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本日は, 山口大学共同獣医学部の取り組みであるClinical Skills Labの大動物編のご紹介です。大動物編は,  獣医繁殖学 谷口雅康准教授が担当いたします。

 

牛の分娩シミュレーション模型

正常な分娩の介助の方法だけでなく, 難産の原因となる胎子失位の診断と整復の練習をすることができます。

 

分娩は母牛にとっての大きなイベントです。通常母牛は自力で分娩するのですが, 難産になってしまった場合には, 母子ともに命の危険が伴います。

そのため, 畜産農家さんは可能な限り分娩に立ち会い, 難産に気が付いたらすぐに獣医師を呼びます。

呼ばれた獣医師は, 難産の原因を診断し, 適切な助産法を選択して, 速やかに胎子を娩出させることが求められます。

 

正常な分娩では, 胎子は両方の前肢を伸ばし, その間に頭と首が伸びた状態でまっすぐに産道に入っています。これが, 肢が曲がっていたり, 首が曲がっていたりすると, 母親は自力で娩出することができず, 難産となります。

このように, まだ母親の子宮内にいる胎子が, どのような姿勢でいるのかを, 産道から手を入れて診断し, 曲がっている肢を伸ばしたり, 曲がった首をもとに戻したりするのが難産の整復です。どうしても戻せない場合, また母牛に対して胎子が大きすぎる場合などには速やかに帝王切開に切り替えなければなりません。

 

 

山口大学では農学部附属農場で牛を飼育しており, 毎年10頭程度子牛が生まれています。

学生たちは可能であればこの分娩に立ち会うのですが, 牛が分娩するタイミングを調整することは難しく, 夜中であったり, 他の講義や実習中であったりと, なかなか分娩に立ち会うことはできません。さらに難産に立ち会うケースとなると非常に稀になってしまします。

 

このシミュレーターは, 胎子を様々な体位を再現できます。正常な状態だけではなく, 逆子, また先ほど紹介したような様々な難産も再現が可能です。本当の牛の難産であれば, 一刻を争う状況ですが, シミュレーターの場合, 学生が真に理解できるまで, 時間に制限なく確認することができます。また, 異常な姿勢の整復の練習においても, 自分の理解に合わせて練習可能です。

手で触った感覚をイメージに起こし, 講義の内容と照らし合わせて理解するまで挑戦できる。超実践的なシミュレーターで学習効率の向上が期待できます。

 

 

その他の大動物モデルについても今後ご紹介予定です。

ぜひチェックしてくださいませ。

本企画にご賛同, 応援いただきましてありがとうございます。

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