『臨床検査技師』の魅力を世に広め、医療従事者の育成に貢献したい!

『臨床検査技師』の魅力を世に広め、医療従事者の育成に貢献したい!

寄付総額

580,000

目標金額 580,000円

寄付者
43人
募集終了日
2023年6月21日

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2023年09月15日 13:57

プロジェクトにご支援いただきました皆様へ

- 御礼 -

この度は、私たちのプロジェクト『臨床検査技師の魅力を世に広め、医療従事者の育成に貢献したい!』にご支援いただきまして、誠にありがとうございました。おかげさまで、1ヵ月半という短い募集期間にも関わらず、目標金額580,000円を達成することができました。ご支援をいただいた皆様にプロジェクトチームを代表して心より御礼申し上げます。

群馬パース大学 医療技術学部 検査技術学科

プロジェクトリーダー 高橋克典

 

- 理念 -

 少子化が進む我が国では、大学生の人口が年々減少傾向にあり、次世代を担う臨床検査技師の確保が困難な状況になりつつあります。
 そこで、我々プロジェクトチームは、今を生きる子供たちの中から将来、臨床検査技師として活躍できる人材をできるだけ多く世に送り出すために、人材確保とその育成に寄与したいと考えました。

 

 

- 報告 -

 今回皆様からいただいた支援金をもとに、予定どおり本年度の8月に医療系社会貢献イベントを開催いたしましたので、その成果を報告させていただきます。

 

 

【開催期間】

 当初の予定では、子供たちの夏休み期間の中で2週間程度イベントを開催する予定でしたが、プロジェクトメンバーの大学業務の都合などから、開催期間は本年度の8月21日~8月29日となりました。

 

 

【コース内容と参加人数】

 プロジェクトの理念に基づき、以下の4つのコースを用意しました。


・自由研究コース(小学生~中学1年生):延べ83名(うち保護者32名)
・職業体験コース(中学1年生~高校3年生):延べ25名(うち保護者8名)
・高校化学応用コース(高校1年生~高校3年生):延べ3名(うち保護者1名)
・研究者コース(高校1年生~高校3年生):0名

 

 

【各コースの実施報告】

★自由研究コース
 自由研究コースは、夏休み中の小学生を対象とした体験型企画で、化学反応により生み出される光をテーマに、いくつかの実験を体験してもらいながら、自然科学に興味を持ってもらうことを目的としました。本企画は二部制とし、第一部では「光る血」というタイトルで、犯罪捜査を模して参加者たちにルミノール反応で血液を光らせる体験をしてもらいました。写真①は、自分たちで調合したルミノール試薬に血液を加えてもらい、血液が光ることを確認している様子です。また、写真②は、容疑者の衣服に付着した赤色の色素が、血液かどうか確認している様子です。「血が光る」という不思議な現象と、犯罪捜査という非日常的な体験に子供たちは興味津々の様子でした。

   
 第二部では、「光の絵の具」というタイトルで、化学発光により作り出した3種類(光の三原色)の光る液体を用意しました。子供たちには、この3種類の光る液体を混ぜ合わせて作った光の絵の具を使って絵を描いてもらいました。写真③、④はその様子を撮影したもので、それぞれ自分だけの色を調合して作り出し、独創的な光る絵を描いていました。
 本企画では、「化学発光現象」や「光の三原色」といった、子供たちにとって少し難しい内容を遊び感覚で楽しみながら経験する良い機会になったのではないでしょうか。

   

 企画終了後に、それぞれ自分で調合して作ったお気に入りの色の液体を細胞保存用チューブに封入し、光るキーホルダーを作成しました。 写真⑤は、光るキーホルダーを手にして撮影した集合写真です。子供たちの楽し気な様子が伝わるかと思います。

 

 

★職業体験コース
 臨床検査技師の知名度は、他の医療職に比べて低く、名前だけは知っていても、その詳しい業務内容を知る人は少ないと言われています。 実際、今回の企画内で行ったアンケート調査結果(グラフ1)において、臨床検査技師の業務内容をもともと知っていたと答えたのは、全参加者の3割程度であり、大半は名前を聞いたことがあるという程度でした。群馬パース大学では、臨床検査技師の知名度を上げるべく、オープンキャンパスにおいて検査技師の業務内容を紹介してきました。しかし、オープンキャンパスでは予算の都合上、体験できる項目に限りがある上、参加人数が多いために見学だけの時間が多く、参加者を十分に満足させられる内容は実現できませんでした。そこで今回は、一回の参加人数をできるだけ減らし、検査技師の様々な業務を試食感覚で少しずつ体験してもらうことにしました。ただし、一回の人数を減らしたぶん、実施日数を増やすことでトータルの参加人数を稼ぎ、できるだけ多くの方に臨床検査技師の業務を知っていただくことを目指しました。

 


 体験できる業務内容としては、まず生理機能検査室と検体検査室の二部屋に分けて、各部屋でそれぞれ以下に示したような検査ブースを設けました。各ブースには大学生のボランティアが配置しており、大学生のサポートのもとで参加者に様々な検査を体験してもらいました。

 

 ≪生理機能検査室≫

1) 超音波検査ブース
 超音波検査は、生理機能検査の中でも特に高度な技術が求められる業務です。今回は、医療用シミュレータを用いて、腎臓や肝臓などの超音波画像を映し出す体験をしてもらいました(写真⑥)。自分で撮影した超音波画像の写真をもらい、皆さんうれしそうな様子でした。

 

2) 心電図検査・血圧脈波検査ブース
 心電図検査は、心筋梗塞や狭心症などの診断に重要な検査です。写真⑦は、患者役の大学生の心電図を実際に参加者に取ってもらっている様子です。医療系のテレビドラマなどで見た心電図を、実際に自分がとっていることに皆さん興味深い様子でした。
 また、血圧脈波検査は、血管の硬さや詰まり具合を測定し、動脈硬化の進行度などを調べる検査です。写真⑧は、参加者に検査技師役と患者役を割り振って、血圧脈波の測定を体験してもらっている様子です。カフの装着方法が悪いと正しい値が出ないため、真剣に装着している様子でした。

   

3) 聴力検査・呼吸機能検査ブース
 聴力検査は、オージオメーターという装置で患者さんの聴力を調べる検査です。学校検診などでは、検査される側ですが、今回は検査する側ということで緊張した様子でした(写真⑨)。また、呼吸機能検査は、スパイロメーターという装置で肺の状態を調べる検査ですが、今回は自分の肺活量を調べてもらうことにしました。写真⑩の参加者は、水泳部に所属しているからなのか、肺活量が大人並みという結果に少し驚いていました。 

   

 

≪検体検査室≫

1) 尿検査・尿沈渣検査・病理標本ブース
 検体検査ブース(写真⑪)では、疑似患者尿による尿定性試験を体験してもらいました。参加者達は、疾患に応じて尿試験紙の色調が変化することに興味をもったようです。また、精密検査として尿沈渣検査の標本を顕微鏡で観察してもらいました。病理組織検査ブースでも、腎臓や肝臓など、理科の教科書に出てくる臓器の組織標本を顕微鏡で観察してもらいました。

 

2) 細菌検査・ウイルス検査ブース
 細菌検査ブースでは、細菌の培養や薬剤感受性試験などの説明に加え、グラム染色法による細菌の鑑別ついても説明しました。食中毒で有名な黄色ブドウ球菌や大腸菌などを顕微鏡で実際に観察した参加者たちは微生物の世界に興味を持ったようです。また、ウイルス検査ブース(写真⑫)では、医療用シミュレータを用いて咽頭部から検体を採取する体験をしてもらいました。さらに、疑似検体を用いた新型コロナウイルスの抗原検査体験やPCR検査の説明なども行いました。

 

3) 採血体験・輸血検査ブース
  採血体験ブースでは、採血訓練用のシミュレーター(写真⑬)を用いて、参加者に採血の体験をしてもらいました。普段、採血をされる側の参加者たちは、採血が成功するまで何度もチャレンジしていました。また、輸血検査ブース(写真⑭)では、実際に血液型検査を行ってもらいました。参加者の多くは、血液型がどのように検査されるか考えたこともなかったようで、とても興味をもったようでした。

   


 ≪本企画実施による成果≫
 参加者を対象に実施したアンケート調査の結果では(グラフ2)、「将来の仕事として医療従事者を目指しているか」という質問に対し、イベント参加者のおよそ4割が「わからない」と答えました。一方で、「本企画に参加したことで臨床検査技師に興味を持ったか」という質問に対しては、参加者の8割近くが「興味を持った」と答えたことから(グラフ3)、本企画実施による一定の成果が得られたと思われます。 また、「どのブースに興味を持ったか」という質問に対しては、グラフ4に示したように、超音波検査ブースや心電図検査ブース、採血体験ブース、輸血検査ブースなどの人気が高いことがわかりました。この結果は、今後のオープンキャンパスの企画立案の参考にしたいと思います。

 

    

 

 

 

★高校化学応用コース
 本コースは、高校で学習する化学が大学でどのように活用されるのかを知ってもらうための企画です。内容は、高校化学で学習する有機化学のうち、糖質に焦点をあて、その知識が糖尿病患者の検査にどのように発展していくのかを体験してもらうというものです。プログラムの前半30分は、ブドウ糖の構造式の覚え方や糖質の還元能力などについて、大学の講義形式で説明しました(写真⑮)。参加者たちは、大学で実際に使用しているテキストを見ながら、真剣にメモを取っていました。また、酸化反応で光らせた液体に還元剤を添加して消光させるデモンストレーションを行ったところ、みなさん興味深そうに見ていました(写真⑯)。

   

プログラムの後半は、糖尿病を想定した模擬患者尿を用いて、尿中のブドウ糖を化学反応で検出するという実験を行いました(写真⑰)。今回の企画を通じて参加者たちは、高校化学の知識が大学でどのように活かされているのかを、身をもって感じとることができたのではないでしょうか。本コースはハイレベルな内容で、ある程度学力が高い高校生を対象にした企画でしたので、参加人数はそれほど多くはなかったですが、参加者達の将来に少なからず良い影響を与えたのではないでしょうか。

 

★研究者コース
 本コースは、将来研究者を目指す高校生のために、試験的に用意したコースですが、残念ながら参加者がいませんでした。ただ、医学の発展のためには研究に興味をもつ子供たちを増やすことも重要ですので、今後も何らかの活動を続けていきたいと思います。

 

 

【収支報告】

クラウド資金(580,000円、寄付人数43名)の用途

・実験用試薬類(ルミノール試薬、化学発光関連試薬、発現ベクター等):200,000円

・体験実習関連用品(画用紙、筆、塩化ビニールシート等):27,000円

・採血シミュレータ用パッド:43,000円

・参加者用の白衣(子供用10着):30,000円

・学生協力者への謝礼(Quoカード、お弁当代 延べ42名分):190,000円

・各種通信費(小中学生へのチラシ郵送費、報告書送付費用):10,000円

・クラウドファンディング仲介手数料:80,000円

 

 

- 今後について -
 本プロジェクトでは、数ある医療職のうち『臨床検査技師』に焦点をあててイベントを企画しました。しかし、成熟したチーム医療を実践するためには特定の医療職ではなく、医療職全体の発展を目指さなければなりません。そこで、今回のプロジェクトで得られたデータを解析し、より進化した教育プログラムの構築を目指したいと考えています。そして、将来的には様々な医療職が連携するチーム医療全体を体験するプログラムの構築につなげたいと思います。

 我が国の医療の未来のために、引き続き私たちの活動を応援いただければ幸いです。

 

 

 

ギフト

3,000+システム利用料


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①3,000円コース

〇寄付受領書
〇寄付礼状

寄付者
10人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年9月

5,000+システム利用料


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②5,000円コース

〇寄付受領書
〇寄付礼状

寄付者
4人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年9月

10,000+システム利用料


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③10,000円コース

〇寄付受領書
〇寄付礼状
〇リーフプレート(※)
※寄付金額1万円以上の方には、『葉っぱ』をモチーフにした記念プレートに寄付者氏名をお入れし、大学キャンパス内に残します。

寄付者
22人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年9月

30,000+システム利用料


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④30,000円コース

〇寄付受領書
〇寄付礼状
〇リーフプレート(※)
※寄付金額1万円以上の方には、『葉っぱ』をモチーフにした記念プレートに寄付者氏名をお入れし、大学キャンパス内に残します。

寄付者
3人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年9月

50,000+システム利用料


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⑤50,000円コース

〇寄付受領書
〇寄付礼状
〇リーフプレート(※)
※寄付金額1万円以上の方には、『葉っぱ』をモチーフにした記念プレートに寄付者氏名をお入れし、大学キャンパス内に残します。

寄付者
4人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年9月

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