皆様こんにちは!

 

 昨日、鹿児島空港JGASさん格納庫内において、仮組みをおこなっていた零戦が、その本来の姿を取り戻しました。資金が用意でき次第いよいよ本組を開始し、飛行に向けた取り組みを本格的にスタートさせたいと計画しております。

 

 

 

 

 本日は零戦の初飛行とその課題について、来年のプロジェクトロードマップを皆様にお知らせしたいと思います。

本来ならばもっと早い段階にロードマップを提示すべきであり、遅れに遅れてしまったことをお詫び申し上げます。

 

 本組の実作業は約2か月間を見込んでおり、資金の準備が整えば3月には完成し飛行可能な状態となる見込みです。

 

この時点での零戦は飛行可能ではあっても、自動車で言えば「車検切れ」「ナンバープレート無し」の状態です。日本の空を飛ぶには「耐空証明」と「JAナンバー」が必要となります。

 

 

 しかし、零戦は旅客機のような普通の飛行機ではありません。現在の日本の航空法は、零戦が飛行することをまったく想定しておらず、制度上、零戦は耐空証明もJAナンバーも取得はほぼ不可能であると見込まれています...。

 

 そのため、零戦は耐空証明・JA登録を諦め、「航空法第11条但し書き」に基づくフライトを目指します。

 

 

*第十一条 * 航空機は、有効な耐空証明を受けているものでなければ、航空の用に供してはならない。 但し、試験飛行等を行うため国土交通大臣の許可を受けた場合は、この限りでない。

*2 * 航空機は、その受けている耐空証明において指定された航空機の用途又は運用限界の範囲内でなければ、航空の用に供してはならない。

*3 * 第一項ただし書の規定は、前項の場合に準用する。

 

 

 以上の条文を慎重に検討・解釈した結果、零戦は現在有しているアメリカ国籍「Nナンバー」機の試験飛行という名目で、合法的に飛行を行うことがもっとも現実的な手段であると結論付けました。

実際に国土交通大臣の許可を下すのは、同省航空局の「航空機検査官」です。航空機検査官による検査の結果、零戦は試験飛行を実施するに十分な能力を有していると認められた場合は、零戦は飛行できると思われます。

 

 

 航空機検査官を納得させるには、主に以下の4つの課題を解決せねばならないと推測されます。

 

1:提出する各種申請書類の整備

特に零戦がこれまでアメリカでこなしてきた飛行やメインテナンスの記録などの本機の履歴が重要視される見込みです。

 

2:A&P(米航空機整備資格者)および零戦メンテ実績のある整備士による組み立て作業

 機体の組み立てにあたってはその根拠(設計図面等)が必要となります。本機は90年代にロシアで復元された機体であり、その際に参考とされた設計図面、組み立ての履歴、画像などをもとにA&P(米航空機整備資格者)を有し、かつ零戦メンテ実績のある整備士が本組みを行います。本機はアメリカ国籍機としてA&Pの責任のもとにサインアップすることが必要であると見込まれています。

 

 この点、零戦里帰りプロジェクトのエンジニアチームの間においても意見が大きく分かれています。A&Pによる組み立て作業においてサインアップすれば検査は入らないという見解もあれば、70年前の機体を復元した零戦であるからこそ検査はされるだろうという見解もあります。そこで、我々は検査があることを前提に事を進め最善策を講じてゆく計画を立案しています。

 

3:パイロットの選定

パイロットには零戦において一定時間以上の飛行経験が要求される可能性が非常に高く、現状、日本人で零戦を操縦可能なパイロットはいません。よって、まずは早期初飛行を優先しアメリカ人パイロットを呼び、日本人パイロットによる操縦の実現は次期課題として持ち越します。

 

4:高額の保険引受先の選定

無保険では飛行許可が期待できません。高額の保険を引き受ける会社を選定する必要があります。

 

 

 

 以上の課題を解決し、すみやかに航空機検査官の検査に合格すれば、最短で4月ごろには零戦は初飛行できる可能性があります。

 ただし、検査次第では飛行出来ないことも十分にあり得ます。ひょっとしたら思ったよりもすんなり飛行を実現できてしまうのかもしれませんし、逆に何か月もかかったり絶対に許可されないということも否定できません。

零戦の検査は航空機検査官にとっても難しい判断をしていただくこととなると思われ、その結果がどうなるかは、誰にも正確な予想ができません。こればかりは、トライしてみないと始まらない現状です。

 

 まず「初飛行を成功させること」すべてに掛かっていると言えます。

 

 

最短のスケジュール予測として

12月:仮組み…完了済

 

2月:米国から整備士の招聘、組み立て開始 操縦士の選定(アメリカ人...すでにオファー済み)

 

3月以降:機体完成

 

春以降:初飛行、テスト飛行(約2か月)

 

15年内:日本人パイロットの資格取得と初エアショー・動態保存へ向けた事業化

 

16年:日本人パイロットへ

 

 

以上が現在の方針です。

引き続き他の方法も模索しなければなりませんが、法令遵守、安全確保なくしては飛行は実現しません。

そのための資金をご支援していただいております。

 

長くなりましたが、最後に

プロジェクトのメンバーは物言わぬ零のただの代理人であり、プロジェクトの実行者は、あらゆる面でご支援していただいている皆様お一人おひとりのお力の結集体です。

 

引き続き、ご声援、ご支援の程、宜しくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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