新着情報をご覧いただきましてありがとうございます。

本企画も残りわずかではありますが、最後までお見守りください。

皆さまのご支援、応援をいただきまして、心より感謝申し上げます。

 

本日が研究室紹介は最後です。

ご紹介できませんでした研究室もありますが、ぜひ学部HPをご覧ください。

 

今回は、獣医生化学研究室のご紹介です。

ご担当は、島田 緑 教授です。

 

生化学の概要

 生化学は、生体内の成分を構成する化学物質がどのように反応して生命現象に関わるのかを学ぶ学問です。学部生、大学院生に生化学を教えることで、さまざまな疾病の原因や病態の理解を深め、適切な治療、診断、予防をできる獣医師となれるように教育しています。生化学研究室では、細胞ががん化するしくみを研究しており、最終的には人と動物の健康維持のために役立てることを目標としています。いつもみなさまのご支援をありがとうございます。

 

研究内容

 私達のからだは何十兆個もの細胞からできていますが、もとはたった1個の受精卵です。この受精卵が分裂を繰り返し、皮膚細胞や筋肉細胞、神経細胞など、さまざまな種類の細胞へと分化していき、複雑な体ができあがります。この細胞分裂の過程では遺伝情報が正しく伝わらないと、発生異常を引き起こしたり、がん、遺伝病となり、個体を維持できなくなったります。したがって遺伝情報を正確に保持することが重要です。ではどのようなシステムがあるのでしょうか。

 

 遺伝情報を正確に保持するためには、細胞が分裂するときに、正確に遺伝情報を複製し、娘細胞に分配することが必要です。細胞周期とは細胞が分裂する過程のことで、様々な酵素が時期特異的に活性化、不活性化されることで、細胞周期を適切にコントロールしています。もう一つの重要なシステムは遺伝子に傷が入ったときに正しく応答することです。がん細胞は正常な細胞の遺伝子に傷が入り、発生します。私達の遺伝子には日常的に紫外線、放射線、食品中の化学物質、活性酸素などにより、さまざまな傷が入っています。これらの傷を持つ細胞に対して、傷を修復する機構、細胞死を誘導する機構、増殖を止める機構が存在します。遺伝子に入った傷は、これらのしくみのおかげでがん化や老化が防がれています。 

 

 私達は最近、がんで高活性化している酵素を発見し、私達のグループにより開発した酵素の阻害薬は、がんの増殖を抑制することを見出しました。私達の研究成果から新たながん治療を生み出すことを夢見て日々努力しています。

写真1:蛍光顕微鏡を使って細胞が分裂する様子を観察します(左)。ノーベル賞で注目された緑色蛍光タンパク質や赤色蛍光タンパク質を使って、細胞周期を可視化することもできます(右)。

 

学生からのコメント

 生化学研究室は2017年4月から新たにスタートしました。配属後はすぐに、基本的な生化学的実験手技を優しく丁寧に教えていただけます。自分たちの手で生命現象の一端を解き明かすために、日々研究に没頭しています。

写真2:研究結果や論文紹介では、学生が主役となり、みんなで議論します。

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