目標に、部員150人全員がチャレンジしてつかみ取った決勝の舞台。早稲田は持てる力のすべてをぶつけましたが、帝京大学の厚い壁にはばまれ、準優勝でシーズンを終えることとなりました。
この悔しさを糧に、来たるべきシーズンでどういった姿をお見せできるかが問われていると思います。「伝統」を継承し、「緊張」感を持って日々取り組み、新たな歴史を「創造」することが、100年にわたって早稲田ラグビーが積み上げてきたものです。
多様性を尊重しお互いが高め合うことで次年度こそは優勝をつかみ取り、「荒ぶる」を歌う姿をみなさんにお見せできるようチーム一丸となって取り組んでまいります。
【シーズン終了にあたって監督ならびに主将よりごあいさつ】
大田尾竜彦監督
今シーズンのスタートは、昨年のチーム長田での敗北、儚く散ってしまった2021シーズンを経て、目に見えないところにまでこだわれる集団が強くなれると感じ、その視点を活かしながらチーム相良を作り上げようと決心しました。
目に見えない細部までこだわれる集団というものは、自分を含め大人たちだけの力では作り上げられない。学生自身で作り上げていかなければならない。その姿勢を大切にするため、学生自身で考える時間をたくさん設けながらのチーム作りでした。
そして幕を開けた春季大会。相応に成果をあげることができました。しかしながら、明治大学、帝京大学には勝利することができず、課題も多く見つかった春となりました。
そして迎えた、勝負の夏。夏合宿ではFWの安定が見られ、圧倒的な練習量増加による全カテゴリーのレベルアップが叶い、チームとしても順調な成長が感じられました。一方で、主力がケガに苦しみ離脱することもあり、チームとしての練習以外の時間を使って個々のパーツを磨く必要。結果的に、今年の夏はみんなの成長が著しかったように感じられます。
夏を経て迎えた対抗戦。序盤から苦戦したものの、一戦一戦着実に勝ち切ることを目標にしてきました。そして何より、12月に行った4年生メインの早明練習試合後から、チームの一体感がより一層強くなったと感じます。この試合がチーム相良のターニングポイントになったと言っても過言ではないものとなりました。
続く選手権。一戦一戦、負けたら終わりというシビアな戦いではりましたが、東洋大学、明治大学、京都産業大学を相手に、培ってきたチーム力を活かして戦い抜くことができました。
そして最終戦。
帝京大学戦は正直なところ完敗で、力の差を存分に見せつけられたと感じます。しかし、この帝京大学との点差の責任は自分にあるとも強く思います。力の限り最後まで諦めることなく頑張ってくれた選手たちを誇りに思いました。
結果としては、荒ぶるは歌えませんでしたが、今ある力はすべて出したうえでのものだと受け止めています。
この大敗を受け歩みを止めたら、それこそ本当の意味での敗北となる。力の差に落ち込み諦めるのではなく、発見した新たな課題に真正面からしっかりと向き合い、挑戦を続けていくことこそが、いま早稲田ラグビーに求められていることだと考えます。
監督に就任し、みんなと触れ合う中で自分の現役時代と今の学生たちとの間にギャップを感じ、いろいろな面で模索を繰り返してきました。しかし、どんどん強くなっていく今年のチームからは、早稲田ラグビーのDNAとして変わらないもののほうが多いということを教えてもらったような気がします。
ひとりひとり個性が強く、人間味のある素晴らしい代でした。シーズンが深まるにつれて発言する言葉がどんどん変わってきたところから、学生のすさまじい成長力を感じました。これが、今年ものすごく印象的だった事柄です。
昨年叶わなかった決勝まで戻ってこられたこと、それ自体が財産。決勝の舞台までこられないと、決勝で勝つというイメージをすることすら難しい。
圧倒的な努力、緻密な計画で、いかに貪欲に「荒ぶる」のために戦えるか、ここに懸かっている。決勝の舞台で感じた悔しさを糧に、次の代で必ず日本一になりたいと強く誓います。
相良昌彦主将
大学ラグビー最後の決勝の舞台。この4年間で決勝を3回経験しましたが、負けることのほうが多かったです。しかし、スポーツをやっている人間として、最高学年で決勝まで戦える喜びや楽しさは他のどの試合にも代え難く、幸せな舞台でした。
今年のチームでは「Tough Choice」「1/1000の拘り」などのスローガンを自ら作り、どんな簡単なプレーでも細かいところまでこだわり、最後までやり切ることを掲げ、練習中からお互いに厳しく要求し合うことをテーマにやってきました。
ただ、要求することの重要性を訴えかけることが多くなってしまい、厳しい言い方になってしまったり、チームの雰囲気が悪くなってしまうことが多かったように思います。自分が伝えたいことをすべて言葉にし、自己満足に陥ってしまっていたのかもしれません。そこは自分自身、アプローチの仕方を変えられなかったことに原因があると思います。
それでもこの1年間で、チームとして、プレーのスタンダードはかなり上がったと思いますし、自分にできることはすべてやり切ったと感じています。
自らの4年間を経て後輩たちに伝えたいことは、目標を見失わないようにするということ。試合がない時期や試合のない週に、試合の週くらい集中して練習ができているかを自分たちに問い続け、練習に取り組んでほしいです。難しいことではあると思うけど、無駄な一日を過ごした分だけ優勝から遠ざかると思います。チャレンジ精神を忘れずに頑張ってください。みんなが、自分の代で成し遂げられなかった優勝を経験する姿を見られること、楽しみにしています。
最後に。ファンのみなさん、4年間結果が出ない時でも応援し続けてくれて、本当にありがとうございました。みなさんの応援が自分たちを後押ししてくれましたし、本当に力になりました。引き続き早稲田ラグビーの応援、よろしくお願いします。
【収支報告】
<CFによる収支決算>
CF支援金 5,510,000円
CF手数料 848,540円
CF受取金額 4,661460円
<支出>
リターン品制作費用(アーティストへの還元を含む) 約250万円
疼痛の除去・緩和の治療用に微弱電流治療器を購入 約130万円
スクラムマシーンの購入 約70万円 など
【リターン品について】
11月末をもちましてリターン品の発送は完了しております。万が一届いてないようなことがございましたら、ご連絡ください。
本プロジェクトは来年以降も継続していければと考えております。引き続き早稲田大学ラグビー蹴球部へのご声援を何卒よろしくお願い致します。
最後になりますが、今シーズン応援してくださいましたすべてのみなさまのご多幸をお祈り申し上げ、御礼のご挨拶といたします。
早稲田大学ラグビー蹴球部
広報チーム