最先端の睡眠研究を体験!IIISラボツアー

こんにちは。IIISの広報担当の小林沙羅です。今回はクラウドファンディングのリターンの一つ、科学コミュニケーターによるラボツアーをダイジェスト版でお届けします。早速ツアーを擬似体験しちゃいましょう!

 

<ようこそIIISへ!>

まずはエントランスから。幣機構の正式名称はInternational Institute for Integrative Sleep Medicine(国際統合睡眠医科学研究機構)。英語も日本語もすごく長いです。

早口言葉の練習にもってこいですね。でも、ふだんは噛まないように「トリプルアイエス(IIIS)」と呼んでいます。

 

 

中に入ると、天井には芸術作品が!筑波大学は日本で唯一、医学系と芸術系の学部が同じキャンパス内にある大学ということで、コラボが実現しました。IIISには「眠り」に関連した芸術作品が全部で6種類展示されています。

 

この「Revolve」という作品は、私たちの体の中にある約24時間の体内時計を、鉄のバーのかたちで表現しています。中心に進むにつれ、正方形が姿を現し、中心から離れていくにつれ、正方形が天井に沈み込んでいきます。まさに、私たちが朝起きて、夜眠って、という体内時計の働きが直感的に表現されています。

 

約24時間の体内時計を鉄のバーで表現した作品「Revolve」

 

<ラボの中は?>

IIISの建物は全部で6階建て。まずは4Fの創薬化学の研究室に潜入して、大学院博士課程の谷田誠浩さんを直撃しました!谷田さんが所属する研究室では、睡眠障害のナルコレプシーの治療薬(オレキシン作動薬)や鎮痛薬(オピオイド受容体作動薬)など、世の中にまだない新たな薬をつくる「創薬」をテーマに研究を行っています。化学が専門の谷田さんですが、最近ではIIISの生物系の研究者とコラボしているんだそう。谷田さんが新たにつくった化合物を、生物系の研究者が細胞の中に投与することでどのような効果があるかを調べているんだとか。IIISでは、分野をまたいだ研究が日常茶飯事に行われています。

それにしても、白衣ってすごく科学っぽい感じがしますよね。

 

実験について話す谷田さん

 

1Fから4FまではDNAの二重らせん構造を模した螺旋階段でつながっています。おりてくるときに、空飛ぶブタさんとぱしゃり。こちらも芸術系とのコラボ作品で、「眠りについて夢の世界へ飛んでゆく母ぶたと子ぶた」を表現しています。

「どうしてブタなの?」とよく聞かれますが、この作品を作った小野養豚んさんはご実家が養豚場ということで、ブタだけをテーマとして制作をされているのです。

 

 

さらに階段をくだっていくと、韓国からの留学生、ハン・ゴウンさんに遭遇。何か作っているというので、ついていってみると・・・

 

装置を作っていたフォークト先生(右)と誘ってくれたハンさん(左)

 

主任研究者のカスパー・フォークト先生がマウスの脳波測定装置を作っているところでした。この研究室では、徐波睡眠という深い眠りの状態のときに、脳の神経細胞はどのようなネットワークを作って活動しているのかを調べる研究しています。既存の技術だけでは限界があるので、装置を自作しているそう!新たなことを解き明かすために、新しい技術まで作ってしまう。なんだか、かっこいいです。

 

IIISの建物はとても開放的なつくりになっているため、研究者があちらこちらで立ち話をしているところをたくさん目にします。単なる世間話だけでなく、そこから共同研究に発展することも!皆さんがIIISにきたときも、研究者がいきなり話かけてきて、共同研究やビジネスの話に発展するかもしれませんね。IIISには約140人の大学院生・研究者がいるので、どんな出会いがあるかで毎回違ったツアーが楽しめます。

 

お次は我らが機構長、柳沢先生のお部屋にお邪魔しました。柳沢先生は、オフィスのドアが開いている時はいつでも相談に来ていいよという「オープンドアポリシー」を取り入れており、学生や研究者が困った時にはいつでも相談に来られるようになっています。「機構長」と聞くと雲の上の人のように感じがちですが、本当に気軽に相談にいけるんです。かくいう私も、仕事で困ったときには柳沢先生の部屋にかけこむことが多々あります。柳沢先生は学生と食事会を頻繁に開催したりと、とにかく所属員との距離が近いことがIIISの特徴です。今回の突撃訪問にも快く応じていただき、先生の好きなクラシック音楽の動画を見せてもらいました。先生はご自身でフルートも演奏するんです。

 

クラシック音楽の動画を見せてくれた柳沢先生

 

今度は、アメリカからの留学生グレッグ・アッシャーさんに遭遇。「サラ(小林の名前)、ちょっとおいでよ」と連れていかれたのが、顕微鏡室。グレッグさんの所属する研究グループでは、マウスを使って睡眠と恐怖の関係についての研究を行っています。その最初のステップとして、脳のどの部分が恐怖行動に関わっているのかを解明しようとしています。今回は顕微鏡を使って、脳の特定部位を色で染めた写真をみせてくれました。これから論文になるそうで、内容は「非公開」と言われましたが、皆さんも世の中にまだ公表されていない最新のデータを見ることができるかも!?

 

顕微鏡をのぞかせてくれたグレッグさん

 

ちなみにですが、IIISはアメリカ、フランス、中国、韓国などさまざまな国から研究者が集まっているため、機構内の公用語は「英語」です。でも、英語が苦手な方もご安心ください。IIISの科学コミュニケータ―が橋渡しさせていただきます!

 

IIISではマウスだけでなく、線虫を使った睡眠研究も行われています。線虫は1mmほどミミズのような形をした生物で、ヒトとは似ても似つかないですが、実は線虫も眠るのです。この研究室では線虫やマウスを使って、どうして動物が眠るように進化したのか、その謎を解き明かす研究が行われています。

 

線虫を観察する河野泰三先生
パソコンの画面に映っている黒い波線が線虫です

 

<最後に・・・>

たくさん歩き回って疲れたら、1Fの西川ラウンジにはデイベッドで休憩することもできますよ。こちらも芸術作品の一つで、ソファとしてみんなで座ることも、独り占めして大きなベッドとして使うこともできます。このデイベッドは、ただのベッドではありません。体圧分散のマットレスが入っていて、体の一部にだけ負担がかかるのを防いでくれるのです。さらに、マットレスの外側はウエットスーツの生地でカバーされていて、なんともすばらしい寝心地です。研究者がたまにお昼寝しているのを見かけます。外には豊かな自然が広がっていて、お昼寝には最高のロケーション!

 

壁にはもう一つ芸術作品があり、眠りに入る直前の不思議な時間を陶器で表現しています。ウトウトしているときに、突拍子もない考えやへんてこなイメージが浮かんできた経験はみなさんにもあるかもしれません。その睡眠と覚醒の間の時間が表現されているのです。

 

 

ツアーの最後はIIIS自慢のウッドデッキで、お茶でもいかがですか?

自然の香りとそよ風の中で、科学について、睡眠について、IIISについて、一緒に語らいましょう。

 

 

今回のIIIS見学ツアー擬似体験はいかがでしたか?

 

こちらのツアーは、50,000円寄付をしていただいた方にお礼として提供しています。普段は立ち入ることのできないIIIS、ぜひこの機会にお越しください!

 

※寄付型プロジェクトのため、確定申告を行うことにより税制上の優遇措置を受けることができます。

 

(詳細はこちら:https://futureship.sec.tsukuba.ac.jp/tax/index.html )

 

 

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