知られざるコロンビア　４

　 　　　　　コロンビアで驚いたことの一つがスピーチ上手です。同僚のプレゼンはもちろん、小学校低学年の子でも原稿なしで、堂々と筋道を立てて大勢の前で話します。

　その秘密を知りたくて、自分たちと何が違うか観察しました。まず気付いたのはよく音読することです。また、クリスマスの前９日間、毎日祈りを捧げる「ノベナ」という行事を家族、職場でするのですが、そこでは子どもも順に祈りの言葉を読み上げます。ですので、原稿を単に読むのではなく、話すように読むことができます。
　教会で牧師さんのお説教を真剣に聞いている子どもを見て、これもスピーチ上手に影響しているに違いないと思いました。また、子どもが何かをしでかした時、親や先生は叱る前に、「どうしてそうしたのか」と聞いています。それはまるで釈明の仕方を教えられているようだと感じました。

　「声を出して読むと周りの人の迷惑」、「口は開かなくていいから、手を動かせ」と言われてきた私たちとは違います。他人の優れた点は見習いたいものです。写真のご婦人もユーモアを交えて、踊りの意味を解説しました。