プロジェクト概要

【目標達成と、ネクストゴール挑戦のご報告】

 

多くの方からご寄附や応援のお言葉を頂き、当初の目標であった70万円を達成することができました。 ひとえに、応援していただいた皆様のおかげでございます。本当にありがとうございます。今回頂いた寄附金で、小型MRI が外部での使用に耐えうるのか調べるための実地試験を、最低限の回数行うことができます。

 

募集期間がまだ37日間残っていることから、ネクストゴールとして140万円を設定、挑戦を続けさせていただきます。 実地試験を行うには、小型MRIを車に載せて移動・使用する必要があります。当初はレンタル車での実施を考えていましたが、 レンタル費用がかさむことから、精度の高いデータを得るために回数を増やそうと思っても実施できない状況が想定されます。

 

そこで、追加でご寄附をお願いする資金を、中古車の購入費用の一部に充てさせていただきたいと思っております。 小型MRIによるスポーツ検診の実現に向けて、一層気を引き締めて努めてまいります。 どうか、引き続きのご支援・応援をよろしくお願いいたします。

[追記:2018/7/25 岡本嘉一]

 

 

スポーツは国民全体を明るく、熱狂的にする力があります。 しかし、その屋台骨となるジュニア選手の育成には、「選手の酷使(蓄積疲労)による怪我」という大きな問題があり、若く才能のある選手がジュニア年代で潰れてしまう傾向が年々加速しています。 2020年東京を見据える上でも、未来あるジュニア選手の若い才能を酷使によって潰さない・潰させないため、小型MRI による検診と啓蒙活動を行うため、実地試験に取り組みます。

 

 

 

 

 

ジュニア選手の体を守るため、どこでも診断ができる小型MRI の開発を目指して

 

ページをご覧いただき、ありがとうございます。岡本嘉一と申します。現在、筑波大学附属病院放射線科およびスポーツ医学に勤務し、主にスポーツ障害を診ています。

 

5年前から、野球肘撲滅のためMRI 検診を開始し、のべ700名の子どもの肘を診察するとともに、年齢に合わせた適切な負荷を課す啓蒙を親御さん対象に行ってきました。

 

MRI 検診を始めたのは、発育途上の子どもたちが、過度な練習を重ねることで疲労性の怪我を抱えている現状を目の当たりにしたからでした。若い才能を酷使によって潰さないために、野球だけに限らず、テニスやサッカーも対象としながら、検診と啓蒙活動を進めています。

 

しかし、医療用MRI 機器は巨大すぎるため、来診いただく必要があり、どうしても関心の高い親御さんに限られてしまい、真の意味での啓蒙活動を行うことができずにいました。そこで、本学の工学部と協力して、車にも搭載できる小型MRI を開発しました。

 

こちらからスポーツイベント会場などに出向いて幅広い親子に検診を受けていただけるように、プロトタイプの開発までは済んでいるのですが、実地試験を行うための資金が賄えず開発が止まってしまっている状況です。

 

日本のスポーツの発展を担っていくジュニアアスリートを、酷使によって潰してしまわないよう、皆様からのご支援でこの活動を支えていただきたいのです。

 

 

 

気合い十分の坊主頭の少年と、あまりに残酷な診断画像

 

6年前、ボールを投げすぎて肘がぼろぼろになってしまった、13歳の野球選手を診察しました。

 

診断結果は、右肘の軟骨が完全に剥がれ落ち、多くの破片が関節内にぎっしり浮いている、というものでした。この状態だと破片を取り除くにも一苦労ですし、関節もほとんどないので、将来的に変形や痛みがずっと残る可能性もあります。また、関節の動きが制限されるため、進路選択の際に影響が出てくる可能性もあります。

 

野球どころか、彼の一生涯が左右されかねない状況だったのです。

 

私自身は、検査画像を見ただけで声をかけたわけではありませんでしたが、あまりに残酷な検査結果とそれを知らず気合い十分といった坊主頭の少年とのギャップに、大変な物悲しさを覚えました。

 

もちろん、これほどまでの進行例は非常にまれではありますが、近い状態の子は珍しくありません。私はこの一件で大変なショックを受け、日本の少年少女スポーツ界の現状を調査し始めました。

MRI 画像 左:肘を真横からみたところ、右:肘を輪切りにみたところ
肘の中にかなり水がたまっています(白く見えているところ)
この中に固くなった関節の膜(赤矢印)やたくさんの骨破片が浮かんでいます(黄矢印)
すでに骨も変形しています(緑矢印)。かなり進行した野球肘の少年です。

 

 

ジュニアスポーツにおいて、酷使が起きてしまう理由

 

前述の選手の事例もあり、少年野球の世界を調べていきましたが、見えてきたのは

、何より勝利が優先される「勝利至上主義」と「自称」指導者の存在でした。

 

勝利を優先するあまり、無茶無謀な試合数や練習量、投球数が見過ごされてしまいます。また、手負いであってもより優秀な選手であれば、怪我が悪化するとわかっていても起用されてしまいます。この勝利至上主義は、巨人軍の元エース 桑田真澄さんも少年野球界の問題として、著書などで繰り返し指摘されていることです。

 

次に、自称指導者の存在。なぜ「自称」という表現を使うかというと、統一の基準の元での「指導」の訓練を受けていないためです。例えばサッカーでは、日本サッカー協会公認の「指導者ライセンス」というものが存在します。つまり、そのライセンスを持っていなければ、ライセンス以上の選手は指導できない、というものです。野球にはそれがなく、実質だれでも指導者になることが可能です。

 

その結果、適切な練習方法や適切な体作りの知識、適切な練習量がわからない、つまりどこまでが無茶なのかがわからない人が増えてしまいます。

 

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「なぜ、親は一言言わないのか」と疑問を持たれる方もいらっしゃるかと思います。

 

しかし、親としては、自分の愛する子どもが少しでも試合や大会で活躍してほしい、という願いがあり、周りが見えなくなってしまいがちです。事実、私自身がそうでした。

 

こうした問題の解決のために自分自身で少年野球チームを立ち上げ、息子も所属していますが、初めて大きなトーナメントで決勝を迎えた時のこと。投球制限を厳しく設けていたにもかかわらず、息詰まるような投手戦の中で、先発した息子が規定球数に達した時、思わず監督に「今日はルールを破ってもいいんじゃないか?」と口に出してしまうところでした。

 

息子は規定どおり交代、その後チームは敗戦してしまいましたが、今でも客観的に交代してもらってよかったと思っています。

 

このように、ジュニア選手の酷使による怪我は、大人の作り出す環境から進行していきます。

 

 

 

無料のMRI 検診。その結果を元に、きちんとした科学的解析を

 

こうした現状を目の当たりにして、私が暮らす地域で上述のように少年野球チームを立ち上げました。コーチングを専攻する、野球指導専門の大学院生が指導しながら、無理なく・楽しく上達させることを目標に、今では市内屈指の選手数を誇り、強豪チームのひとつとなりました。こうした活動を通して、酷使をせずとも強くなれることを伝えていきたいと思ってのことです。

 

それと同時に、無料のMRI 検診を始めました。

 

大学病院医師ならではのポテンシャルとして、多くの「怪我予備軍」のMRI データを集めることができます。無料で検診を行う代わりに、二次利用として画像を研究データに利用させていただいています。検診結果をもとに、きちんとした科学的解析を行い、それを世界に向けて発信することができるのです。

 

実際、野球肘検診活動を始めてから、今まで全く知られてこなかった病態解明を次々に行うことができ、3本の英語論文を世界に向けて発信することができました。この検診を行うことで、ジュニア選手の酷使を予防できることに加えて、医学的研究として病態の原因を解析して、世界のスポーツ医学に役立ててもらうこともできます。

 

現在行っているMRI検診の様子

 

 

車載型MRI の可能性を確かめるため、実地試験を行います

 

今の医療用MRI での検診だと、子どもと親御さんに、機器のある筑波大学までお越しいただく必要があります。そのため、ジュニアスポーツ界に検診の大切さを広めていくことが難しい状況でした。

 

そこで、本学の工学部の寺田研究室と協力して、車載型MRI のプロトタイプを開発しました。これが完成すれば、MRI を車両に載せて日本中で総合スポーツ検診を行うことができるようになります。

 

現在、大まかな車載型MRI は完成していますが、実際に外で医療機器を動かすには、天候などの微妙な条件の違いが結果に大きく左右されます。そのため、まずは実際に外でMRI を動かし、撮影し、MRI 検診が行えるかどうかを検証する必要があります。そこでの実験がうまくいけば、改めて材料を購入し、本格的に車載型MRI の製作に取り組んでいく予定です。

 

【実地試験の概要と、寄附金の使途について】

 

プロトタイプのMRI は既に制作済みです。ただ、あくまでもプロトタイプですので、新たに材料を購入して完成品を製作する必要があります。問題となるのは、「外でMRI 画像をきれいに撮影することができるのか」という点です。

 

MRI 画像の画質を決める要として、信号・雑音比があります。より強い信号を取得でき、より雑音を抑えることができれば、よい画質を得ることができます。

 

強い信号の取得はあらためて製作しますが、雑音に関しては場所や天候、その他多くの要素でころころ変わります。一方で、いかなる天候・場所であっても、コンスタントに良好な画質で撮影できなければ使うことはできません。そこで色々な気象条件や場所で撮影が可能なのか、検証する実験を行う必要があります。

 

具体的には、280kgある自作MRI をレンタル車に載せます。そして、検診場所へ行き、電源を確保。実際に、その地域の子どもを呼んで、撮影して画質を検討する、ということを繰り返し行うことになります。色々な外界の条件があるので、少なくとも車載実験は最低でも気象と場所の異なる5ヶ所以上で行う必要があります。今回皆様から頂くご寄附は、この実地実験を行うためにかかる費用の一部とさせていただきます。

 

 

キャンパス内で行った試験の様子

 

 

「酷使による怪我」が起きないよう、早期発見と啓蒙活動を続けていきます!

 

今回のプロジェクトを通して、日本の少年少女たちに直接自分の体の状態を教えてあげるとともに、子どもに大きな影響を与える親御さんや指導者の方々にも、体格に応じた適切な量のトレーニングの大事さを広げていきたいと思います。

 

車載型MRI の完成後は、日本全国で検診を行うことで、少年少女スポーツの怪我の早期発見と啓蒙活動を本格化していきます。また、検診のデータを集めて公開することで、才能ある子どもたちを潰さない・潰させないためにできることを広めて、世界のスポーツ医学、特に少年少女スポーツ医学の発展に貢献したいと思っています。​

 

冒頭に述べたように、スポーツは国民に大きな勇気・希望を与え、サッカーのワールドカップのように、国中を熱狂の渦に巻き込む力があります。その屋台骨となっている少年少女スポーツ界が抱える「酷使による怪我」という危険な現状を改善していくことで、子ども達が若い才能をどんどんと伸ばしていけるような環境を作っていきたいと思います。

 

どうか、皆様からのご寄附・ご賛同をよろしくお願いいたします。

 

将来は、各地のジュニアスポーツの現場で、MRI検診を行い、
怪我の予防に取り組めるようにしていきたいと思っております。

 

 

税制上の優遇措置について


筑波大学へのご寄附に対しましては、確定申告を行うことにより税制上の優遇措置が受けられます。(詳細はこちら:https://futureship.sec.tsukuba.ac.jp/tax/index.html


優遇措置の内容

■ 個人でご寄附をされる場合
− 所得控除
所得税法上の「寄附金控除」の対象となる特定寄附金(所得税法第78条第2項第2号)の税法上の優遇措置を受けることができます。具体的には、総所得金額等の40%を上限とした寄附金額について、「寄附金額-2,000円」の額が所得から控除されます。

 

− 住民税の軽減
お住まいの都道府県・市区町村が、条例で筑波大学を「寄附金税額控除」の対象として指定している場合、総所得金額等の30%を上限とする寄附金額について、下記の金額が翌年の個人住民税額から控除されます。

・都道府県が指定した寄附金 [寄附金額 - 2,000円]×4%に相当する額
・市区町村が指定した寄附金 [寄附金額 - 2,000円]×6%に相当する額
※県・市町村の両方が、寄附金税額控除対象指定を行っている場合、都合「寄附金額 - 2,000円」の10%に相当する額となります。

※平成23年度税制改正により、寄附金税額控除の適用下限額が、5,000円から2,000円に引き下げられてます。

※本学を寄附金税額控除対象指定している自治体は、茨城県、千葉県、つくば市など多数あります。

 

− 計算例
課税所得500万円でつくば市にお住まいの方が、10万円寄附された場合の計算方法は以下のとおりです。

(所得税の軽減額)
・寄附していない場合
  5,000,000円×20%(税率)-427,500(控除額)=572,500円
・10万円寄附している場合
  {5,000,000円-(100,000円-2,000円)}×20%-427,500(控除額)=552,900円
  572,500円-552,900円=19,600円(所得税の軽減額)

(個人住民税の軽減額)
(100,000円-2,000円)×10%=9,800円(個人住民税の軽減額)です。したがって、つくば市にお住まいの方が10万円寄附された場合、 19,600円(所得税の軽減額)+9,800円(個人住民税の軽減額)の合計29,400円が税制上の優遇措置による軽減額となります。
※上記はあくまでも目安です。実際は収入の種類、各種所得控除等により変動が生じることがあります。

 

優遇措置を受ける手続き

本学では、寄附金のご入金を確認しますと、ご寄附を頂いた方へ「寄附金受領証明書」をお送りしています。この証明書を添えて、所轄税務署で確定申告を行ってください。(住民税の寄附金控除のみを受ける場合は、市区町村に申告することになります。)なお、この証明書は、税制上の優遇措置を受けるために必須の書類ですので、大切に保管してください。


※一般的な所得税の確定申告提出期間は、毎年度、翌年2月16日から3月15日までの1ヵ月間です。なお、この期日が土曜日・日曜日と重なると順次繰り下げ、月曜日までとなります。

 

 


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