ウクライナ緊急支援｜国内に留まらざるを得ない人々に人道支援を

公益財団法人ケア・インターナショナルジャパン

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2023年07月24日 17:00

洪水の被害を受けた、ノヴォヴァシリブカ村のAllaさん(60歳)の話

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ミコライフ地方のノヴォヴァシリブカ村も、カホフカダム決壊による洪水の被害を大きく受けた地域の１つです。Allaさん（60歳）が住む通りでは、6月中旬には窓の上より高いところまで水位が上がっていました。

「書庫は壊れ、菜園もダメになり、家具や電化製品はすべて壊れました。 私たちには何も残っていません」

そう語る彼女は現在、丘の上の通りで運良く浸水しなかった近所の人の家に、一時的に身を寄せています。

この村では64戸が被害を受けました。壁は崩れ、電気は止まり、泥だらけです。壁もベッドもすべて水浸しで地下室にはまだ水が残っており、井戸はせき止められています。

「私は87歳の母と夫と暮らしています。私たちはみんな年金生活者です。残念ながら、私たちには他に住む場所がありません」

この地域の人々は、自家菜園で収穫した野菜を食べて暮らしていましたが、今年の作物はすべて水に流されてしまいました。さらに、果樹園やブドウ園も被害を受け、再建には何年もかかることが見込まれています。

今回のダム決壊で氾濫したドニプロ川流域は農業がさかんな地域でしたが、かんがいシステムの水源が失われた農地は50万ヘクタールにも及ぶと見られ、ウクライナ農業政策・食料省は「南ウクライナの農地が来年、砂漠となりかねない」と危機感を募らせています。また、これによって数百万トンの作物が失われる可能性があり、これは国際的な食料安全保障の脅威にもなります。

さらに、戦闘が激しいへルソン州などでは、以前から弾丸や燃料から出た有害物質や地雷の除去に長期間かかると指摘されていましたが、今回の洪水で少なくとも150トンの石油が流出したことで、さらに復旧が難しくなりました。

水が引いてもなお、人々が守ってきた暮らしや、豊かな実りを取り戻すには、まだまだ長い時間が必要です。私たちCAREは、中長期的な支援で人々に寄り添い、1人1人を支えてまいります。

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