八百屋レボリューション21!!!
みなさまにご支援いただいたこの「プラスヤオヤ」プロジェクト。今日はその完了報告です。
本当は、店舗ができた時にするもの。でも「お店のカタチができただけ、開店しただけでは何も『完了』していないな。動いているこの場をご報告したい!」と思っているうちに、休業や事業形態の変更、いつのまにかこんな時期になってしまいました。
今日は、私たちがこのプロジェクトのこと、そしてこれからの展開についてのご報告です。
(店舗の改装やお店の開店についてはこちらをご覧ください)。
・その後の私たち〜 PART1 オープニングレセプション編〜
八百屋レボリューション2021
前回の記事でお話した「無人八百屋よりももっといい方法」。それは「つめ放題」です。
夏のレセプションの際に一週間だけ開催した詰め放題イベント。実は2月に緊急事態宣言が延長になった際に、もう一度開催しました。
2回の開催を通し、農業繁盛×地域円満を叶える新しい方法かもしれない!」と思えるような、たくさんの発見がありました。
1.農家さんにもいいこといっぱい!
①野菜がたくさん仕入れられる!
夏のつめ放題終了後とある農家さんが「初めて畑から野菜がなくなった!」とびっくりされていたそうです。仕入れを担当していた西川も、「初めて農家さんに『もうないです!』って言われたよ〜」と嬉しそう。
量がたくさんでれば、「今年は100kgください!」など、作付けの段階であらかじめお願いしておくことができます。そうすれば農家さんは売り上げの予測を立てやすくなります。しかも一つの品目がたくさん売れることで、農作業の効率をあげることができます。
また、たとえ天候問題で不作だったとしても、詰め放題ならその時期に他のお野菜を増やせばいいだけ。農家さんにとってリスクがありません。
②大きさカタチ&梱包フリー!で時間もフリーに!
詰め放題形式にすることで梱包の必要がなくなり、農家さんからはとっても楽だったとのお声をいただきました。
通常は野菜のお世話、畑に出る農作業が全て終わってから、梱包作業を行うとのこと。忙しい時は、頭にヘッドライトをつけて夜に作業をする農家さんもいるそうです。
また大きさや重さ、カタチを揃える必要もないので、仕分け作業がなくなります。またちょっと面白いカタチ、市場ではB品と言われるようなお野菜も、もまとめて出荷できます。
農家さんの売り上げを上げるためのサービスはたくさんあります。でも農家さんの「時間」を増やすこと、そんな事業はほとんどないと西川はいつも話しています。
詰め放題にすることで「販路」と「時間」の両方を農家さんに渡すことができるのです。
その2.お客さんにもいいこといっぱい!
①好きなものを、望んだ分量だけ。
ビニールの梱包がなくても、お客様は全く気にされていませんでした。むしろ、トマトは好きだからたくさん、ナスは今あるから一本だけ、というように自分の必要な量だけを持って帰ることができると大好評。
一人暮らしだったり、外食が多かったりすると、お野菜があまってしまうのはよくあること。でも、休みの日にはちょっと料理したい!そんな方にぴったり。
今日使う分だけを買って帰ることができます。
期間中は白や緑、ゼブラ柄など珍しいナスもたくさん並んでいました。普段は買わないような珍しいお野菜も、少しなら試してみようかなと思えますよね。
②とにかく、楽しい。
「つめ放題だって!」と、通りかかりのお客さんもたくさん入ってきてくださいました。
何より、新鮮でツヤツヤ、色とりどりのお野菜がずらりとたくさん並んでいる。それだけでウキウキしてしまいますよね。直接手に触れられるのは、全然違う。ビニールの梱包が少なくなるのでこの方がいい、とのお声もいただきました。
「友達のSNSに載っていたので来ました!」「ママ友の間で話題になっていますよ!」などなど、お客様からお客様に伝わり、たくさんの方にご来場いただきました。
また、「この詰める作業自体が楽しくなってきて!」とおっしゃる方も。
つめ放題をしたら、きっと楽しいだろうな。そんな思いつきから始まった事でした。しかし、想像以上にたくさんの方が「楽しい」と思ってくれる、この八百屋はただの小売ではなく「コンテンツ」なんだ!これはすごい発見でした。
追い詰められたから、できた発見
「ずっと詰め放題にして!」そんなお声もたくさんいただきました。しかし、夏はあくまで「チラシ」の代わりにやったこと。ビジネスとして、ちゃんと継続できるのか自信が持てず、2020年は通常の方法で八百屋をすることにしました。
そして、年末に再度の緊急事態宣言。コロナの影響で想定していたような営業ができなかったりと、正直、鬱蒼とした気持ちになったこともありました。
しかしこの体験は、自分たちの運営やこの先のこと、改めて考えるきっかけとなりました。
そして2月に緊急事態宣言が延長。自分たちにできることを、やってみよう。そう考えた時、あの詰め放題イベントを思い出しました。あの楽しさ、ワクワクする感じ、今こそこれをやるべきかもしれない、と5日間開催してみることにしました。
結果は、大満足。そして心がやっと決まりました。
お客さんも喜んでくれる、農家さんも喜んでくれる。そして、やっていた私たちもとっても充実して楽しかった。これはまさに農業繁盛・地域円満だと改めて確信しました。
みんなが嬉しいゴール(サービス)がわかった、それだけで発見です。あとは、どう実現するか。つまりやるか、やらないか、です。
と、言うことでプラスヤオヤは4月末から「つめ放題」が通常営業になります!
正式な日付が決まり次第、お知らせさせていただきます。また店舗でのつめ放題以外に、「コンテンツとしての八百屋」をコンセプトに、様々な場所でプラスヤオヤを開催予定です。
また今年からはRoosterと提携した農場ステイや農家さん巡りなど、状況を見ながらではありますが、新しい企画も立ち上がる予定です。
ご支援を頂いた方には、クラウドファンディングを始めた時とは、全く違う八百屋の形となってしまいましたことをお詫びしなくてはなりません。
しかし、この数ヶ月の試行錯誤を経て見つけた、「農業繁盛×地域円満」を叶える革新的な方法だと確信しています。この発見ができたのも、プロジェクト開始から約1年、皆様に暖かく見守っていただいたおかげです。本当にありがとうございました。
2021年4月1日、八百屋レボリューション21宣言です。
月末に新しくなったプラスヤオヤでまたお会いできるのを、楽しみにしております!