未来へ紡ぐゴリラプロジェクト|動物福祉の向上と学術的知見を活かす!

未来へ紡ぐゴリラプロジェクト|動物福祉の向上と学術的知見を活かす! 4枚目
未来へ紡ぐゴリラプロジェクト|動物福祉の向上と学術的知見を活かす!
未来へ紡ぐゴリラプロジェクト|動物福祉の向上と学術的知見を活かす! 2枚目
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未来へ紡ぐゴリラプロジェクト|動物福祉の向上と学術的知見を活かす! 3枚目
未来へ紡ぐゴリラプロジェクト|動物福祉の向上と学術的知見を活かす! 4枚目

支援総額

16,092,337

目標金額 10,500,000円

支援者
1,176人
募集終了日
2024年7月16日

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プロジェクト本文

力強い応援と多大なご支援をありがとうございました!
『未来へ紡ぐゴリラプロジェクト~動物福祉の向上と学術的知見を活かす!~』

  

5月13日からスタートしたクラウドファンディングは、たくさんの皆様からご賛同とご支援をいただき、7月16日に無事終了することができました。

 

本プロジェクトでは、千葉市動物公園のシンボルマークに採用されているゴリラの保全の高度化を目指し、各種施策の実行とその科学的・学術的効果検証へのご支援を呼びかけさせていただきました。

 

7月7日には第一目標の1,050万円を達成。第二目標には少し届きませんでしたが、最終的に(速報値)1,176人の方々から、大変あたたかい応援のコメントとともに、16,092,337円という多額のご支援を頂戴致しました。

また、たくさんの著名な学識者の皆様、企業・団体からも賛同と応援のメッセージをいただくとともに、7月11日に行ったライブ配信では、XとYouTube合わせて3,000人を超える方々にご視聴頂くことができました。

 

こうした大変多くの皆様からの応援やご関心の多さを励みに、2か月以上もの期間を走り抜けることができました。改めて、千葉市動物公園を支えてくださる皆様へ、心より感謝と御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
 
引き続き、ゴリラの生態の解明や飼育技術の高度化を視点とした学術的知見を積み上げ、動物福祉の向上を図り、動物園としての義務と責任、社会的役割を果たす取り組みをより一層推進してまいりますので、引き続きのご支援とご協力をお願い申し上げます。

 

千葉市動物公園アドバンスト会議
園長 鏑木一誠
   職員一同

 

「第一目標達成のお礼と最終目標1,900万円について」はこちら


 

 

 


 

 

日本でも馴染みのある動物、ゴリラ。

 

動物園で見られるゴリラはニシゴリラといいますが、実は絶滅危惧種であり、ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いとされています。

 

千葉市動物公園(※)では、1990年に2頭のゴリラを迎え入れ飼育を開始しました。この時の国内飼育頭数は50頭。しかし、この年をピークに飼育頭数は減少を続け、今では20頭しか飼育されておりません。

※千葉市動物公園は、千葉市動物公園と園内事業者3社にて構成される団体「千葉市動物公園アドバンスト会議」の一員です。


今、国内での種の保存に対して動かなければ、ゴリラを見られる未来、ゴリラと共生する未来はなくなってしまうかもしれません。

 

 

ロゴマークもゴリラをモチーフにしている千葉市動物公園にとっては、ゴリラはシンボルです。これまでもゴリラの動物福祉向上、そして種の保存に向けてさまざまな取り組みを行ってまいりましたが、園内での繁殖は叶いませんでした。

 

そこで、ゴリラの動物福祉向上を図るとともに、それぞれの取り組みを各研究・教育機関と連携の上検証し、獲得した新たな知見を当園だけでなく広く展開して種の保存につなげていくために、「未来へ紡ぐゴリラプロジェクト」を立ち上げました。

 

ゴリラの繁殖に適う、環境エンリッチメントに関する学術的バックグランドを持った飼育・展示環境の実現を目指す千葉市動物公園だからこそ、ゴリラの未来に貢献ができると考えます。


私たちの使命は、絶滅危惧種や生態系を守り、その安全性を高めていくこと。そしてその価値を多くの方に知っていただくこと。

 

クラウドファンディングを通して、多くの方に届くように。

皆様からのご賛同、あたたかいご支援を心よりお願い申し上げます。

 

 

 

目次

1|プロジェクトの目的・背景:千葉市動物公園でも象徴的で世界的に希少な動物「ゴリラ」

 - 世界的に希少な動物「ゴリラ」

 - ゴリラは千葉市動物公園でも象徴的な動物

  ◉日本の動物園におけるゴリラの歴史

 - 種の保存に向けて取り組んできたこと
2|皆様のご支援で実現できること:ゴリラの環境改善と未来に繋げるための検証
 - 生息環境に近づけ、野生本来の生態を引き出す取り組み

 - 種の未来を紡ぐ学術的知見の獲得を目的とした取り組み
  ◉前回のクラウドファンディングのお礼

3|クラウドファンディング挑戦の理由:人が動物福祉や種の保存について考え、行動するきっかけに
 - 動物福祉やエンリッチメントへ充分に資金を充てたい

 - ゴリラを「知って、考えて、行動する。」きっかけとなってほしい

 - 将来的にゴリラが日本で見られなくなってしまう可能性も

 - リアルな場でゴリラを見ることができる機会を作ることの重要性

4|千葉市動物公園について:市民により親しまれ、愛される“学びの場”

 - 市民により親しまれ、愛される“学びの場”
5|今後の展望・想い:ともに歩む社会を目指して

 - 共に歩む社会を目指して

 - 園長メッセージ
6|いただいた応援メッセージ

7|プロジェクトに関するご留意事項

 

 

千葉市動物公園でも象徴的で世界的に希少な動物「ゴリラ」
プロジェクトの目的・背景

 

世界的に希少な動物「ゴリラ」

 

映画やテレビなどでもよく取り上げられ、外見的にも人に近いフォルムで親近感を持つ方も多いゴリラ。そんなゴリラは、力強く、好戦的にイメージされることが多いですが、実際はとても警戒心が強く、神経質で平和主義な動物です。

 

アフリカの熱帯雨林を中心に生息し、ニシゴリラとヒガシゴリラの2種類に分けられますが、世界の動物園で見られるのはニシゴリラです。彼らは資源目的とした環境破壊、さまざまな理由による人同士の争い、仕事・生活のために森を切り開く原住民、森に人が入ることによる感染症の伝播、密猟や食料目的の乱獲などにより生息数は減少の一途を辿っており、絶滅危惧種(※)に指定されています。

※参考:環境省レッドリスト:絶滅危惧種IA類(ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの)

 

動物園でもよく見られると認識されることが多いゴリラですが、日本国内では20頭(2月末現在)しか飼育されておりません。また、ゴリラを飼育している動物園は国内に約90園館ある動物園の中でも6園館しかございません。実は、非常に希少な動物がゴリラなのです。

 

 

ゴリラは千葉市動物公園でも象徴的な動物

 

現在、千葉市動物公園ではモンタ(雄)とローラ(雌)の2頭を飼育しております。

 

モンタ
ローラ

 

モンタは1990年にスペインからやってきたゴリラで、当時5歳でしたが、今では立派なシルバーバックに成長しました。お茶目でナイーブな性格で園内でもトップクラスの人気者です。

 

ローラは人工保育で育ったせいか、ゴリラが苦手なゴリラです。口笛が得意で、トマトが大好きです。X(旧Twitter)の#今日のローラで表情豊かな姿に惹かれ、ファンになった方は多いはず。最近は穏やかな日々を過ごしています。

 

 

 

〜日本の動物園におけるゴリラの歴史〜

 

|我が国・千葉市動物公園での飼育の歴史的な流れ

 

国内のゴリラ飼育6園館のひとつが千葉市動物公園です。
 

千葉市動物公園では、1990年からモンタ(雄)とモモコ(雌)2頭のゴリラを迎え入れ飼育を開始いたしました。この時の国内飼育頭数は50頭になりますが、この年をピークにゴリラの飼育頭数は減少を続けています。ニシゴリラは、群れで生活する動物です。1990年代当時の飼育状況は1~2頭で飼育する動物園が多く、本来の群れで過ごすゴリラの生態とはかけ離れ、そのような状況では仲間との付き合い方、交尾や繁殖方法を学ぶことができませんでした。

 

モンタ(左)・モモコ(右)


当園でも、1995年にゴロ(雄)が来園し、モモコとゴロもしくはモンタとの間での繁殖を試みましたが、相性などの要因もあり成功に至りませんでした。

 

ゴロ

 

そんな状況を打開すべく、1994年、上野動物園はゴリラの群れ飼育を目指して「ゴリラの住む森」を整備し、国内外の動物園から複数頭を集め、さまざまな努力の結果、当園から1999年に移動したモモコとイギリスから来たビジュの間にモモタロウが誕生しました。上野動物園初のゴリラの赤ちゃん誕生でした。

 

モモタロウとモモコ

 


 

|ゴリラ飼育展示における千葉市動物公園の立ち位置

 

ここで、ゴリラの帰属について少しお話します。

 

 

動物園の動物たちはそれぞれ帰属先があります。この帰属が原因で、動物の移動が困難な場合がありました。そこで、繁殖成功を考えスムーズな移動をするために考え出されたのがブリーディングローン(以下、BL)でした。このBLは、帰属先はそのままですが、動物は他の動物園に移動し、繁殖に取り組みます。そして繁殖が成功し、子が誕生した時は、両親の帰属先が協議して子どもの帰属先を決めます。


上野で誕生したモモタロウの場合は、モモコは千葉市動物公園、ビジュは上野動物園の帰属となります。2頭の間で誕生したモモタロウは協議の末、千葉市動物公園の帰属となりました。
 

やがて、モモタロウは成長し、京都市動物園に移動します。そこで、ゲンキ(雌)との間に2頭の子どもが生まれ、ゲンタロウは千葉市動物公園の帰属となりました。


現在、千葉市動物公園に帰属しているゴリラはモンタ、モモコ、モモタロウ、モモカ、ゲンタロウ、スモモの6頭となっており、これは国内最多となっています。当園は日本におけるゴリラの繁殖においての責任を果たしていく立場にあるといえます。

 


 

|開園当初からゴリラの飼育展示に込めた深い思い

千葉市動物公園のロゴマークは開園当初からゴリラをモチーフに千葉県を表したマークです。房総半島がゴリラの横顔にあたり、目が千葉市を表しています。このマークはレッサーパンダの風太が全国ブームを巻き起こしても、変わることなくゴリラです。来年で開園40周年を迎えますが、千葉市動物公園は昔も今もこれからもゴリラがシンボルです。

 

 

 

種の保存に向けて取り組んできたこと


1990年のゴリラ飼育当初から行ってきたのが繁殖に向けての取り組みでした。モンタ・モモコで繁殖を目指していましたが上手くいかず、1995年にゴロ(雄)が来園しましたが、モモコとはうまくいきませんでした。

 

そして、前述の通り1999年に上野動物園にモモコが移動、翌年赤ちゃんが誕生しました。2002年に当園に戻ってからも繁殖を目指してまいりましたがうまくはいかず。また、上野動物園からローラやケンタが来園し、相性に鑑みて取り組みましたが繁殖成功には結び付きませんでした。

 

ゴリラたちのQOL(生活の質)向上のため、遊び道具やフィーダーの設置にヤマモモなどの植樹を行ったこともあります。園内のレストランで提供したゴリラカレーの収益金から、麦稈を敷いてコンクリート面を減らす・飼料を隠す試みや、展示場の屋内外の開放による選択的自由度の向上、シェードを購入して来園者からの視線軽減、トレーニングがしやすい屋外放飼場の扉改善を行ってきました。

 

 購入したシェード

 

他にもゴリラについての啓発活動で、世界ゴリラの日に野生のゴリラについて飼育員や有識者による講演会を設けたり、作年は国内のゴリラ飼育園館と連携し、レアメタル回収のためスマホ回収BOXを園内に設置しました。

 

 

幸いなことに千葉市動物公園では1990年から今まで途切れることなくゴリラを飼育してきました。しかし、当時幼かったモンタも高齢に差し掛かるくらいに月日は経ち、また当時は解明されていなかったゴリラの生態も徐々に解明され、現展示環境のままでは繁殖を前提としたゴリラの継続飼育は難しく、施設老朽化が進んでいることもあり、展示場整備を計画しております。

 

そこで、我々は現状も改善し動物福祉の向上を図るとともに、それぞれの取り組みを各研究・教育機関と連携の上、検証し、新たな知見の獲得、今後の活用を種の保存につなげるために今回のクララウドファンディングプロジェクトを考案しました。

 

3つの環境エンリッチメントと展示場への植樹を行うことで、ゴリラには豊かで幸せな環境を、我々は検証を、そして得られた未知なる知見は展示場整備計画に活かしつつ、広く公開することで当園だけではなく飼育下ゴリラの生態解明と飼育技術の獲得に寄与し、ゴリラの保全に貢献していきたいと考えております。

 

ゴリラの繁殖に適う、学術的バックグランドを持った飼育・展示環境の実現を目指す千葉市動物公園が行う必要があるのです。

 

 

 

 

ゴリラの環境改善と未来に繋げるための検証
ご支援で実現できること

 

今回のクラウドファンディングでは、「生息環境に近づけ、野生本来の生態を引き出す取り組み」と「ゴリラの未来を紡ぐ学術的知見の獲得・活用を目的とする取り組み」を大きなテーマとして掲げ、現在のゴリラ飼育環境を改善し、動物福祉の向上、ゴリラ本来の行動の発現を促し、行動変容や効果を学術的に検証することで、新たな知見を獲得し、今後のゴリラに対する飼育技術向上とゴリラ展示場の整備に活かしていきたいと考えております。

 

第一目標:1,050万円
「生息環境に近づけ、野生本来の生態を引き出す取り組み」

 

(左)before ・ (右)after

 

現在のモンタとローラの展示場に植樹します。3m程の高さまでの大小16種類の植物を展示場に植樹します。野生のゴリラが採食するショウガ科の植物も含みます。

 

植樹の結果、ゴリラがどのような行動の変化を起こすのか、またどのような植物がゴリラの生息地再現に適しているか、これらの植樹が、本来の行動を誘発するのに適したものであるのかを検証し、今後の展示場改善に活かします。行動変容については東邦大学井上准教授と連携し検証していく予定です。

 

※本プロジェクトはAll in形式で、目標金額の達成の有無に関わらず、集まった支援金を受け取ることができる形式です。目標金額に満たない場合は、改修工事の範囲を狭める・上記の植樹予定の植物の種類を減らすなど規模を縮小してプロジェクトを実施します。

 

 

・・・

 

第二目標:1,900万円
「種の未来を紡ぐ学術的知見の獲得を目的とした取り組み」

 

大学や高等専門学校、教育・研究機関等との連携により、環境エンリッチメントに関する学術的検証を行い、新たな知見の獲得を目指し、種の保存に貢献してまいります。

 

|採食エンリッチメント

 

ゴリラは野生下で100種類以上の果実や植物を採食しているが、飼育下で同じ飼料を提供する事は難しいです。飼育下で供給されている飼料は人用に作られている青果が多く、野生下と比較して糖度も高く栄養過多になることが多いです。心臓に関わる疾患やメスでは難産につながる可能性もあり、栄養面での起因がどれくらいあるのか検証が必要でした。
 
健康を維持していくためには、必要な栄養素とそれぞれの必要な摂取量があります。人用に作られている青果の栄養素がゴリラの体内でどのような影響を及ぼしているのか、その影響を小さくしゴリラがより健康に生活していくためにどうすればよいのか考えなければなりません。


今回、ゴリラの栄養に関わる文献をもとに消化率試験を含めた栄養分析を行い、将来的に国内ゴリラ飼育ガイドラインにて栄養指標を確立させます。また、分析結果をもとに飼料リストを作成し、ゴリラの健康を栄養面から支えていきたいと思っています。

 

 

|認知エンリッチメント

 

千葉大学牛谷准教授と連携し、心理学の分野からゴリラの好みを明らかにする研究を行います。京都大学のチームの開発した方法を使い、ゴリラがどのような写真やどのようなイラストの描かれたパネルを選ぶかを調査します。

 

ゴリラは,殺風景な都会の写真と大自然の写真のどちらを好むでしょうか?可愛いメスとマルミミゾウならどちらを好むでしょうか?

 

彼らの豊かな心の世界を垣間見ることができる可能性があると同時に、彼らの住環境をよくする工夫にもつながります。人間が「こうするとゴリラが喜ぶだろう」と単に推測するだけでなく、ゴリラ自身に身の回りに置いておきたい物を選んでもらえる環境を整えることで、心理的福祉の向上を目指します。

 

 

 

|空間エンリッチメント

 

日本の過酷な夏の暑さ対策として、2020年度から、木更津工業高等専門学校との共同研究で、人もゴリラも快適に過ごせる空間の実現を目指し、IoTを活用したミストを設置し、展示場内の気象計測やゴリラの行動モニタリングなどの試行を繰り返してきました。

 

今回のプロジェクトでは、これまでの共同研究の成果を踏まえ、IoTを活用したミストの実装を行い、酷暑の中であっても、快適な屋外展示環境の提供を目指し、その効果を学術的に検証します。

 

細霧発生による気温・水蒸気圧インテリジェント コントローラIoT システム

 

(左)千葉市動物公園ゴリラ舎人工洞窟周辺とサーモ グラフィ画像 (右)千葉市動物公園ゴリラ舎堀部分周辺とローラとサーモグラフィ画像 

 

 

 

前回のクラウドファンディングのお礼

 

 

前回のクラウドファンディングでは、レッサーパンダの風太20歳を記念して、「動物福祉」をテーマとして高齢動物のQOL向上とレッサーパンダの飼育環境改善を目指し、実施してまいりました。最終的には1,164名の方と直接募金していただいた皆様から、2,300万円超ご支援いただきました。多くのご支援を賜り誠にありがとうございました。改めて御礼申し上げます。


現在、レッサーパンダ展示場には遮熱フィルムの設置やドイツトウヒの植樹を行うことができました。また、購入したハイスピードミル機を用いて風太の食事の検証も行い研究発表致しました。今夏前には自動ミストの設置を予定しております。


皆様には、引き続き動物福祉や高齢動物でも過ごしやすい環境づくりに共感していただければ幸いです。

 

 

 

人が動物福祉や種の保存について考え、行動するきっかけに
クラウドファンディング挑戦の理由

 

動物福祉やエンリッチメントへ充分に資金を充てたい

 

当園では毎年市の直営施設として予算を確保していますが、その多くは餌代や基本的な施設の維持費など、動物園を運営していくための費用に充てられます。そのため、「動物福祉」や「エンリッチメント」など、動物たちにとってより快適な環境を構築するための資金が十分ではありません。皆様に資金面でサポートをいただき、ゴリラのために飼育環境を改善し、動物福祉の向上を推進したいのです。

 

 

ゴリラを「知って、考えて、行動する」きっかけとなってほしい

 

もうひとつは多くの方に本来のゴリラを知ってほしいのです。それは表面的なゴリラではなく、ゴリラを取り巻く環境や、表情豊かで穏やかなゴリラの行動、ゴリラをこの先も共に生きていくためには人はどうすればいいのか。今回のクラウドファンディングが、ゴリラを「知って、考えて、行動する」きっかけになればと考えています。

 

 

将来的にゴリラが日本で見られなくなってしまう可能性も

 

ゴリラが繁殖するためには、群れで飼育できる環境が必要です。上野・東山・京都の動物園で繁殖が成功しておりますが、いずれも群れ飼育ができる飼育環境を整えられております。そして、相性の良いペアの元で安定した家族(群れ)として生活しております。 


しかし現在、2010年以降に誕生した若い個体は7頭いますが、内5頭はモモコの血縁にあたり、残念ながらこの状況が続けばいつか見られなくなる日が来る可能性があります。

 

千葉市動物公園ではゴリラ展示場を整備する計画が進行中です。ゴリラ本来の生態が発現でき、群れ飼育が可能な環境をつくり、繁殖を成功させ、国内だけでなく海外とも連携し、ゴリラの保全に貢献したいと考えております。

 

 

リアルな場でゴリラを見ることができる機会を作ることの重要性

 

本や映像からでは得ることのできない、ゴリラのダイナミックで迫力のある動き、ドラミングの音、ゴリラ同士のコミュニケーション、豊かな感情表現、リアルな場だからこそ、においや鳴き声、空気感を実際に体験できます。


かつて、国内に50頭いたゴリラは20頭まで減り、今は6つの動物園でしか見られません。恐らく、このままではゴリラを知らない世代が増えてしまうでしょう。次の世代に伝えていくためにも、リアルな場で見れる機会はとても重要なのです。


また、ゴリラを守るためには、知って・学ぶことが保全活動の第一歩となります。
そして、そこから環境保全や生物多様性など保全活動や環境教育につなげ、最終的にはネイチャーポジティブ(自然再興)にまでつながることが動物園の目指している役割になります。

 

 

 

市民により親しまれ、愛される“学びの場”
千葉市動物公園について

 

千葉市動物公園は台地(貝塚)の上に立ち、緑に囲まれた園内は周囲のビルなど人工物はほぼ見えない作りになっており、自然いっぱいの憩いの場所として市民の方々をはじめたくさんの方に愛されてきた動物公園です。

 

 

国内の動物園はもちろんですが、海外の動物園とも連携し、希少種の保全や動物たちの研究・調査など取り組むため、厳しい条件を満たしてWAZA(世界動物園水族館協会)に加盟し、日々動物たちの保全や継続的な飼育に取り組んでおります。

 

2020年から、園内外の研究・教育活動を「アカデミア・アニマリウム」と称し、活動を推進しています。園主体としては、担当動物を持つ職員一人一人が毎年研究テーマを設定してデータをまとめ発表する「一人一研究発表」の活動も行っております。また、23年度は50超のさまざまな連携先と調査研究を行ってまいりました。

 

これらの結果を、発表や公開することに加え、さまざまな講演会を行い子供から大人まですべての方に“学びの場” としての動物園を利用していただきたいと考えております。

 

 

当園は平成26年にリスタート構想を発表し、開園50周年となる2035年の完成を目指し、ゾーンごとにリニューアル計画を進めております。すでに平原ゾーンは完成し、今年は動物科学館の展示内容を大人が学べる熱帯雨林をテーマとするリニューアル工事中です。

 

もちろん、現在の千葉市動物公園も魅力たっぷりですが、今後は湿原ゾーンやアフリカとアジアのそれぞれの森をテーマとした森林ゾーンの計画が控えており、より魅力あふれる場所に生まれ変わっていく姿を楽しみにしていてください。

 

関東一を誇る充実したサル類の展示や、間近で世界最速の走りを見られるチーターランに躍動するライオンに驚愕するミートキャッチャー。その他にも動かないことで有名なハシビロコウも当園では比較的動く方で、運が良ければはばたく姿などもご覧いただけます。ぜひ、ご来園ください。

 

 

 

ともに歩む社会を目指して
今後の展望・想い

 

今年で最初にゴリラが来日して、70周年になります。時代とともに人とゴリラの付き合い方は変わってきました。今は減少し続けるゴリラたち。彼らを守るには世界が変わる必要があります。

 

ゴリラの生息数が減少する理由を考えたとき、多くの方は住処の森が減っているからと答えるでしょう。しかし、その森がなぜ減るのかまで追求して考える方は多くはないのが現状です。資源を目的とした環境破壊、さまざまな理由による人同士の争い、仕事をするために森を切り開く原住民、森に人が入ることによる感染症の伝播、そして密猟や食料目的の乱獲。たくさんの理由が絡み合いゴリラの減少に繋がっています。

 

これらの理由は、遠く離れた日本の影響もゼロではありません。レアメタルの奪い合いの影響、コーヒーなどの農作物のフェアではない取引の影響は我々の行動にも問題があるのです。

 

ゴリラを守るためには森を守ることが必要で、森を守るためには現地の持続的可能な社会が必要になります。SDGsや30by30は持続的可能な社会の実現や生物多様性を守る目標です。一人一人が行動を起こすことで影響は大きくなり、ゴリラだけでなく森を自然を守り、我々の子孫を明るい未来に繋げます。

 

次のゴリラ来日80周年の時には、千葉市動物公園でゴリラの家族が快適に過ごしている未来を我々は目指します。今は減少し続けるゴリラたちが、増加に転じる未来を創るために皆様にも今からできる行動をお願いできましたら幸いです。

 

 

  代表メッセージ
皆さまへ
 

鏑木 一誠

千葉市動物公園 園長

動物園は、絶滅危惧種や生態系を守り、その安全性を高めていくことが最大の使命です。加えて、様々な人々にその価値を知っていただく活動が求められます。


つまり、動物園とは保全と社会教育を基盤とする施設であり、野生動物の展示を通してご来園者にその実存を確信してもらう場であるとともに、野生生態の魅力を伝えるだけでなく、命を取り巻く様々な課題をも積極的に発信し、野生動物を含む自然環境、そして地球を守ることについての人々の気づきと行動の変容へ誘う、情報と体験を提供する場です。

 

“私たちの地球を守る” 
これは世界動物園水族館協会(WAZA)の持続可能性戦略に掲げられたテーマですが、現代に生きる人類皆が対峙し、そして成し遂げなければならない “ネイチャーポジティブ(自然復興)” に貢献することが、全世界の動物園・水族館に求められています。

 

当園は、「未来に紡ぐゴリラプロジェクト 〜動物福祉の向上と学術的知見を活かす!〜」の活動を通して、当園のシンボルマークにも採用されているゴリラの保全に、そして“ネイチャーポジティブ(自然復興)”への導線づくりに微力ながら貢献してまいりたいと考えております。

 

皆様からのご賛同、そしてご支援をこころよりお願い申し上げます。

 

 

いただいた応援メッセージ

クリックするといただいたメッセージに飛びます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


プロジェクトに関するご留意事項

○ご支援後のキャンセル・返金のご対応は、ご対応致しかねますので、何卒ご了承ください。

○支援完了時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、本プロジェクトのPRのために利用させていただく場合があります。

○本プロジェクトのリターンのうち、【お名前掲載】に関するリターンの条件詳細については、リンク先(https://legal.readyfor.jp/guidelines/terms_of_service_index/terms_of_service/#appendix)の「支援契約」の中にある「●命名権、メッセージの掲載その他これに類するリターン」をご確認ください

 

 

 

 

 

(7/8追記)

第一目標達成のお礼と

最終目標1,900万円について

  

いつも応援いただき、ありがとうございます!
 
皆様のあたたかいご支援のお陰で、第一目標1,050万円を達成しました!!本当にありがとうございます!

これで、モンタとローラの展示場に植樹ができます!二頭の展示環境を改善し、しっかり検証していきたいと思います!

 

【最終日まで残り8日】ですが、最終目標のゴリラたちの環境エンリッチメント3つを行うため、ご支援を引き続きよろしくお願いいたします!

 

▼最終ゴール1,900万円
・採食エンリッチメント:100万円
飼育下では、人用の野菜類や果物のため、野生下より糖度が高い物が多いため、健康への影響を少なくするために消化試験や栄養分析を行い、分析結果から飼料リストを作成し、国内のゴリラを栄養面から支えていきます。
 
・認知エンリッチメント(千葉大学と検証):150万円
心理学の面からゴリラの好みを明らかにする研究を千葉大学文学部牛谷教授と共に行います。
ゴリラが写真やイラストの描いたパネルからどのようなものを選ぶのか調査します。ゴリラの豊かな心の世界を垣間見る可能性があり、ゴリラの飼育環境を向上する工夫にもつながります。

 

・空間エンリッチメント(木更津高専と共同研究):250万円
2020年から始まった木更津高専さんとの共同研究。
ニシゴリラの生息地、コンゴの熱帯雨林の気候再現を目指しIoTを活用したミストを研究してきました。昨年までに実装できるシステム開発ができました。ミストを設置し、快適空間をゴリラと人に提供します。

 

・各エンリッチメント実証検証用カメラ:100万円
各エンリッチメントの検証用に展示場にカメラの設置を行う必要があります。

他、リターン費や諸経費・手数料

 

市の直営施設として予算を確保していますが、その多くは飼料費や基本的な施設の維持費など、動物園を運営していくための費用に充てられます。そのため、「アニマルウェルフェア」や「エンリッチメント」など、動物たちにとってより快適な環境を構築するための資金が十分ではありません。

 

大変心苦しいですが、皆様にご支援によってゴリラの今を改善し、未来を明るくする取り組み「未来へ紡ぐゴリラプロジェクト」を行いたいです。

何卒、皆様のお力を貸してください。ゴリラのため、ご支援・応援をよろしくお願いします!

 

千葉市動物公園

プロジェクト実行責任者:
加藤 悠太(千葉市動物公園アドバンスト会議)
プロジェクト実施完了日:
2024年12月20日

プロジェクト概要と集めた資金の使途

千葉市動物公園アドバンスト会議が千葉市動物公園で飼育しているニシゴリラに対して、生息環境に近づけるための植樹による展示場改善し、QOLの向上を目指す。

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リターン

3,000+システム利用料


お気持ちコース|3,000円

お気持ちコース|3,000円

●お礼のメール

申込数
304
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年9月

5,000+システム利用料


グッズ応援|ゴリラ缶バッジ3種セット

グッズ応援|ゴリラ缶バッジ3種セット

●ゴリラ缶バッジ3種セット
ローラとモンタで一種ずつ、動物公園ロゴマークで一種の計3種セットです。
※画像はイメージです

●お礼のメール

申込数
144
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年12月

3,000+システム利用料


お気持ちコース|3,000円

お気持ちコース|3,000円

●お礼のメール

申込数
304
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年9月

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グッズ応援|ゴリラ缶バッジ3種セット

グッズ応援|ゴリラ缶バッジ3種セット

●ゴリラ缶バッジ3種セット
ローラとモンタで一種ずつ、動物公園ロゴマークで一種の計3種セットです。
※画像はイメージです

●お礼のメール

申込数
144
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年12月
1 ~ 1/ 53

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