プロジェクト実施のご報告とみなさまへのお礼
こんにちは。WheeLogの織田友理子です。
昨年8月〜10月に実施したクラウドファンディング「車いすでもあきらめない世界をつくる!WheeLog! 2021」では、ご支援や応援をいただき本当にありがとうございました!
コロナ禍で思うように外出できない日々が続きましたが、「車いすでもあきらめない世界をつくる」との思いで、プロジェクトを推進してきました。
ここではクラウドファンディングにご支援いただいたみなさまに、2021年10月から3月までの半年間に実施した活動について、ご報告させていただきます。(クラウドファンディングのご支援以外の活動も含まれます)
●活動のご報告
<バリアフリー情報を発信する取り組み>
1. アプリのアップデート
いただいたご支援を活用して、アプリのアップデートを行いました。位置情報の設定対応や、スポットの重複チェック機能、レイアウトの微調整など、細かな不具合に対応しました。こうしたアップデートは、助成金等の活用が難しく、みなさまのご支援があったからこそできた対応でした。無事にアップデートできたおかげで、ユーザーのみなさまに継続してアプリをご利用いただけるようになりました。本当にありがとうございました。
アプリの改修についてはこちら
2. Web版のスマホ対応
これまでパソコン表示にしか対応していなかったWheeLog!のWeb版( https://app.wheelog.com/ )をスマホでも表示できるように機能改修しました。これにより、アプリには実装していない「絞り込み検索」がスマホで使えるようになりました。
例えば、障害児のお子さんがいるお父さんお母さんから、介助用ベッドのあるトイレのみを表示したいとの、強い要望が度々寄せられていました。今回の対応で、Web版だけとはなりますが「介助用ベッドのあるトイレだけを表示する」など、障害特性に合わせたマップ表示がスマホでできるようになりました。
3. ANA空港アクセスナビとのデータ連携
ANAが提供する移動案内サービス「空港アクセスナビ」に、WheeLog!アプリにあるバリアフリー情報を提供開始しました。これまでユーザーの皆様が集めていただいた情報の社会的価値をさらに高め、より多くの車いすユーザー等のみなさまにご活用いただければと願っています。
ANAとの取り組みはこちら
4. 防災・減災プラットフォーム「cmap」との連携
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社が無償公開している防災・減災プラットフォーム「cmap」のアプリで、WheeLog!のバリアフリー情報を確認できるようになりました。自然災害リスク情報とバリアフリー情報を一元的に確認できるツールの提供は、業界初となります。WheeLog!としても、今回のアプリ連携で防災・減災に寄与できることを大変うれしく思います。
5. WheeLog&JAL オンライン空港体験プログラムの開催
日本航空の職員のみなさまと、空港体験のオンラインイベントを開催しました。車いすユーザーが予約手続きや空港でのチェックイン、機内を利用する時のポイントについて、詳しく紹介いただきました。イベントは100名近くの方にお申し込みいただき、車いすユーザーやそのご家族等が参加しました。様々な障害があっても、安心して飛行機が利用できることを知るきっかけとなりました。
イベントレポートはこちら
<心のバリアフリーを広げる取り組み>
1. 観光庁「心のバリアフリー」動画制作
観光庁では「観光施設における心のバリアフリー認定制度」を推進しています。この制度を広めていくための動画制作を、WheeLogで担当しました。制度の概要についてや、宿泊施設・飲食店・観光案内所におけるバリアフリー対応方法のほか、東京パラリンピックの金メダリストが心のバリアフリーについて語る動画など、心のバリアフリーを広げるための動画を合計8本制作しました。
その他の制作動画はこちら
2. 車いす街歩き体験の実施
WheeLog!では「車いすの街歩き体験」を通して、心のバリアフリーを理解促進する取り組みを続けています。10月24日には鎌倉で「WheeLog! in 鎌倉」の車いす街歩きイベントを実施しました。元ラグビー日本代表キャプテンの「廣瀬俊明さん」とコラボし、湘南の海や、鎌倉の大仏など、皆さん鎌倉の観光名所をそれぞれ楽しまれました。たくさんの気づきや学びがあり、みんなで心のバリアフリーを確かめ合える素晴らしいイベントとなりました。
鎌倉のイベントレポートはこちら
教育の現場でも車いす街歩きが積極的に行われています。将来小中学校の教員となる上越教育大学の学生さんや、東京都立大泉特別支援学校・茨城県立水戸特別支援学校など、教育に関わる方も車いすの街歩きを体験しています。
上越教育大学の取り組みはこちら
3. ユニバーサルツーリズムの促進
11月23日・24日に、群馬県渋川市の伊香保温泉で障害がある当事者や旅行業界、バリアフリーの普及を目指す関係者らで「ユニバーサルツーリズム」のシンポジウムやWheeLog!街歩き調査が行われました。街歩き調査を通して地域のバリアフリーの発見や気づきを得ることができ、今後のユニバーサルツーリズム促進のための礎となりました。
伊香保温泉の取り組みはこちら
また、12月8日には、横浜観光コンベンション・ビューロー主催のユニバーサルツーリズムセミナーで、代表の織田が登壇しました。観光事業者向けに、車いすユーザーに向けた情報発信や心のバリアフリー対応について、詳しく紹介しました。
セミナー登壇の様子はこちら
4. バリアフリー情報収集イベント
SDGsやバリアフリー研修の一環として、あいおいニッセイ同和損保やJAL、千葉県千葉リハビリテーションセンター等の医療専門職の方が、バリアフリー情報を収集する活動をされました。社員の方がバリアフリートイレやエレベーター、車いすで利用できる駐車場など、職場や地域の周りの情報を集めた結果、合計で2000件以上のバリアフリー情報がWheeLog!に集まりました。社員の方も情報収集を通してバリアフリーや地域共生社会を学ぶ機会となりました。
<「車いすでもあきらめない」を世界に広げる取り組み>
1. ドバイ万博訪問
ドバイ万博から Expo Live グローバルイノベーター として招聘を受け、11月14日〜20日の Tolerance and Inclusivity Week に現地を訪問し、Expo Liveプログラムで登壇しました。今回、Expo Live グローバル・イノベーターは世界の140団体が選出されました。その中から36団体がパビリオンの中で展示で紹介されています。WheeLog!もその中の一つとして常設展示されていました。
また、11月18日には、Expo Liveのプログラムとして、WheeLog!についてのプレゼンテーションを行いました。さらに同日、グローバルイノベーターとともにパネルディスカッションにも参加しました。
ドバイ万博訪問レポートはこちらをご覧ください。
報告会の開催
本クラファンのリターンとして、12月26日にドバイ万博報告会を開催しました。ドバイとオンラインで中継をつなぎ、ドバイ万博Expo LiveマネージャーのDana AlMehzaさまからExpo Liveの紹介、また、日本貿易振興機構・2020年ドバイ国際博覧会日本館事務局の田辺直紀さまから日本館の紹介をしていただきました。また、ドバイ万博を訪問したメンバーとドバイクイズや質問会を行いました。
ドバイ万博報告会の詳細はこちら
今回のクラウドファンディングでご支援いただいた皆様のおかげで、無事にドバイ万博訪問を終えることができました。本当に心より御礼申し上げます。このドバイ万博の経験を、次の2025年大阪万博に生かすべく、現在も大阪万博事務局と繋がりながら、あゆみを進めております。
2. 世界観光フォーラム主催スタートアップイノベーションサミットに参加
1月18日及び19日の2日間にわたってドバイにて開催された、世界観光フォーラム主催のスタートアップイノベーションサミットに参加しました。グローバルチームのMarko ŽivkovićとVanja Dimićが出席し、78カ国・400団体の応募の中から選出された12団体のうち、mobility部門のファイナリスト3団体の一つとして、プレゼンテーションを行いました。観光産業の関係者とのネットワーク及びコネクション構築は、世界に活動の幅を広げたい弊団体にとって大変重要な一歩となりました。
3. 「LOVE & SDGs〜車いすでもあきらめない世界をつくる〜」発刊
本クラファンのリターンとして、支援者のみなさまと出版記念オンラインパーティーを開催しました。オンラインではありましたが、支援者のみなさまお一人お一人と話をさせていただけて、とても幸せな時間でした。次はぜひ対面でお会いしたいです。
書籍の購入はこちら
<ユーザー交流・つながりを深める活動>
WheeLog!超交流会2022春を開催
2月26日に「WheeLog!超交流会2022春〜WheeLog!使って〇〇したよ!車いすでもあきらめない世界を目指して〜」を開催しました。今回はいつもWheeLog!をご支援いただいているマンスリーサポーターの方を中心に、活動発表も交えながらオンラインで交流しました。「はじめてのWheeLog!アプリ」と題し、はじめてアプリを使って投稿する時の疑問点などを、対話形式でお送りしました。また「町田はよい町だ!〜WheeLog!を通した東京都町田市での取り組み〜」と題し、地域での取り組みを発表しました。
交流会のレポートはこちら
●リターンに関して
ご支援をいただいたみなさまへのリターンは、すべて対応完了しております。万が一リターンを受け取られていない方がいらっしゃれば、お手数ですが「メッセージ」からお問い合わせください。
●これからの活動について
みなさまのご支援のおかげで「車いすでもあきらめない世界をつくる」活動を進めることができました。本当にありがとうございました。
実は今年2022年は、WheeLog!アプリの公開から「5周年」を迎えます。アプリを始めた当初はここまでたくさんの方にご支援いただけるとは想像もしていませんでした。みなさまのおかげでここまで走り続けて来られました。心より御礼申し上げます。
この5年間の感謝の想いをお伝えする場として、5月28日(土)に「5周年記念イベント」を東京六本木にて開催いたします。ぜひ皆さまに直接お会いできればと思っておりますので、ご都合がよろしければぜひご参加ください。
イベントの申し込みはこちら
また、5周年に向けて、WheeLogの活動をバックアップしていただけるマンスリーサポーターを150名目指して募集しています。ぜひ引き続き活動を支援したいと思ってくださった方は、ご支援いただけますと幸いです。
マンスリーサポーターのお申し込みはこちら
(READYFORのアカウントで申し込みできます)
一般社団法人WheeLog 織田友理子