高原 浩(就労支援施設代表@成増)

この活動の代表者である前川さんは、僕が今いる成増の就労支援施設まで見学しにきていただいたことがあります。僕の書いた本を読んで、何か感じるものがあったようで、風のように現れました。

 「障がいがあっても、夢や目標を持つことはできます。そして、それが社会参加や就労への意欲を育てることにつながります」

という一文。周囲と折り合っていく人がその夢をかなえていくという発想。

 確かにそうだなと思います。

 傾聴するということは、単に耳という器官を使って聞くということではなく、心を傾ける、相手の側にたってみる、そして、俯瞰して観る、というプロセスだと思います。そう規定した場合、これは本当に大切なことです。

こういう人と一緒に働けたら、いい仕事できるだろうなぁ…。

 

加えて、以下のようなメッセージも頂きました!

  • 就労移行支援施設や児童発達支援、放課後デイ、入所施設、保育施設等等で、case conferenceや職場研修やsupervisionを行い、具体的な困難事例について、支援者から話を聴き、一緒に検討するということをしている。最近、この仕事で京都の施設で中学生女子のケースを伺った。支援者達はそれぞれ関わり方の工夫をしていたが、上手くいっていないと悩んでいた。確かに難しいケースだったが、「その子がどんな大人になりたいのか」、「どんな風に社会とかかわりたいと思っているか」という基本的な視点が欠けていると指摘した。その人の目指すものというものがベースになって、現状とその目指す将来像との間に線を引くことで、支援の筋ができると話した。そしてその時、あっこれはユメソダテだと思った。先生であれ、福祉の支援者であれ、現場の人は、日々対象者と関わりながら、困った時に、次々に現れてくる流行の方法を学んでは試している。気持ちは分かるが、そのことに忙しすぎて、基本的なことや一貫性が失われている。
  • 糸賀一雄氏の「この子らを世の光に」という精神が基本である。この子らに世の光をではない。意思決定のプロセスを支援することが大切だ。仏教・禅で言うところの自由とは、拘束から開放されるfreedomのことではない。正しい判断を自分でできることが自由である。正しい判断は、一人ではできるようにならない。これは障がいがあってもなくても同じである。信頼できる大人と判断を分かち合うこと。この判断を分かち合う経験をどれだけ沢山積み重ねるかが鍵である。ここが大切である。そうして初めて、「人格が豊かになるという意味での成長を促すこと」ができる。
  • 自分は、たまたま株式会社の代表になっているが、経営者というよりも現場の人間である。書かないかと言われたことが契機だが、今は発信をしていきたいと考えて、本を書いた。人が暮らしていく中で、世の中にはこんなシーンもあるよと発信していきたい。
  • 講演も頼まれて、あちこちにいっている。鶴ヶ島の親の会や、臨床心理士会の研修、6月には福岡のNPO法人、10月には愛知県にも行く予定。昨年は、独立行政法人福祉医療機構(WAMNET)に招かれ、東京と大阪で公演をした。
  • 福祉の専門家は、障がいをみて、人をまっすぐに見なくなってしまいがちである。障がい以前に、その人、太郎さんなら太郎さんがどんな人であるのか、障がいがあるとかないとかではなく、まっさらな状態でみるということができなくなっている。何のための専門性かというと、それは障がいに惑わされずに対象者の人となりをつかむためだと思うが、そうなっていないことが多いのではないか。
  • 自立支援法ができたころから、いまは総合福祉法になったが、福祉の専門法人しかできなかった事業を誰でもできるようになった。変化が急激過ぎた。以前も悪い所はあったが、今は誰でもできるものだから、変な人(子ども達を成長させたいという志のない人)が入って来るようになった。放課後デイサービスも沢山出来たが、学童保育より安いといった位置づけで通わせている傾向さえある。学校の前に送迎の車が列を成して待っていて、集めた子どもにビデオを見せて帰すといったところもあると聞く。宣伝だけは上手で、沢山のフランチャイズができている。今は保育士や心理士を配置するようになったが、どれだけ志のある人が働いているのか疑問。志とビジネスの間にミスマッチが起きている。以前の状態にも問題はあったが、今より良かったのではないか。
  • 以前なら、社会福祉法人が全部やっていたサービスを、小分けにして、沢山の事業者が入った。みんな一部分しか担当していないために、個人に対して無責任になった。バラバラで、まるでざるで水を汲むような状態だ。昔は役所のケースワーカーがコーディネートしていた。悪いところもあったがそれなりに継続性はあった。しかし今は民間のケアマネージャーに任されていて、経験不足だったりして、コーディネートしきれない。良い事業所を増やすには、消費者が賢くなるしかないのではないか
  • 私の考えは、ユメソダテの理念と一致するところが多い一緒に発信していくことで、こんな素敵な関係があるんだという事例が、陽だまりみたいにぽつぽつできていくという世の中にすることができたら、みんなが勇気を持てるのではないか。制度とは、そのためにあるべきものではないか。

 

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