【全日本学生相撲選手権までの道のり】
「挫折を糧に」
今年の一番初めにあった大会は、東日本学生相撲選手権大会でした。この大会では、上位校との力の差を感じるきっかけが何回もありました。東日本学生相撲選手権大会は、8位入賞すれば地方で行われる全国大会への参加資格が得られる重要な大会となります。また、全日本学生相撲選手権の予選ともなり、上位の成績を収めることができれば学生選手権大会で有利なポジションで出場できるという重要な大会でもあります。ここでベスト4以上に入賞して全国大会へと弾みをつけたいとはりきって臨んでいきました。しかし、Aクラスで入賞するどころかBクラスから上がってきた法政大学に敗北してBクラスへ陥落する結果となってしまい、個人戦でも誰も入賞することができず、私たちの力不足を再認識する結果になりました。このままではベスト4達成どころか、Aクラスにすら残留できなくなってしまうというチーム内での危機感が出てくるとともに、これまでの努力がなくなってしまったような挫折を味わう結果となりました。
「原点回帰」
東日本学生相撲選手権大会を終えて全体ミーティングを行いました。「その中ではなぜBクラスへ落ちてしまったのか」「どうすれば強豪校を倒せるのか」など、動画検証を行ったり、各個人の考えを出し合ったりすることで目標達成のための策を練っていきました。その中で、たどり着いたのは原点回帰です。基礎練習の徹底、選手同士のアドバイス、筋力強化などごくごく当たり前のことを徹底して行おうということでした。東日本学生選手権後からは、全員が共通の課題意識を持ち1つの早稲田大学相撲部というチームとして取り組む姿勢が見られるようになりました。
「課題を見つけ成長の場となった夏合宿」
今年は、コロナ化でありながらも大学からの許可がおり、感染対策を徹底した中で夏合宿を行うことができるようになりました。普段の練習とは全く異なり、廻しは巻かずランニングシューズと半袖短パン姿で筋力トレーニングと相撲の技術訓練を行いました。選手同士で積極的に声かけを行うことで、日頃行っている練習の中では気がつくことのできない、新たな発見のある夏合宿でした。
「”決戦の場”全日本学生相撲選手権大会」
全日本学生相撲選手権大会は私たち早稲田大学が最後に出場する全国大会でした。ここでなんとしてもベスト4に入賞して金星を上げてやるという気持ちで試合に臨みました。初日に行われた個人戦では、4年鳥居と3年栗田、土屋の3名がAクラスへ出場して鳥居と栗田はベスト32に入ることができ、次の日に行われる団体戦に向かってチームの勝利に続く良いムードのスタートダッシュを切ることができました。
2日目の団体戦では、私たちは、先日行われた東日本相撲選手権大会で負けてしまい、Bクラスからのスタートでした。しかし、前日に行われた個人戦で鳥居邦隆(4年生)が負傷して、大幅な戦力ダウンとなりチーム内には不安なムードが漂い始めました。そして、暗雲立ち込める空気の中挑んだBクラス団体トーナメントでは初戦の関西大学戦から、不安が的中し2勝2敗の大将戦となってしまいました。その嫌な空気を吹っ切ったのは大将土屋の堂々たる相撲でした。大将が勝利することで、その後の試合への流れを掴んでいくことができたように思います。一度危機を乗り越えた私たちは、準決勝の駒澤大学、決勝の専修大学ともに、は3勝2敗で勝利しBクラス団体優勝を達成することができました。Bクラストーナメントで優勝したことから、一人でなく全員で勝利するというチームの団結力がより強固になり勝利へ闘志が漲った状態で、いよいよ本番のAクラストーナメントへと挑戦が幕を開けました。ここで2勝をすれば決勝トーナメントに残り、ベスト4へと挑戦できます。Aトーナメントでの結果は残念なことに、近畿大学に2勝3敗、金沢学院大学の2勝3敗、九州情報大学に4勝1敗という結果に終わり、全体9位で、Aクラス決勝トーナメント進出へ後一歩足りないまま幕を閉じました。昨年の新チームになった日から、このチームでベスト4を達成しようと挑んできた私たちにとっては、とてもショックな結果でした。また、皆さんからのご支援があったにもかかわらず全国大会ベスト4を達成することができずに本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。あと一勝という機会が多く、あと一歩自分たちが届かない壁がそこにはありました。この1勝をいかに生み出すのかを考えて、来年のインカレに活かし、なんとしても全国ベスト4を達成していきたいと思います。
「今後の活動」
今年は全国大会団体ベスト4を達成することはできませんでしたが、今後も早稲田大学相撲部は全国大会ベスト4達成をチーム目標として、このプロジェクトにご支援してくださった方と4年生の思いを引き継いでいきます。来年こそは目標を達成できるようにチーム一丸となって取り組んでいきます。今後とも早稲田大学相撲部へのご支援、ご声援をよろしくお願いいたします。
【皆様のご支援で取り組んだこと】
皆さんからのご支援は主に「体づくり費用」と「環境整備費用」「メンテナンス費用」に使わせていただきました。
「体つくり費用」としては、選手が練習後に食べるちゃんこ代、練習中に飲むサプリメント、筋力トレーニング後に飲むプロテイン代など様々な形で選手の体作りの為に使わせていただきました。
「環境整備費用」としては、練習中に自分の相撲を振り返るための大型のモニターと、取り組み直後に動画を確認できるように、時差式となるカメラを購入させていただきました。
「メンテナンス費」としては、マッサージガンを購入し選手の練習後の疲労回復のためのセルフケアに使わせていただきました。
こうした皆さんからご支援のおかげで、1年間で20キロの増量をした者、モニターを用いての技の研究会の開催など、新たに取り組めることがありました。皆さんからのご支援で購入したものは、本プロジェクトが終了した後も早稲田大学相撲部の強化のために活用させていただきます。
【部員それぞれより一言】
主将:田太隆靖
「クラウドファンディングを通して多くのご支援ご声援、誠にありがとうございます。
目標であった団体戦全国ベスト4を目指し部員一同努力してまいりましたが、結果を残す事はできませんでした。皆様が応援してくださったのにも関わらず不甲斐ない結果となってしまい申し訳ありません。四年生として最後の試合をこのような形で終えてしまった事は悔しいですが、在校生からなる新チームでは必ず全国ベスト4以上の成績を残してくれると信じています。新体制として生まれ変わった早稲田大学相撲部のご声援のほどよろしくお願い致します!」
副主将:鳥居邦隆
「100年を超える早稲田大学相撲部の歴史に新しい一ページが作られたクラウドファンディングで初めて学生相撲を知るきっかけになられた方も多いと思います。
我々は全国ベスト4を公約とし多くの方々に多大なるご支援をいただきながら、宇佐宇和島金沢十和田の全国選抜大会や東日本大会、インカレでの5人制の団体戦で部員数ギリギリの中並いる強豪を倒して上位入賞を目指しています。
現在の室伏渉監督が就任し新体制が始まってから10年、少ない人数ながらトレーニング方法やチームワーク構築方法が整い始め、勢いが増したことで各強豪相撲部から十分に警戒されるまで成長しました。今年2022年度のインカレでもあと一歩のところで入賞を逃し、その悔しさを噛み締めている次第であります。しかし、皆様のご声援あって団体Bクラス優勝とAクラス9位、個人優秀32選手2人選出など、部員が最大限の力を発揮できたと思います。国技館での大いなる声援、ありがとうございました。
来年2023年度からは、さらなる早稲田大学相撲部の躍進とニュースにご期待ください。」
三年:栗田有
「クラウドファンディングを通して多くの方々から御支援、御声援を頂き、本当に感謝しています。ありがとうございます。
今年1年間、団体戦全国ベスト4という目標を掲げて取り組んできましたが、その結果は出すことが出来ませんでした。
現在は4年生が引退し、新チームとして活動しています。私は3年生なので試合に出場できるのは来年が最後になります。早稲田大学相撲部は部員数は決して多くはありませんが、チーム力で勝てる集団だと思っています。来年こそは必ず団体戦全国ベスト4を掴み、御支援、御声援をくださる全ての方々に結果をもって恩返します!
引き続き御支援、御声援の程よろしくお願い致します!」
三年:土屋和也
「この度は、相撲部の金星プロジェクトへの多大なるご支援ありがとうございました。
私自身この1年間は、怪我と戦いの1年間になりました。昨年の第99回全国学生相撲選手権大会の際に右膝前十字靭帯の断裂を経験してから手術を行いました。そこから、1ヶ月の入院生活、約2ヶ月の松葉杖生活を送り、ようやく今年の11月の第100回全国学生相撲選手権大会で復帰戦を迎えることができました。
今回の大会では、個人戦ではAクラスへの出場、団体戦では大将としてBクラス優勝から、Aクラスで9位になることをできました。自分が手術後のリハビリや、その後の練習でもここまで前向きに努力することができたのは、チームでベスト4になりたいという思いがあったからです。また、今回のクラウドファンディングで支援していただいた方々へと恩返しをしたいという思いもありました。皆さんからのご支援・声援がなければ私自身、土俵に復帰することはできなかったと感じています。ベスト4達成はできませんでしたが、来年度は自分が4年生になりチームをベスト4へ導きます。今後ともご支援ご声援をよろしくお願いいたします。
本当にありがとうございました。」
二年:園田陽司
「早稲田大学相撲部に多大なるご支援をして頂きありがとうございました。今年1年はクラウドファンディングを通して、多くの人に支えられているということを再認識することが出来ました。支えて下さる方々の期待に答えるということに何としてもベスト4を達成する必要があると感じました。今シーズンを終えて、私自身は怪我の影響により思うような結果を出すことも、試合に出ることもほとんど出来ませんでした。その為、非常に不甲斐ないシーズンであったと感じています。ですが、客観的に自分を見て課題が明確にわかった年でもあったので、今年1年間で見つけた課題を来年克服して、来年こそは必ずベスト4を達成したいと感じております。今回はほんとに多大なるご支援をして頂きありがとうございました。今後も部員一同精進して参りますので今後も、応援の程よろしくお願い致します。」
二年:大村晃央
「クラウドファンディングを行ってからのこの一年、多くのご支援ご声援を頂くことができ、より一層相撲に本気でひたむきになることができました。しかし、全国学生相撲選手権では目標であった全国ベスト4は達成することができず、支援してくださったみなさまへの申し訳なさと自分への悔しさが残る今年最後の大会でした…。
今年一年間改めて、皆様の温かいご支援とご声援を心からありがとうございました。
悔しさをバネにし、絶えず精進して参りますので、来年度も温かく見守っていただければ幸いです。」
一年:川副楓馬
「クラウドファンディングを通して、早稲田大学相撲部が多くの方々に愛され、応援して頂いていることを感じることができました。皆様の温かいご支援とご声援が私にとって大きな力となりました。ありがとうございました。しかし、結果としては目標として掲げていた全国学生相撲選手権でのベスト4を達成することができませんでした。非常に悔しさと、支援者の皆様への申し訳なさが残る結果となりました。
この悔しさを悔しいまま終わらせるわけにはいきません。これまで以上に稽古に励み、良い報告が皆様にできるように精進してまいります。来年度も早稲田大学相撲部をよろしくお願い致します。」
一年:鈴木大介
「クラウドファンディングにご協力頂きましてありがとうございました。ご支援のおかげで、相撲に集中し、より一層稽古に励むことができました。しかしながら、インカレでは目標であった全国ベスト4という目標を達成することができず、悔やむ気持ちが募るばかりです。今季、私は良い結果を残すことができませんでした。ご声援の力をお借りして、来季では満足行く結果を残すことができるよう、1日1日を大事に稽古に励んで参りたいと思っている次第です。早稲田大学相撲部がベスト4という結果を残せるよう、部員全員で支えあって行きたいと思っております。これからもご支援・ご声援をして頂けると大変ありがたいと考えております。よろしくお願い致します。」