｢待機児童｣を減らすため｢病院内保育所｣を地域住民にも開放したい

NPO法人全世代　　　　　　　　　代表理事：尾身　茂

寄付総額

12,435,000円

目標金額 12,000,000円

寄付者: 305人

募集終了日: 2017年1月30日

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2016年12月06日 10:10

病院内保育所という希望 -工藤啓(育て上げネット)-

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今回は、NPO法人全世代の理事でもある、工藤啓さん（認定NPO法人「育て上げネット」理事長）にお話を伺いました。ご自身も夫婦で共働きをしながら４人のお子さんを育てていらっしゃいます。

「子どもの病気と安心して付き合える環境と、生活の安定を得られるようにすることは、先行世代が成し遂げるべき責務の一つ」と言う工藤さんに、病院内保育所についてコメントをいただきました。

病院内保育所という希望

昨年、第三子と第四子を授かりました。出産前二か月間の管理入院は、突然訪れた長男、次男との父子家庭状態。誰かが風邪を引けば家庭が回らなくなる、まさに薄氷の二か月でした。そして三男と四男が誕生し、夫婦と子ども四人の生活となり、双子の保育園入園と妻の仕事復帰で訪れたのは、まともに共働きができないほどの「宅内病児保育」状態でした。

今夏、さまざまなトラブルが子どもたちを襲いました。風邪、クループ症候群、手足口病、RSウィルス症候群が双子を中心に子どもたちを襲いました。また、三男は特発性血小板減少性紫斑病で入院、次男は瞼を4針縫う裂傷。夜中に病院へ運びました。それでも終わらず、胃腸炎が蔓延し、自宅に可動式「マーライオン」四体がいるような嘔吐の繰り返し。

四人が保育園に登園し、夕方に四人をお迎えに行けた日数は数えるまでもないほど。夫婦のどちらかが仕事を休み、病院に連れていく。もう一方は病気でない子どもたちの送り迎え。仕事も家庭も回っているのが不思議なほど。職場と保育園と病院に行く頻度が同程度のような気すらします。

子どもは病気になります。四人の子どもを見ていれば、いずれ強くなるということはわかりますが、目の前に幼い子どもがいて病気を繰り返しているとき、数年すれば楽になるといっても、それは遠い未来にしか見えないほど疲弊します。

病院内保育所は、待機児童問題解消への突破口であるだけでなく、子育て世代にとっての希望であると考えます。実現までどれだけのプロセスを越えていかなければならないのかはわかりませんが、少なくともこれから子育てをしていくだろう世代が、子どもの病気と安心して付き合える環境、それによる生活の安定を得られるようにしていくことは、先行世代が成し遂げるべき責務の一つではないでしょうか。

特に子育てのみならず、介護をも抱えるだろう私の世代にとって、病院という場所に保育園があることは貴重な環境になっていくでしょう。

病院内保育所は希望であると思います。

（認定NPO法人「育て上げネット」　理事長：工藤啓）