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箱根駅伝出場を目指す国立大学の本気の挑戦!サポーター募集中!
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筑波大学で掴む 二つの目標 “国際支援”と“箱根駅伝”
国際開発・支援に携わることを目標に
箱根駅伝出場を目指して自己研鑽
社会国際学群 国際総合学類 2年
熊谷秀人 岩手県大船渡高校出身
はじめまして!中長距離ブロック長距離パートで活動している社会国際学群国際総合学類2年の熊谷秀人(くまがい しゅうと)と申します。日頃から箱根駅伝復活プロジェクトに対する多大なるご支援、ご声援を賜り、本当にありがとうございます。
僕たちの世代が入学して数か月後から、寄附金を活用した食堂整備完了に伴い、大学宿舎での共同生活が可能になり、その後、超音波を使ったボディケアやアイシング、コンディショニングルームなどの整備が着々と進みました。
こうして陸上競技に集中できる環境での活動は、皆様からの支援によって成り立っていると思うと、「皆様の期待に応えたい」という気持ちが強くなっています。その思いを胸に、箱根駅伝出場を目指して頑張っていきたいと思います。
さて、この手記の依頼を受けたときに、正直、とても戸惑いました。僕は、まだ関東インカレや箱根駅伝予選会などの代表選手になるような走力はないからです(もちろん、そういう選手になることを目指しています)。
それもそのはず、高校まで人に自慢できるような競技成績はなく、大学に入学した時点で、5000mのタイムはチームで最下位でした。でも、僕は、今、陸上競技と学業に対するモチベーションは最高潮に達しています。
その理由を知っていただきたいと思い、ペンを執ることにしました。「目立った競技実績がない自分が、なぜ筑波大学で箱根駅伝を目指そうと思ったのか」「それは将来の目標にも関係していること」、そして「今年になって芽生えた覚悟」について、僕の想いを書かいてみたいと思います。
僕が陸上競技に出会ったのは中学校の頃でした。当時は野球部に所属していましたが、学校の特設駅伝部にスカウトされ、駅伝を目指して走り始めたことがきっかけです。練習するうちに、記録がどんどん伸びていきました。毎日コツコツと練習したことが成果となって、後に現れることに楽しさを感じるようになりました。それは、記録という客観的な数字で走力が表されるので、成果がわかりやすいからだと思います。
中学3年生の時、駅伝大会で優勝できたこともあり、「野球部に所属しながらタイムが伸びたのだから、高校から陸上競技部に入って競技に専念すれば、将来は箱根駅伝に出場できる!」と信じて疑わない自分がいました。根拠に乏しい自信ですが、「そう勘違いしたからこそ今の僕がある」と思うと苦笑してしまいます。
しかし、高校時代は全くと言っていいほどタイムを短縮することができませんでした。5000mの自己記録は16分24秒と平凡なタイムしか出せず、岩手県内の大会の5000mで予選すら通過することができないレベルの選手に過ぎませんでした。
箱根駅伝を目指す多くの大学には5000mのタイムによる入部制限があるのが普通なので、当時の僕は、1分30秒ほど自己記録を短縮する必要がありました。その現実を変えられない状況が続き、「箱根駅伝に出たい」という気持ちは徐々に薄れていきました。
学力は順調に伸びていたこともあって、「自分には勉強があるから・・。勉強を頑張っているから、タイムが伸びないのだ・・」と都合の良い言い訳で自分自身を納得させ、競技を頑張ることから目を背けていたように思います。
そんな時、僕にもう一度箱根駅伝を目指すきっかけをくれたのが3年前の筑波大学の活躍でした。何気なく観ていた第96回箱根駅伝予選会。筑波大学が下馬評を覆し、見事6位に入って本戦出場を勝ち取ったシーンをテレビやネットで観て、なぜか筑波大の選手たちが、とても輝いて見えたのです。
調べてみると、理工学群や医学群で勉強と競技を高いレベルで両立している選手が多くいることを知りました。また、筑波大学にはタイムによる入部制限が設けられていないこともわかりました。「君も箱根駅伝を目指していいんだよ」そんな風に言ってもらえた気がして、勝手に興奮していたことを思い出します。
高校3年の時は、新型コロナウイルスの流行によって部活動がほぼ停止され、大会も開催されない状況になりました。タイムを短縮する機会を失い、虚無感が増していく日々が続きました。しかし、「朝の来ない夜はない」と自分に言い聞かせ、勉強を頑張るとともに、自主的に朝練習を始めて、箱根駅伝への気持ちを切らさずに過ごしていました。
その原動力はただ一つ「筑波大学に入って箱根駅伝を目指すこと」でした。その夢ができたから頑張れたのです。3年前の筑波大学の予選突破がなかったら、僕は筑波大学の門を叩かなかったかもしれません。それどころか、陸上競技を続けていたかどうかさえ怪しい気がしますが、大きな原動力を得た僕は、勉強にも集中して取り組み、無事に筑波大学 社会国際学群 国際総合学類に入学することができました。
4月になって筑波大学での練習をスタートさせましたが、現実は厳しく、チームの皆が涼しい顔をして終える朝練習の集団走に付いていくのも一苦労でした。毎日ぎりぎりのところで練習していたこともあり、夏合宿を前にして股関節を怪我してしまいました。年間の強化の鍵となる夏合宿に一度も参加できないなど、描いていた理想からは程遠い1年目の上半期となりました。
「ただでさえ実力がない自分が何もできないでどうする」と焦りが募る日々でした。そんな時に多くの先輩や同期、弘山監督をはじめとするスタッフの方々に励ましの声を掛けていただきました。こんな僕にも、優しいチームであることは嬉しいことなのですが、僕としては,惨めな気持ちと悔しい感情があったことは正直に言っておきたいと思います。
箱根駅伝を目指すようなチームは実力主義で「良いタイムを出さないことには認めてもらえない」というイメージが世間的にはありますし、実際もそうなのだろうと思います。そういう厳しさを覚悟して入学したのですが、筑波大学は全くそんな感じではありませんでした。(勘違いされないように言っておきますが、練習と生活は厳しいです)
実力に関係なくトレーニングやランニングフォームについてアドバイスし合い、学年に関係なく一緒に食事をとり、コーチ陣と積極的にコミュニケーションがとれるチームです。そうしたチームカラーに救われ、僕は苦しい時期を乗り越え、秋ごろから徐々に練習を継続することができるようになりました。
また、チーム内で開催される勉強会やミーティングにおいて、競技や栄養、睡眠に関する専門的な知識を身に付けることができ、日常の活動に取り入れることで、次第に実力が高まっていく感覚がありました。
下記の表は、入学時から走った5000mの全レースを示したものです。この全てのレースで自己ベストを更新することができ、しかも、先日のレースで念願の5000m14分台に突入することができました。
箱根駅伝を目指す多くの高校生が14分台の記録を有している今の時代です。何も誇れるものではありませんが、高校時代に16分24秒だった僕にとっては、今後の目標に好影響を与える大きな一歩になりました。
自分が筑波大学を選び、ここでやってきたことは間違っていないと実感できただけでなく、15分の壁を破ったことで、より高い目標を設定できることに、俄然やる気が増しています。
ここまでの話だと、弱い選手が箱根駅伝を目指せるのが筑波大学ということになってしまいますが、僕には「筑波大学」に入学したもう一つの理由があります。それは「これまで受けてきた多くの支援に応えられるような人間になるため」です。
僕は、岩手県の陸前高田市の出身で小学2年生の時に東日本大震災を経験しています。幸い家族や家に大きな被害はありませんでしたが、それまでの生活が一変しました。故郷やそこに暮らす人たちが大きく傷ついていく姿を目の当たりにしたのです。まだ小さかった僕ですが、その衝撃の大きさとともに心に刻まれた悲しみは、言葉に表すことはできません。
しかし、僕の心に残ったのは「人のやさしさ」でした。日本中だけでなく世界中から温かい支援を沢山いただきました。当時の僕は幼かったので、それほど特別な感情が湧いてきたわけではありませんでしたが、年齢を重ねるにつれて、状況を理解できるようになってくると、新たな感情が芽生えてきました。
多くの支援に対する感謝の気持ちが増していく中で「自分にできることは何だろう」と自問するようになっていきました。
ちょうどその頃、転機が訪れました。高校生になって参加したボランティア支援活動に参加していた時のことです。その活動の一環で、スイスに留学させていただいたのですが、ジュネーブにある国連本部や国際赤十字社で、当時の支援に対する感謝をお伝えする機会が与えられたのです。
その際、国連や赤十字の活動の一部を紹介されたのですが、世界には自分が想像もできないくらい大変な環境、困難な状況で生きている人が沢山いることを知りました。
それまでフィクションの世界での出来事だったことが、リアルな現実として目の前に現れたようなもので、「眼を見開いて現実をきちんと見ろ!」と顔を平手打ちされたような感覚でした。「世の中には、困っている人がいて、手を差し伸べる人がいる」このことの具体例を示され、学ぶことができたことは、僕の心に大きな変化をもたらしました。
東日本大震災の被災地である僕の故郷は、世界中から支援を受けました。でも、僕の家の被害は小さかったという背景もあって、スイスという外国の地で伝えたかった感謝の意は「これまで受けてきた支援に対する恩返しは、僕自身が困っている人に手を差し伸べられる人間になることだ」という決意に変わりました。
筑波大学 社会国際学群には発展途上国への「国際開発」を学べる国際総合学類という学科があります。僕が筑波大学を目指したのは、その学類で学ぶことが、自分の決意した国際支援(将来の仕事=自分の役目)を実現させるために必要な学びになると考えたからです。
つまり、もう一つの決意である「箱根駅伝に出場すること」という全く異なる二つの夢を同時に追うことのできる唯一の環境が筑波大学だったのです。
被災地で育った人間として、将来は国際支援を目指す学生として、僕は箱根駅伝に出場したいと強く思っています。「人に元気を与える人になる」よく耳にする言葉です。その意味を僕なりに解釈した結果、二つの目標を掲げるに至り、筑波大学で文武両道に邁進する今の僕があります。
筑波大学陸上競技部は、競技スポーツだけでなく、学生の本業である学業を決しておろそかにせずに「人間として成長する」ことに重きを置いています。そうした指導のおかげで、二つの夢を追う充実した日々を過ごすことができています。「人生の巡り合わせの中で、人は何に感謝し、何を目指し、何を掴むのか」今の僕が、常に考えていることです。
筑波大学は、ご存じの通り、僕のように高校時代に大した実績を持たない選手が多く集まってきます。そんなチームが箱根駅伝に出場するためには協働作業が必要不可欠です。互いに手を差し伸べ合うことでしか、箱根駅伝には辿り着けないと思います。
国際支援ほどの大きな話ではありませんが、チームという小さなコミュニティで支え合い、サポーターの皆様に支えられながら、大きな目標に向かって進んでいく今の活動は、社会に出て国際支援の仕事に就く準備になると感じています。
そんな一例として、自分の競技の面で転機となった「熊本選抜合宿」のことを紹介します。
僕は「熊本選抜合宿」にサポートメンバーとして参加しました。給水や練習コースの準備、自転車での練習先導など、合宿全般のサポート業務を担いながら、自らも選手として朝練習を実施するのはもちろん、選抜選手のポイント練習がない日に、自分の練習を実施しました。
そこでは選抜メンバーに選ばれた選手たちの練習に対する覚悟と準備の質の高さを目の当たりにしました。普段の生活は、寮の個人部屋なので、ほとんど見る機会がなかった他の選手の取り組み。走力の高い選手ほど、ボディケアの質にこだわるなど、練習に対する準備が周到であると感じました。
それまでは「才能の差」だと思っていた選抜メンバーと自分との差は、陸上競技にかける「熱量と覚悟の差」であり、彼らに追いつき箱根駅伝を走るためには練習はもちろんのこと、それ以外の時間の使い方を変えなければいけないことに気づかされました。
まずは、覚悟を決めることから始めました。熊本選抜合宿後から練習前のストレッチやアップの時間を増やし、ケアや食事、睡眠に対する意識を変えていきました。様々なデジタルコンテンツに溢れる現代であるからこそ、一日一日の目標を明確にして、限られた時間を何に使うのか、その配分をマネジメントすることを意識すると、陸上競技や学業にも集中することができるようになりました。
チームトップの選手たちとの差を埋めるカギは、競技場にいる以外の時間の使い方にもあると気づくきっかけになったのが熊本選抜合宿だったのです。
そう振り返ってみると、サポートメンバーとして熊本合宿に行かなかったら、10月に5000m14分を出すことはなかったような気がします。一見、箱根駅伝に出場するための仲間への奉仕活動でしかない合宿サポートが、僕の転機になり、選手としての飛躍に繋がることになったのは事実です。
突飛的かもしれませんが、僕が目指す国際支援は、何らかのかたちで巡り巡って、多くの人に恩恵をもたらすものだと確信することができました。
まだまだチームの主力にはなれてはいませんが、国際総合学類で学ぶ学生として、こうした日々の気づきを重ねて、実際の行動に移し、支え合いのチームにすることが僕の役割だと思っています。そうして皆が人として地道に成長を続けることで、来年の箱根駅伝予選突破できるチームになるような気がします。
今の僕たちは、サポーターを代表とする多くの方々に支援される身です。学生時代に直接的な恩返しは箱根駅伝に出場することだと思っています。でも、僕たちは、箱根駅伝を目指す厳しい道のりで自己を磨き、学業で得た知識や技術を持って、社会に貢献できる人間になることを目指しています。
知識だけでは何もできません。僕は、箱根駅伝を目指す活動を通して、国際支援・国際開発を担うことができる力を身につけていきたいと思っています。
最後になりましたが、新体制のチームは、来年の第100回箱根駅伝本選出場に向けて力強く歩み始めています。今後とも変わらぬご支援ご協力のほどよろしくお願いいたします。
コース
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