早期発見と個別治療最適化で、膵臓がんで亡くなる患者さんを減らしたい

早期発見と個別治療最適化で、膵臓がんで亡くなる患者さんを減らしたい

寄付総額

20,055,000

目標金額 15,000,000円

寄付者
1,002人
募集終了日
2021年9月30日

    https://readyfor.jp/projects/tohoku-PDAC?sns_share_token=
    専用URLを使うと、あなたのシェアによってこのプロジェクトに何人訪れているかを確認できます
  • Facebook
  • X
  • LINE
  • note
2021年09月24日 11:00

【対談#2 後編】パンキャンジャパン 眞島喜幸理事長とともに

 

 

 

東北大学の古川 徹です。7月2日に当クラウドファンディングを始めてから、残り6日となりました。皆様からのあたたかいご寄付・応援のおかげで、寄付総額が目標金額の1500万円に到達し、現在ネクストゴールの2000万円に向けて挑戦を続けています。心から感謝申し上げます。 

 

今回もパンキャンジャパン・眞島様との対談で、先日のつづきの後編となります。(前編はこちらから。)改めて、眞島様には貴重な機会をいただき、感謝申し上げます。クラウドファンディングの期間も残りわずか、ぜひご一読いただければ幸いです。

 

 

患者さんに応じて、治療の提案ができる未来をめざして

 

古川:研究のもう1つの柱の個別化医療ですが、東北大学の研究力がそこに大きく貢献してきたと考えています。膵臓がんの患者さんは、残念ながら手術しても再発することが多いことは以前から知られています。私たち東北大学外科の海野教授を中心としたチームは、日本全国の多施設の患者さんを対象に、膵臓がんの術前化学療法の研究を行いました。術前化学療法の研究によって、膵臓がんの手術をする前に化学療法を行って、それから手術をしたほうが予後が良い、という結果大規模な臨床研究で明らかになったのです。これにより、現在は、膵臓がんの患者さんには化学療法を行ってから手術をするという治療法が、標準治療として確立しています。

 

そのように化学療法を受けてから手術された膵臓がんの病理組織を検査する機会が、私たちには非常に多くあります。それを見てみると、化学療法がよく効いた場合とほとんど効いていない場合があることがわかります。しかし、なぜそのような差が出るかというのは、はっきりわかっていません。そこを明らかにすることによって、化学療法がよく効く患者さんには化学療法を行う、よく効かない患者さんには別の方法を考える、それが患者さんに適した治療に繋がっていくと考えられます。
 

 

古川:各患者さん個々に即した治療を行うことは、とても重要と考えています。たとえば化学療法が効くようなマーカーが見つかる、あるいは他の治療でも色々な治療手段に応じてその治療が奏功する、あるいは奏功しないというのを予め予測できるような形で、オーダーメイドで治療を進めていくことが可能になると考えています。

 

このような考え方は以前からありましたが、以前は実際に研究する材料がありませんでした。現時点で、私たちの手元には研究を進めるための材料が揃っているということで、ぜひとも迅速に進めるために、多くの研究費を募り進めさせていただきたいと考えています。

 

眞島:妹が膵臓がんになった頃は、抗がん剤治療が主流でした。当時の患者さんは、効く効かないがわからないまま同じ治療を受けていました。3割くらいの患者さんにはよく効いているかもしれないのですが、他の方々にはあまり効かない治療法でした。中には副作用が強くて化学療法が受けられないという方もいました。そういう人たちの思いを考えると、効かない薬を投与されて、副作用に苦しんで、さらにお金まで払わないといけないなんて、ひどいじゃないかと言える時代でした。

 

ところがこの10年で、テクノロジーの進歩をきっかけにがんの医療が大きく変わりました。さまざまなバイオマーカーが見つかり、あるいはさまざまな研究が進み、スーパーレスポンダーという、薬剤がとてもよく効く患者さんに関する研究も行われるようになってきました。また、効かない方はなぜ効かないのかについて、治療抵抗性に関する研究もされるようになり、今ではゲノム医療で、がんにどのような遺伝子変異があるか、それを見つければその方によく効く薬を投与できる時代になってきました。

 

しかし、まだ膵臓がんにはそういう薬も少なく、なぜこの方にはよく効くのだろうという、原因の調査もできていません。早期発見に繋がった方々をやはり研究対象にして、どうしてこの方々は早期発見できたか、ということを含めてもっともっと研究がなされないといけません。そういったことが進めば、日本発の研究成果で、世界の膵臓がん患者さんたちに朗報を伝えることができると思っていますので、本当に古川先生の研究には期待しています。
 

必要な研究費を十分に確保することの難しさ

 

−膵臓がんに立ち向かうためには研究費が多く必要で、かつ一刻も早く研究を進めるためにも迅速な資金獲得が必要で、今回クラウドファンディングへ挑戦されています。

 

古川:最初に眞島様からお話がありましたように、研究費全体の額が、やはりアメリカと比べると非常に少ないと言わざるをえません。さらに、現時点での社会情勢もかなり影響しています。新型コロナウイルス感染症が現時点では猛威を奮い、保険診療の動向にも多少影響しています。実際に医療現場でも、新型コロナウイルスの患者さまをまず第一にみるべきだ、という社会的な流れもあります。

 

その中でも私たちはがん患者さんの診療を続けているわけですが、やはり研究費の獲得が難しくなっていること、我々の感じるところです。もともとの枠が少ないため、そこからは自分がやりたいと思うような研究をなかなか展開することができません。今回のクラウドファンディングにつきましても、研究の第一歩というところに位置付けられますが、さらに多くの研究費を獲得しながら研究を展開していきたいと考えています。

 

そういった中で、研究費を獲得する手段としてクラウドファンディングを活用することは、私たち研究者からしても、1つ手段が増えたと歓迎すべきところであると考えています。

 
眞島:膵臓がん撲滅にむけては、さまざまなステップがあると思います。そのステップを1段1段あがるために必要なことは研究、と考えます。ステップを1段あがるためにも研究費が必要なので、もっと研究予算を日本で増やしていく必要があると、活動を続けています。

 

 

眞島:アメリカの場合は、国が一番の胴元になっているということに加え、民間からの助成も大きいです。我々パンキャンのアメリカ本部は、民間からいただいた寄付金をもとにして、臨床試験・治験を、要するに患者会が進めています。年間100億円以上の収益のあるアメリカの乳がんの団体では当たり前、ともいうのですが、膵臓がんのようにマイナーながんで同じようなことをやるのは、患者会にとってもとても大変な話です。

 

薬がなくて困っている膵臓がんのような病には、やはり民間からもお金を集めてがん研究を進めていただき、臨床試験・治験をやっていただくということがやはり重要になります。アメリカではどんどんやっています。

 

アメリカでは、膵臓がんの患者さんは6万人ほどいらっしゃいます。日本は4万人少しと、アメリカの人口は日本の3倍なのに、患者さんの数にあまり差がありません。なぜ日本は膵臓がんの患者さんが多いのか?という話になります。アメリカのように年間200億円ほど出してくれたら我々も嬉しいのですが、日本では膵臓がんの研究予算は年間2億円程度のような話も伺ったことがあり、もっと政府がお金を出して研究を進めてほしいと思います。

 

古川:それほどの規模の資金調達ができれば、我々研究者も研究を進めることができ、とても心強いです。

 

眞島:アメリカは寄付文化とよく言われます。日本でも、昔と違ってみなさん積極的に、自分でアクションを起こさないとダメだと思ってくださっています。こうやってクラウドファンディングを通して、がん研究者を支援しよう、ということは本当に有効だと思っております。

 

古川先生の研究から、大きな波を日本にも作っていくことができれば、研究者を支援して病から助けてもらう、そういった最初の一歩になります。うまく成功に結びつけられると良いと強く思います。

ただし、がん研究を支援するファンドは、民間だけに頼るという話ではなくて、国も税金をつけていかなければいけません。我々パンキャンジャパンは去年から、国に対して働きかけをしていますが、残念ながら去年は新型コロナに予算を持っていかれてしまいました。仕方ない、来年か、となったところに、コロナ禍は続いてしまっています。今年の4月、5月、6月も、国会議員の先生方を回ってがん研究への予算を増やしてほしいと、取り組み続けました。

 

 

眞島:これからは新型コロナと生きる時代なのかもしれないのですが、しかしがん研究もしっかり前に進めないといけません。膵臓がんで、毎年4万人近くの方々が亡くなってしまいます。遺族の一人として、患者の一人として、膵臓がんをなんとかしないといけないと、とても強く感じています。日本は研究予算をつければ、優秀な人材が揃っているので成果を出していただけます。世界のためにも、ぜひ進めてほしいと思います。

 

さらなる研究の展開のため、ネクストゴールの挑戦へ

 

古川:皆さまのおかげで、目標額1500万円を達成し、ネクストゴールに向けての挑戦ができます。本当に多くの方からご寄付をいただきまして、感謝の念でいっぱいです。膵臓がんの研究をさらに進めていきたいと思いますので、ぜひともよろしくお願いします。

 

眞島膵臓がんを撲滅するには、がん研究が必須です。日本人のがん研究を進めていただかないと、日本の膵臓がんの患者さんは治せません。ですので、古川先生にまず大きな第一歩を踏み出していただくためにも、ぜひ応援をお願いいたします。

 

膵臓がんの患者さん、ご家族の方、またご遺族の方、ぜひ古川先生を応援して、日本の膵臓がん撲滅に向けて走ってもらいましょう。古川先生、本日はありがとうございました。

 

ギフト

3,000


alt

3,000円コース

・お礼状
・寄附金領収証明書
・ご芳名を東北大基金HPに掲載(ご希望の方のみ)

▽寄附金領収証明書
2021年11月末までに送付します。領収書の日付は東北大学に入金がある2021年11月の日付になります。

寄付者
366人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年11月

10,000


alt

10,000円コース

・お礼状
・寄附金領収証明書
・ご芳名を東北大基金HPに掲載(ご希望の方のみ)

▽寄附金領収証明書
2021年11月末までに送付します。領収書の日付は東北大学に入金がある2021年11月の日付になります。

寄付者
419人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年11月

30,000


alt

30,000円コース

・お礼状
・寄附金領収証明書
・ご芳名を東北大基金HPに掲載(ご希望の方のみ)

▽寄附金領収証明書
2021年11月末までに送付します。領収書の日付は東北大学に入金がある2021年11月の日付になります。

寄付者
107人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年11月

50,000


alt

50,000円コース

・お礼状
・寄附金領収証明書
・ご芳名を東北大基金HPに掲載(ご希望の方のみ)

▽寄附金領収証明書
2021年11月末までに送付します。領収書の日付は東北大学に入金がある2021年11月の日付になります。

寄付者
67人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年11月

100,000


alt

100,000円コース

・お礼状
・寄附金領収証明書
・ご芳名を東北大基金HPに掲載(ご希望の方のみ)


▽寄附金領収証明書
2021年11月末までに送付します。領収書の日付は東北大学に入金がある2021年11月の日付になります。

寄付者
41人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年11月

300,000


alt

300,000円コース

・お礼状
・寄附金領収証明書
・ご芳名を東北大基金HPに掲載(ご希望の方のみ)


▽寄附金領収証明書
2021年11月末までに送付します。領収書の日付は東北大学に入金がある2021年11月の日付になります。

寄付者
4人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年11月

500,000


alt

500,000円コース

・お礼状
・寄附金領収証明書
・ご芳名を東北大基金HPに掲載(ご希望の方のみ)


▽寄附金領収証明書
2021年11月末までに送付します。領収書の日付は東北大学に入金がある2021年11月の日付になります。

寄付者
1人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年11月

1,000,000


alt

1000,000円コース

・お礼状
・寄附金領収証明書
・ご芳名を東北大基金HPに掲載(ご希望の方のみ)


▽寄附金領収証明書
2021年11月末までに送付します。領収書の日付は東北大学に入金がある2021年11月の日付になります。

寄付者
2人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年11月

記事をシェアして応援する

    https://readyfor.jp/projects/tohoku-PDAC/announcements/184052?sns_share_token=
    専用URLを使うと、あなたのシェアによってこのプロジェクトに何人訪れているかを確認できます
  • Facebook
  • X
  • LINE
  • note

最近見たプロジェクト

もっと見る

あなたにおすすめのプロジェクト

注目のプロジェクト

もっと見る

新着のプロジェクト

もっと見る