沖縄やんばるの傷病犬、猫のレスキュー活動とTNR、動物愛護の啓蒙

こんにちは。やんばるわんにゃんレスキュー隊です。

沖縄は台風が通過中で本島やんばる地域もまだ風が強い状態が続いています。

 

さて、みなさんは「猫エイズ」という病気をご存じでしょうか？

「エイズ」と聞くと人間のエイズ、HIVをご想像される方が多いかとは思います。

 

病気の症状で言えば、HIVも「免疫不全症候群」ということで同じです。人のHIVはまだ完治させる薬はないものの、発症を抑える薬の開発でこの数年でかなり進歩しました。

 

FIVはというと、こちらも同じく完治させる薬はありません。また発症を抑える薬もなく、万が一発症してしまったら対処療法しかありません。

日本では野良猫や外飼いの猫ちゃんが多く、FIVキャリアの野良猫がかなり高い確率でいると言われています。

 

一番のFIV感染対策は、「感染予防」です。FIVキャリアの猫ちゃんとケンカ等をして咬傷等から感染します。FIVウィルス自体は弱いウィルスなので、接触機会が少なければ少ないほど感染リスクは下がります。

またFIVキャリアの猫ちゃんでも、免疫を保つ飼育（ごはんや運動等）することで、発症をせず生涯を全うする猫ちゃんもたくさんいます。

 

当団体で保護している成猫ちゃん５頭のうち４頭がFIVキャリアです。外で数年暮らしたていた保護猫ちゃんはかなりの確率でFIVキャリアです。

また母乳感染の可能性もあるので、母猫が感染していたら産まれてきた子供たちも感染している可能性もあります。

 

当団体で初めて保護した「にゃんちき隊員」もFIVキャリアで保護後、発症をしました。高熱に食欲不振、衰弱と一時は覚悟をしましたが、にゃんちきは頑張ってくれました。

 

 

当団体では、緊急を要するわんにゃんの保護に特化しているということもあり、成猫保護が多くまたFIVキャリアの確率が高くなります。

しかし、残念なことに仔猫ちゃんは比較的すぐに里親さん候補が見つかるのですが、成猫はなかなか見つからず、また成猫も仔猫もFIVキャリア等ハンディキャップを持っていると里親さん候補を見つけることがさらに難しくなります。結果、保護している期間が長くなりその間のお世話やフード、医療等、なかなか次に助けを求めているわんにゃんたちに手を差し伸べることができない状況が続いています。

 

猫エイズ（FIV)は人やワンちゃん等に感染することもなく、また適切に飼育すれば発症を抑えることも可能なことを多くの方に知っていただき、ハンディキャップを持っているの猫ちゃんたちを幸せへの道へ繋いでいきたいと思っています。

 

一つでも多くのやんばるのわんにゃんの命を助けていければと思っています。何卒、応援、ご支援の程、よろしくお願いいたします。